カテゴリー別アーカイブ: がんばれ!山雅

J2第41節 福岡と敵地でドロー

J2第41節は11、12日に各地で行い、5位の山雅は11日、4位福岡と敵地で対戦し、1-1で引き分けた。
山雅は前半、多くのセットプレーも得て攻撃の形をつくったが、相手の堅守に阻まれ続けると逆に42分、自陣右からのクロスを中央で合わせられて失点。
後半は押し込まれる時間が続いたが39分、途中出場のセルジーニョがかかとで後方にパスを出し、これを受けたパウリーニョがミドルシュートを決めて追い付いた。
(長岩将弘)

「楽しさ」を成長に U-15今季の戦い 増本監督に聞く

171109yamp昨季県リーグを制し、今季初めて北信越リーグ2部で戦ったU-15(15歳以下、中学年代)チーム。8チーム中6位に終わったが各県リーグ上位との入れ替え戦(3日)に勝ち、来季の残留を決めた。今季コーチとして加入し、夏から監督としてチームを指揮する増本浩平さん(35)に、今季の収穫や課題、育成の手応えなどを聞いた。
-今季の結果について。収穫や課題は。
(北信越2部の)チーム間の力の差はそれほどなく、もう少し上位に行きたかった。ただ、おとなしく打たれ弱い印象があったシーズン前と比べ、厳しいリーグ戦を通じて選手たちは心身両面でタフになった。
技術的にはまだ全く足りない。ボールを止める、蹴る、運ぶといった基礎的な技術は、試合中のどんな場面でどう使うかということとリンクさせ、もっと質を高めなくては。
-U-15を1シーズン担当した手応えは。
意識づけを含めて特に気持ちの面で、高校年代よりきめ細かい指導が必要と感じる。心身両面が大きく変化する年頃にセレクションで入ってきて「Jの下部組織」として結果が求められ、さらにレギュラー争いやユース(U-18)昇格というふるいにかけられる。
「楽しい」だけではない部分とも向き合わさせなければならないが、サッカーが嫌いになっては元も子もない。その兼ね合いが難しい。1人1人と密にコミュニケーションを取るよう心掛けている。
-クラブは育成組織からのいち早いプロの輩出を目指している。
「楽しさ」は成長の源泉。例えば選手は「このタイミングに、この角度で、こういうパスを決められたら」というように、楽しみの質を上げてほしい。「サッカーは遊び」と言われればそれまでだが、必死に取り組むことで将来、遊びでなくなる可能性がある。
「光るものはあるが(トップチームで)最大限に生かせるか」と迷う選手は、トップに上げないこともあり得る。近年は大学で成長し、育成年代を過ごしたクラブに戻ってプロ入りする選手も増えた。将来を見据えた指導をすることが育成だと思う。
-来季の目標は。
より厳しい環境に身を置くために1部昇格を目指す。2部はチームが入れ替わり、来季は顔ぶれががらりと変わる。どういう戦いになるかまだ見通せないが、それよりも自分たちのプレーとどう向き合うかが大事だ。

【ますもと・こうへい】1982年、神奈川県生まれ。湘南ユース、東京農大を経てJFL時代の鳥取でプレー。引退後はJFLの横河武蔵野FC(現・東京武蔵野シティFC)で2009、10年に中学年代を指導し、11~16年はU-18監督。今年7月、JFLブリオベッカ浦安監督に就任した柴田峡ユースアドバイザーの後任としてU-15監督に。JFA公認A級ジェネラルライセンス所持。
(長岩将弘)

5位以下が確定 J2第40節讃岐と引き分け

J2は5日、40節を行った。5位の山雅は19位カマタマーレ讃岐と敵地で対戦し、PKで先制したものの10分後に追い付かれ、1-1で引き分けた。
山雅の順位は変わらないが、ともに勝った3位名古屋、4位福岡との勝ち点差が7に広がり、残り2試合では逆転できず、年間5位以下が確定した。J1自動昇格の可能性はなくなり、5、6位で昇格プレーオフに進んだ場合、初戦は敵地開催で引き分けは敗退となる。
プレーオフ圏内残り2枠を、5位山雅から10位大分までの6チームが争い、このうち山雅を含む5チームが勝ち点3差内にひしめく混戦。
次節は11、12日。山雅は11日、4位アビスパ福岡と福岡市のレベルファイブスタジアムで対戦する。午後2時開始。今季は12節(5月7日)にアルウィンで対戦し、0―1で敗れている。

J2第39節 雨の激闘 岐阜に逆転勝利

171031yamp2連敗でJ1昇格プレーオフ(PO)圏外の7位に転落し、負ければ自動昇格(2位)の可能性が消えてPO進出争いからも大きく後退する正念場。山雅はFKからの2得点で31節・徳島戦(9月2日)以来今季3度目の逆転勝ちで踏ん張った。強い雨にも見舞われた厳しい試合を勝ち切り、勝ち点で並んだ東京Vを得失点差で上回り5位に浮上した。
反町監督は試合後、「パス数もボール保持率もリーグ首位の相手とどう戦うか。1週間やってきた成果がわずかだが出せた」と振り返り、「選手もユニホームを汚し、泥臭かったかもしれないが、非常に大きな勝利。これを続けていかなければいけない」と話した。
橋内は「自力でPO進出を勝ち取れる位置につけたのは大きい」とうなずき、決勝点のパウリーニョも「残り試合が少ない中で貴重な勝利。逆転できたのも自信につながるし、自動昇格もあきらめていない。修正点も多いが、残りも山雅らしい試合を続けていくだけ」と意気を上げた。
ただ、2節ぶりの5位も安泰ではない。6位東京Vと勝ち点で並び、勝ち点3差の7位徳島は得失点差で山雅を大きく上回る。両者とも次節は下位との対戦で、結果次第で再びPO圏外にはじき出される可能性がある。
「先の2試合は非常に悔しい思いをしたが、今日は努力や勝利の喜びをあらためて感じた」とも話した反町監督。原点に立ち返り、残り3試合も山雅らしさで勝ち点3を積み重ねられるか。

J2は28、29日、39節を行った。7位の山雅は29日、17位のFC岐阜とアルウィンで対戦し、2-1で勝った。
山雅は序盤、前線のプレスが機能し、高い位置でボールを奪って攻撃を仕掛けたが得点できず、次第に岐阜が持ち味を取り戻すと一進一退に。
後半5分に左CKから失点したが、18分にペナルティーエリア左手前で得たFKを高崎が直接決めて同点。さらに30分、左サイドの深い位置から那須川が蹴ったFKにパウリーニョが頭で合わせて逆転。終盤の得点が多い相手の攻撃も集中して守り切った。
この日、首位の湘南が岡山と引き分けて勝ち点81とし、今季のJ2優勝と来季2年ぶりのJ1復帰を決めた。次節は11月5日。山雅は19位カマタマーレ讃岐と敵地で対戦する。午後2時開始。今季は10節(4月29日)にアルウィンで対戦し、2人が退場した相手に高崎の2得点などで4-0で勝っている。
【選手コメント】
16番・村山(再三の好守で逆転勝ちを呼び込む) 連敗した前2試合で計7失点し、フィールドのみんなに申し訳ない思いがあった。練習でGK4人とコーチとで切磋琢磨(せっさたくま)した結果。連敗を止めてひと安心だが、今日も失点したのでまだまだ。
7番・武井(負傷の岩間と替わり前半15分から出場) 急な出番だったが、セットプレー時のマークだけ頭に入れ、考え過ぎないようにして入った。先制されてもそれ以上のパワーを出して逆転できたのはよかった。
9番・高崎 (同点のFKについて)ナス(那須川)に「ぜひ蹴らせてくれ」と言った。FKを蹴るのは初めてだったが、練習でいいコースに飛んでいたし、“専門職”の宮阪にもこつを教わった。あの1本で流れを引き寄せられた。僕らを含め上位が苦しんでいる中、こういう試合を勝ち切れたのは大きい。
24番・那須川(今季3試合目の出場。FKで決勝点をアシスト) 自分が出てから勝てず、悔しい思いがあった。得点につながるプレーはできたが得点機を決め切れず、守備ではクロスを上げさせてしまった。ファンやサポーターの期待を感じ、中途半端なプレーはできない。
(長岩将弘、大山博)

厳しい戦いJ2最終盤 PO進出圏内目指す

171026yamp来季3年ぶりのJ1復帰を目指してJ2最終盤を戦う山雅。10月21日の38節・アルウィンで行った大分戦に敗れて順位を7位に下げ、J1昇格プレーオフ(PO)進出圏内(6位)から後退するなど厳しい戦いを続けている。ここまでの戦いぶりを振り返り、3位でPOに出場した昨季と比較しながら、リーグ残り4試合を展望する。
今季序盤は2度の2連勝もあり10節まで5勝2分け3敗。順位推移を見ても、昨季より順調だったといえる。が、この辺りからチームに安定感が出てきた昨季に対し、今季は逆に低迷。5月に入って5試合(11~15節)勝てず、18節で水戸に敗れた時点で15位まで後退。ホームでは10節(4月29日)以降、2カ月近く勝てなかった。
その後も中位での戦いが続いたが、28節・山形戦(8月16日)から今季最長の6試合無敗(5勝1分け)で一桁順位に戻し、32節(9月10日)で22試合ぶりにPO進出圏内の5位まで浮上した。
ところが34節(9月24日)で下位の山口を相手に終盤の10分足らずで3点を失い、まさかの逆転負け。その後2連勝し、上位のもたつきもあっていったんは自動昇格圏の2位も見えたが、37節(14日)から連敗。最終盤に至ってなお、今季のチームにつきまとう勝負弱さを露呈した。
反町監督は大分戦後、「戦っていない選手は1人もいない」としながら、「相手を分析する努力などでシーズン当初から苦し紛れに勝ち点をつかんできた。われわれが実力を付けているとは言い難い」と絞り出した。
今季の新加入選手で先発に定着したのは実質的にDF橋内だけ。夏の移籍期間で獲得したリオ五輪代表FW鈴木武らも出番を得ているが、決定的な仕事をしているとは言えない。
昨季と顔ぶれがほぼ変わらないことでチームの継続性が見込めた一方、若手の成長を含めた新戦力の台頭や、競争を促す刺激に欠けた感は否めず、現状では選手の半数以上を入れ替える思い切った補強をした長崎、有望な若手を積極的に起用した徳島の後塵(こうじん)を拝している。

今季のJ2は湘南が独走し、次節(28、29日)にも優勝が決まる。2位以下は混戦だが、山雅と2位との勝ち点差は現在7。残り4試合での逆転は難しく、PO進出が現実的な目標といえる。
昨季は38節を終えた時点で6、7位間の勝ち点差が8に開き、PO進出チームがほぼ絞られていたが、今季は6~10位が勝ち点5差内にひしめき、進出争いは熾烈(しれつ)を極めている。
昨季は最終的に6位岡山と終盤に猛追した7位町田が勝ち点65で並び、得失点差で岡山がPOに進んだ。今季も勝ち点65以上がPO進出を争う目安になりそうだ。直近5試合は2勝3敗の山雅に対し、東京Vは4連勝中で徳島は6試合、大分と名古屋は5試合それぞれ負けがないなど、ライバルたちは好調だ。
山雅の残り4試合の相手は41節(11月11日)の福岡以外は下位。それだけに勝ち点の取りこぼしは致命的だ。選手たちが「ここでぶれるわけにはいかない」と口をそろえる通り、堅守や走り負けない姿勢、攻守の切り替えの早さといった“らしさ”に立ち返り、ピッチで表現し切れるか。
大分戦後、反町監督は「火事場のばか力を出せるかどうかというところにきている。持てる力を最大限まで引き出せるようにやっていくだけ」と自らを奮い立たせた。
(長岩将弘)

歓声で勝利を! 「クライマックスアルウィン」

松本山雅FCは、J2リーグ戦のホームで行う今季最後の3試合を「クライマックスアルウィン」と銘打ち、集客キャンペーンを展開している。10月21日の大分戦から実施しており、「史上最大の歓声で選手を後押しし、ともに勝利とJ1昇格をつかみ取りましょう」と呼び掛ける。
29日のFC岐阜戦はコレオグラフィー(人文字パフォーマンス)を計画。過去にもゴール裏観客席で行ったが、今回はさらに範囲を広げ、大規模なものを予定する。
最終節の京都戦(11月19日)はより多くの人に来場を呼びかける企画を予定。詳細は、山雅公式ウェブサイトで随時知らせる。
10月21日の大分戦は「フラッグ大作戦」とし、ゴール裏の観客らが試合前に約4000本の手旗を振った。手旗は事前にサポーターらが手作り。有志の呼び掛けに応じ、計5日間で延べ200人ほどが参加し、アルウィン会議室で作業に精を出した。
呼び掛け人の一人、斉藤敬四郎さん(43、松本市和田)は「選手が最後の一瞬まで全力を出し切れるよう、気持ちを込めて後押しをするだけ」。
山雅事業本部運営部の笹川佑介さん(35)は「ファンやサポーターからの動きはとてもありがたい。盛り上げることを楽しんでもらえるよう、協力していきたい」と話した。
(長岩将弘)

PVの魅力 喜び膨らみ悔しさ分け合う

171019yampファンやサポーターが集まり、大画面で試合を観戦する「パブリックビューイング(PV)」。敵地を含め、今季はインターネット動画配信サービスでリーグ全試合を見ることができるが、わざわざPVに足を運ぶのはなぜだろう。松本市が主催し、山雅の協力で14日にアルウィンで行われた千葉戦のPVを取材し、魅力を探った。
当日は屋根があるメーンスタンドと、バックスタンド南側の一部を使用。肌寒い曇り空だったが、試合開始2時間前の開場直後からユニホームや応援グッズを身に着けたサポーターが次々と来場し、約1200人が集まった。入場は無料だ。
ピッチ上でサッカー教室などのイベントが行われるのは、アルウィンでのPVならでは。コンコースに飲食ブースが出店、試合直前には出場選手の紹介映像が流れて手拍子も起こり、ホーム試合さながらの雰囲気だ。
安曇野市三郷の太田浩一さん(36)は長男で小学2年生の空伴(そらとも)君(7)とPV初参加。今回は市街地のホールなどで行う一般的なPVより規模が大きいこともあり、「大勢で熱気を共有できるのが魅力」と浩一さん。空伴君も「アルウィンに来るのが好き」と笑顔だ。
「一度参加してみたかった」と言う山形村の山下恒平さん(37)は、長女で小学4年生の詩乃さん(10)と次女の結乃さん(4)を連れて“参戦”。
山下さんは、コールやチャントなど組織だった応援がない点などを挙げ、「(ホーム戦と)全く同じというわけにはいかない」としつつ、「松本にいながら大勢でアウェー戦を見て盛り上がれるのは楽しみ」。
松本市神林の太田清子さんは、夫の誠一さん(74)や友人ら5人で来場。動画配信サービスに加入していないのも理由の一つだが、何より「みんなで大声で騒げるのがいい。家での観戦は楽かもしれないが、この雰囲気は味わえない」と強調した。
試合が大型ビジョンに映し出され、山雅は押され気味で序盤に失点。前半は何度かあった得点機を逃し、歓声がため息に変わった。後半、工藤のループシュートで同点に追い付いた時は、目の前で試合を見ている時と同様にタオルマフラーを振り回して盛り上がったが、その後は失点を重ねて大敗。
「最悪。悔しい!」と言う空伴君の手を引き、太田浩一さんは「こういう思いも共有できるのがPV。悔しさが晴れるわけではないが、周りを見ればみんな同じ気持ちだと分かります」。
太田誠一さんは「悔しさもやるせなさもあるが、みんなであれこれ話しているうちに、次こそ勝とう、また応援しようという気になる。家で見てたら、感情の持って行き場がないよね」とほほ笑んだ。
皆で観戦すれば勝利の喜びは何倍にも膨らみ、敗れた悔しさは分け合えるのがPVの魅力。ただ、やはり勝って盛り上がりたいものだ。
松本市は今季、9月以降のアウェー戦5試合でPVを開催し、残りは2回=表。問い合わせ先は主管する松本商工会議所電話32・5345。同市大手4の「喫茶山雅」はアウェー戦すべてで、事前申し込み者を対象にした観戦イベント(有料)を開いている。喫茶山雅電話75・8050
(長岩将弘)

J2第37節 千葉に大敗、自動昇格厳しく

J2は14、15日に37節を行った。5位の山雅は14日、10位ジェフユナイテッド千葉と敵地で対戦し、1-5で敗れた。4点差以上での負けはJ参入(2012年)以降3度目で、J1だった15年の2ndステージ2節・広島戦(0-6)以来。
山雅は順位は変わらないが、2位福岡との勝ち点差が7に広がり、残り5試合でのJ1自動昇格圏入りは厳しさが増した。4位名古屋との差も4に広がり、6位徳島、7位東京Vには1差に迫られた。
次節は20~22日。山雅は21日、アルウィンで9位の大分トリニータと対戦する。午後2時開始。山雅は勝っても順位は上がらず、引き分け以下なら昇格プレーオフ圏外に転落する可能性も。大分とは今季、11節(5月3日)に敵地で対戦し、0-0で引き分けている。

1点守りきり熊本を完封 順位は変わらず5位

171012yampJ2は7、8日、第36節を行った。5位の松本山雅FCは7日、18位ロアッソ熊本とアルウィンで対戦し1-0で勝った。前後半を通じて1度だけのCKを得点に結び付け、その後は相手の猛攻に耐えて前節に続く最少得点での完封勝ち。順位は変わらなかった。
前半、山雅は前線の呼吸が合わず好機を決め切れなかったが、後半10分にパウリーニョの右CKに高崎が頭で合わせて先制。終盤は押し込まれる時間が続いたが、しのぎ切った。
橋内は「(2点差を逆転されて敗れた2戦前の)山口戦の反省をチーム全体で共有できた」と捉え、高崎も「(1点を守り勝つという)昨年できたことが今季はできていなかった。各人の自信につながり、チームにもプラス」と話した。
上位は崩れず、J1自動昇格圏の2位との勝ち点差も6のまま。山雅は今後も中~下位との対戦が続くが、反町監督は「どちらが昇格争いをしているチームなのか、分からない試合もこれから増える」と警戒。「やるべきことを突き詰め、声援に応えるパフォーマンスと結果を示さなくては」と意気込んだ。
次節は14、15日。山雅は14日、10位ジェフユナイテッド千葉と敵地で対戦する。午後3時開始。今季はホーム開幕戦の4節(3月19日)に対戦して3-1で勝っている。

「喫茶山雅」オープン半年余

171005yamp松本市の中心市街地(大手4)に「喫茶山雅」がオープンして半年余がたった。通常の営業に加えてさまざまなイベントも行い、クラブとファン・サポーターの接点や情報発信の拠点としての役割を担う。責任者でクラブ運営会社営業部チーフの小澤修一さん(38)に、これまでの取り組みや手応えを聞いた。
9月29日夜はプレミアムフライデーに合わせて「居酒屋山雅」を初開催。元選手の小澤さんら営業部の社員が接客し、酒と枝豆、冷ややっこ、「サバ水煮缶の大根おろし添え」などのつまみを提供。客同士の交流のほか、客と社員が気軽に語り合うのも目的だ。
午後6時の開店から1時間半ほどで1階(54席)は満員に。普段はイベントスペースの2階も使い、売り切れるメニューも出た。店内のあちこちでほろ酔いの客同士が会話を弾ませ、小澤さんは「幅広い年齢層に来店してもらい、山雅を縁に交流が生まれるという、思い描いていた風景」とうなずいた。

店は今季のJ2開幕に合わせて2月末にオープンし、通常営業に慣れた6月ごろから各種イベントを本格的に開催。現在はテレビ・ラジオの公開収録などを含め、週2回ほどのペースで何らかの催しを行う。「試合時のアルウィンではできない内容。お客に楽しんでもらえている」と小澤さん。
ヨガ教室、選手と同じ食事・練習の体験会、若手選手の1日店長、選手が開発に携わったメニューの提供-。選手を呼んで月1回開く「カフェトーク」も、選手の話を客が聞くだけでなく、質問や写真撮影などの交流に重点を置く。
自前の会場があり、規模が大きくないため「面白そうだと思うことを、少人数で素早く実行できるのが強み」という。
地域の催しにも積極的に参加し、7月の「まつもと街なか大道芸」では店前の広場がパフォーマンス会場の一つに。9月の「松本ノーマイカーデー」はテラスで特別メニューを販売し、クラブマスコットのガンズくんが周辺を歩き回った。打診のほとんどに応じており、「こちらからも提案して関わりたい」と言う。

店の取り組みを通じ、小澤さんは「街の一部として機能することで、市民に山雅をより身近に感じてもらえている」と見る。最近は「ファン・サポーターが集う店」から「山雅に詳しくない、あるいは知らない人も訪れる場所」に変わってきた実感も。入店しなくても立ち止まり、店の写真を撮る人も多く、関心の高まりを感じている。
「アルウィンの雰囲気も素晴らしいが、ここでは一人一人の顔が見える。お客とじかに接するので、支援の熱をリアルに感じる」
12月以降、初めてのオフシーズンを迎える。小澤さんは「試合も練習もなくなるので、ここだけがファン・サポーターとクラブの接点になる。いろいろな仕掛けをし、来季に向けて盛り上がる拠点にしたい」と思い描く。
(長岩将弘)