J2第41節 痛恨の敗戦で昇格争いは最終節へ

161115yamp敵地で7位町田に敗れて17試合ぶりの黒星を喫し、山雅は自動昇格圏から滑り落ちた。首位の北海道コンサドーレ札幌、2位清水との自動昇格争いの決着は最終節に持ち越したが、勝ち点で並ばれた清水には得失点差で18上回られており、自力での自動昇格は事実上消えた。痛すぎる敗戦から立ち上がることができるか。
試合後、反町監督が「どこかに重圧や、普段なら出ないおごりがあった」と絞り出したように、動きが硬かった前半が勝負を決定づけた。
山雅は序盤から相手の速さや球際の激しさに負けて押し込まれた。12分、自陣右を破られ、逆サイドへのクロスに合わせられ先制を許した。
前半ロスタイムには再び自陣右をえぐられ、深い位置の折り返しから痛恨の2失点目。
相手の出足が鈍った後半は主導権を握り、21分に喜山、石原とつないだボールを高崎が決めて1点を返し、さらに宮阪ら攻撃的な選手を送り込んだが、追加点は遠かった。
前線からの圧力や、人数をかけるサイド攻撃など「狙いが明確。対策は立てやすい」と町田を評していた反町監督だが、「分かっていてやられてしまったのが恥ずかしい」と苦りきった。
飯田が「いつもより勝ちたい気持ちは強かったが、早い時間に失点し、前半はいい形で気持ちを出せなかった。守備ラインでゲームを壊した」と振り返れば、工藤は相手の圧力に屈した攻撃を「ボールの出どころが詰まった」と表現。
田中は「重圧はあるが、それをはねのけてこそ昇格できるチーム。自分たちの試合ができなかった自分たち自身に負けた」と唇をかんだ。
反町監督は「(昇格争いが)最終戦までもつれる経験は初めてではない。まず、指導陣がしっかり構えて精いっぱいの準備をし、選手を送り出す」と決意を語った。
最終節、山雅の自動昇格が決まるのは、勝って清水が引き分け以下の場合と、引き分けて清水が負けた場合。山雅と清水が勝って札幌が負けた場合は、山雅と札幌の得失点差の争いになるが、現状は札幌が3上回る。
3位になると、3~6位で昇格1枠を争うプレーオフ(準決勝27日、決勝12月4日)に回る。山雅が出場した場合の試合会場は準決勝、決勝ともアルウィン。

昇格を信じて最後の一戦へ-。サッカーJ2の松本山雅FCは12日、FC町田ゼルビアと東京・町田市陸上競技場で対戦し、1-2で敗れた。山雅はこの日勝った清水エスパルスと入れ替わり、J1自動昇格圏内の2位から3位に後退した。
敵地に乗り込んだ山雅サポーターは約3500人。アウェー側のゴール裏を埋め尽くし、メインスタンドも半分近く緑で染めた。
前半に2失点した山雅が後半、反撃に出ると大声援を送り、押せ押せの雰囲気をつくった。試合後、沈痛な面持ちで引き揚げる選手に「次があるぞ」と力強く言葉をかけた。
近藤潔さん(48、松本市内田)は「まだ終わったわけではない」、長女の春菜さん(14)は「山雅のワンソウル(心を一つに)な感じが大好き。最後に昇格を決め、みんなで喜びを分かち合いたい」と話した。
最終節の20日、山雅は8位の横浜FCと松本市のアルウィンで午後2時から対戦する。

サッカーJ2松本山雅FCのJ1昇格が決まる可能性があった12日、敵地での試合を放映するパブリックビューイング(PV)が松本市と塩尻市で行われた。山雅は敗れて自動昇格争いで一歩後退したが、決着がつく20日の最終戦の会場は松本市のアルウィン。来場者は「次こそ目の前で昇格決定を」と願った。
イオン南松本店(松本市双葉)の立体駐車場で行ったPVは、山雅の運営会社の主催で約600人が来場。縦3・6メートル、横5・5メートルの大型スクリーンで、かたずをのんで試合の行方を見守った。
前半は2失点にため息が漏れ、相手のシュートが2度バーをたたいて悲鳴が上がった。それでも後半に1点を返すと歓声を上げ、ハイタッチをして喜び合ったが、追い付けず敗戦が決まると肩を落とした。
最前列で観戦した望月真奈美さん(55、安曇野市堀金)は「前半は迫力がなかった。せめて同点にしてほしかったが仕方ない。今日のことは忘れて次は勝って」と選手の奮起を期待した。

塩尻市大門一番町のウイングロードビル駐車場で行ったPV「塩尻エキサイティングビジョン」(しおじり街元気カンパニー主催)には380人が来場。塩尻中学校2年の青木樹さん(13、金井)は「後半は追い上げムードだったが、決め切れなかった。次はしっかり勝って昇格してほしい」と願っていた。
(取材班)