カテゴリー別アーカイブ: がんばれ!山雅

激闘を彩る曲たち~スタジアムBGMやチャント~

170427yamp大観衆の声援に加え、アルウィンでの選手たちの激闘を彩るのが、さまざまな音楽だ。試合の前後に流れるBGMや、サポーターが歌うチャント(応援歌)はどのように選ばれているのか。関係者に聞いた。
アルウィンで流れるBGMを選ぶのは、クラブ運営会社の上條友也副社長(60)、演出担当で広告会社アドソニック松本支社の三村敦さん(37)、ディレクターで映像制作などのワーナックス(松本市大手4)代表・大野善裕さん(41)。毎試合かかる“定番”を時系列で紹介してもらおう。
先行・一般入場開始時はJ’S THEME。Jリーグ開始時(1993年)からある曲だが、近年はスタジアムで耳にする機会は少ないという。山雅では「やっとたどり着いた舞台への思いを込めて」(大野さん)、J2入りした2012年から使っている。
同じくJリーグを象徴する曲THE GLORY/Jリーグ・アンセムは、審判団やボールパーソン、担架隊などの紹介時に。「試合を支える人たちに敬意を」(三村さん)との思いという。
対戦相手の選手紹介はアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」からDECISIVE BATTLE。作中で人類の敵とされる「使徒」の襲来時に使われ、同作の舞台の「第2新東京市」が松本市という設定にもちなんだ。“人類の敵”になぞらえられた相手サポーターの反響が大きいそうだ。
山雅の選手紹介の前に観客の手拍子に合わせて流れるのは、ジョー・サトリアーニのCrowd Chant。テレビ東京系「カンブリア宮殿」オープニングテーマ曲としても使われている。
今季、選手紹介の映像に使われているのはBLUESTAHLIのSecret AgentBusiness。映像の雰囲気も曲から決めたといい、「ハードボイルド、スリリングといったキーワードが思い浮かび、『ルパン三世』のようなテイストをイメージした」(大野さん)。
選手紹介の映像はサポーターが注目するため、使えそうな曲を1年かけてストックし、じっくり選ぶという。
ハーフタイム終了時はThe Pretty  RecklessのHeaven Knows。冒頭に「ジリリリリ…」と非常ベルのような効果音が入り「後半開始の合図としても定着したのでは」(大野さん)。
勝利時はMVP表彰の後にザ・ハイロウズの日曜日よりの使者。地域リーグ時代からサポーターがチームチャントとして歌い継ぐ曲でもあり、最も長く使われている。最後は観客を見送るように、チャントの原曲をいくつか流す。
三村さんは「メインはお客さんによる応援で、全ての音楽演出はその気持ちや雰囲気を盛り上げるのが目的」とし、チャントやコールの邪魔にならないよう、オン・オフや音量は臨機応変に変える。
上條副社長は「音楽による演出は、アルウィンの“らしさ”の一つで、観戦のリズムも生む。さらに魅力的な演出を目指して努力する」と話す。
チャントを選ぶのはサポーター組織「ウルトラスマツモト」。選手1人ずつのチャントは以前は中心メンバーが考えていたが、5、6年前からウェブサイトで公募するように。一選手に50点ほどが寄せられることもあるという。
各部署のリーダーら選考委員がある程度絞り込み、最終的には中心メンバーの会議で実際に歌って決める。責任部署「リズム隊」のリーダー古池智さん(45)は「いいものがいくつあっても採用するのは一つ。プレッシャーを感じる」と言う。
基準は歌いやすさや覚えやすさ、応援が盛り上がるかに加え、独自性も重視。「応援を始めた時から曲も『山雅らしさ』にこだわってきた」と疋田幸也代表(41)。
応募は原曲がある「替え歌」の割合が高いが、近年は完成度が高いオリジナル曲も増え、採用もされている。今季の所属選手ではパウリーニョや橋内、呂成海、鈴木らがオリジナル曲だ。
古池さんは「多彩な曲を一緒に歌ってもらっている。責任感を持って選びたい」。疋田代表は「チームチャントも新しいものを加え、チャレンジしていきたい」と話す。
(長岩将弘)

小学生年代の強化とクラブ普及の現状は

170420yamp育成チームのU-12が、小学生の全国大会「JA全農杯チビリンピック」(5月3~5日・横浜市日産スタジアムほか)に北信越代表として出場する。2年連続2度目。昨年を上回る成績を目標に、全国の強豪との対戦を成長の糧にする。強化と並び小学生年代のもう一つの使命である普及の現状も担当者に聞いた。

「チビリンピック」は全国9地区予選を勝ち抜いた10チーム(関東だけ2)が出場。5チームずつ2組で総当たりの1次ラウンドを行い、各組2位までの4チームが決勝トーナメント(T)に進む。
U-12は、昨年度にU-11(5年生以下)チームで県予選(昨年7月)、北信越予選(3月18、19日・富山県)とも制し、出場を決めた。
選手たちは今年の目標を「先輩を超えること」とし、1次ラウンド2分け2敗で敗退した昨年の雪辱を期す。
目指すのは相手の戦い方にかかわらず、攻守とも意図を持ったプレーを徹底するスタイル。漫然とした動きが目立った以前に比べ、「ボールを意識的に動かす手応えはある」と恒本大輔監督(34)。
課題はゴール前での崩し。「ドリブル突破かパスか、どちらかに偏る。『自分が敵だったらどちらが嫌か』を常に意識させ、攻め方の引き出しを増やさせたり、判断力を身に付けさせたりしている」(恒本監督)と言う。
1次ラウンドは鳥栖U-12(佐賀)、ディアブロッサ高田(奈良)、青森FC、江南南少年団(埼玉)と同組。江南南以外は昨年12月の全日本少年大会(全少)に出場し、鳥栖と高田は決勝T(16チーム)に進んだ。全少と学年は代わったが、どこが決勝Tに進んでもおかしくない顔ぶれだ。
初戦(3日)の高田とは昨年も対戦し0-0。大会初白星への思いは強いが、「やってきたことを出し切れるかが、何より大事。その中で結果を出せたら」と恒本監督。
U-12は全少も2年連続で出場中だが、いずれも予選リーグで敗退。全国大会で結果を出し、育成の成果を示したい段階にある。
恒本監督は「将来のプロ入りを見据え、全国の強豪チームや優れた選手たちを肌で感じ、学び取ってほしい」とし、主将の高橋圭太(穂高南6)は「みんなの気持ちも高まっている。1次ラウンドを突破して優勝を」と上を見る。

クラブの普及事業を担うNPO法人「松本山雅スポーツクラブ」が中信地区3カ所を含む県内6カ所で開くサッカースクールには現在、小学生を中心に未就学児から中学生の約600人が通う。
クラブが「育成元年」を掲げた昨年、普及の充実も図り、スクールの時間帯を変更。子どもたちの生活リズムを考え、おおむね午後6~9時に開いていたのを早いクラスは午後4時半に始まり、多くが7時までに終わるようにした。
スタッフも増やし、専任2人を加えたほか、トップチームのコーチ経験がある育成指導者がスクールに携わるようにし、「プロ選手に求められるものを逆算し、普及の現場に落とし込むことができるようになった」と高橋耕司理事長(53)。
塩尻市広丘堅石の民間フットサル場「綿半フットボールパークフットサルポイント塩尻」を会場に、昨春から開くスクール塩尻校は6カ所で最多の約200人が練習。
照明があり夜も使える人工芝グラウンドの存在は大きいが、「地域全体を見れば、環境面はまだまだ」と高橋理事長。グラウンドや指導者が足りず、ホームタウンの中でもスクールを開設できていない地域があるのを課題に挙げる。
スクール以外の普及事業では単発のサッカー教室「クリニック」に加え、未就学児の親子向け運動遊び教室を昨年11月にスタート。3月には、松本市と提携して2014年から開く高齢者向け健康講座を発展させた、初の親子3世代向けの運動教室も開いた。
高橋理事長は「子どもたちが体を動かす機会が減っている」と指摘し、「サッカー以外の競技でも必要な、運動神経の発達や体の使い方の習得を促したい。地域の健康づくり、人育てなどにも貢献できれば」と目的を話す。
(長岩将弘)

J2第7節 長崎に3-0で快勝

170411yamp春の強風が吹くアルウィンで山雅は風下の前半に2得点、後半にも1点を加え、3連勝中と好調だった長崎を一蹴した。前線の厳しい守備で相手ボールを奪ったりCKに追い込んだりし、ファウルを連発する相手から再三得たFKでも得点。守備も2戦続けて無失点と「らしさ」を全開にし、2連勝で5位に浮上した。
「(強風で)互いに雑になりサッカーの質は高くなかったが、効率よく点が取れた」。反町監督はほっとした表情で試合を振り返った。
先週の練習中に負傷したセルジーニョに代えて宮阪を2列目で起用。高崎、工藤と前線3人で激しくボールを追い、ファウル数がリーグ最多の相手に付け入った。前節に続きFKを直接ゴールにたたき込んだ宮阪は「チームとしてやりたいことが体現できている」と誇った。
前半終了間際に飯田が相手GKと交錯し、腰を強打して退くアクシデントに加え、長崎は後半から選手を代え布陣も変更して挑んできたが、守備陣は3バックの中央に入った橋内を中心に冷静に対応。「後手を踏む場面もあり、もう少し中盤でボールを奪いたい」と注文を付けた反町監督だが、上位相手に2戦連続の無失点で「手応えはある」。
3点目で試合を決めたパウリーニョは4試合ぶりの先発。「いつも通り自分の100%を出し切ろうと臨んだ」と本人は涼しい顔だが、指揮官は「悔しい思いを秘めてやっていると、好機をものにできるのだろう」。選手層の厚さや競争が好結果を生んでいる。
次節から敵地で2連戦。次節に首位に立つ可能性もある。反町監督は「上位に食い込めるか、ここが前半戦のヤマ場」とにらんだ。

J2は4月8、9日、第7節を行い、10位の山雅は8日、3位V・ファーレン長崎とホームで対戦し、3-0で快勝した。
山雅は宮阪のロングボールを追ってPKを得た高崎が自ら決めて先制し、工藤が倒されて得たFKを宮阪が直接決めて加点。後半は自陣でプレーする時間が長かったが、ゴール前で相手ボールをさらったパウリーニョがシュートを決めて突き放した。
次節は15、16日。山雅は16日に20位ロアッソ熊本と熊本市のえがお健康スタジアムで対戦する。午後6時開始のナイトゲーム。両者の昨季の対戦成績は1勝1敗。

【選手コメント】
(31)橋内 (飯田が安川と途中交代し)練習でも並んだ覚えがない急造3バック。ラインが多少重くなっても失点しないことを心掛けた。
風下の前半はロングボールで押し込まれたら苦しかったかもしれないが、相手は足元でつないできた。僕らは前線の運動量があるので、はがされなかった。
上位に2連勝したのは大きいが、J1昇格のためには毎試合がヤマ場だと思っている。

【長崎に移籍の飯尾】
昨季まで山雅に4シーズン在籍し、今季長崎に移籍した飯尾が右サイドでフル出場。古巣との一戦を「自然と力が入った。自分のサッカー人生の中でもアルウィンは特別な場所だと改めて感じた」と振り返った。
阪南大から13年に山雅に入団。学卒の生え抜きとして期待され、リーグ戦はJ1を含む46試合に出場。
自身最多の18試合に出場した昨季は、右目網膜剥離の手術で離脱した田中の穴を埋め、第19節の山形戦(6月19日)ではアルウィンでプロ初ゴールとなる決勝点を挙げるなど成長。移籍を惜しむ声が多かった。
長崎で開幕から定位置を獲得し、山雅で培った力を見せていたが、今季初の無得点での完敗に「(山雅が)セットプレーが得意なのは分かっており、簡単にファウルをしないイメージを確認して試合に入ったが、安易にFKを与えてしまい、相手の思うつぼだった」と悔し涙を見せた。
試合後にピッチを1周して観客にあいさつ。山雅サポーターから「竜太朗」コールを受けて感極まり、再び涙した飯尾は「この悔しさを次へのばねにし、成長した姿を(アルウィンで)見せたい」と誓っていた。
(長岩将弘)

育成年代もキックオフ 山﨑ダイレクターに聞く

170406yampU-18(高校年代)、U-15(中学生)それぞれのリーグが開幕し、今季の育成各年代の戦いが始まった。今季はどのような立ち位置で、どういう戦いに挑むのか。山﨑武・ユースアカデミーダイレクターに聞いてまとめた。
U-18は昨季、北信越予選を突破して夏の全日本クラブユース選手権に5年ぶりに出場。Jクラブの育成チームが競う秋のJユースカップでは神戸、横浜Mといった強豪を破り3位になるなど躍進を遂げた。
今季は、主力の1stチームは昨季と同じ県リーグ(L)1部(8チーム)、昨季県3部を制した2ndチームは昇格して県2部(同)で戦う。今季は先月18日に開幕し、どちらも2節まで終えて1stは市立長野高に3-1、松本県ケ丘高と1-1の1勝1分け、2ndは創造学園高2ndに0-2、市長野高2ndに4-0の1勝1敗。
1stは昨季県1部を制し、8チームがトーナメントで競う北信越プリンスL参入戦で決勝まで進んだものの、日本文理高(新潟)に0-1で敗れて昇格を逃した。
9月の県L終了後、11月の参入戦までの間に激闘のJユース杯を挟んだため、山﨑ダイレクターは「体力面でも精神面でも、参入戦は相当ハードだったはず」と推し量りつつ、「苦しい戦いをものにするのが本当に強いチーム。そこは今季の課題」。
躍進した昨季が前提となる今季は、内容も結果も求められる重圧の下で戦う。山﨑ダイレクターは「プレッシャーの中で力を発揮できる人間力が、技術以上に求められる」とにらむ。

U-15の1stは昨季県L1部で優勝。今季から2部制になった北信越Lの2部(8チーム)に昇格した。今季は2日に開幕し、FCひがし(富山)との初戦を1-0で制した。
2ndは昨季県2部を制し、昇格した1部に挑む。中学生は学年による体格・体力差が大きいため、別に1年生の県U-13Lも設けられている。
大枠で学年別の3チームに分かれるU-15だが、「力のある選手はどんどん上のカテゴリーに挑戦してほしい」と山﨑ダイレクター。ただ、「そういった貪欲さはまだ物足りず、意識づけが課題」と話す。

U-12(小学生)は年末の全国少年大会に2年連続で出場。5月のJA全農杯チビリンピック全国大会にも2年続けて出場する。
参加する松本、塩尻市チームのU-12リーグは15日に開幕。リーグ戦がない週末は県外遠征に出掛け、よりレベルが高い競技環境を整える。
山﨑ダイレクターは「この年代で大事なのは、才能ある選手に最適な環境を与え続けること」と強調。「その延長上に(全国出場などの)結果がついてくるよう、取り組みを続ける」と話す。
(長岩将弘)

浅間温泉旅館協同組合から入浴券の寄贈受ける

松本市の浅間温泉旅館協同組合は選手の疲労回復に役立ててほしいと、市の委託で運営する日帰り入浴施設「ホットプラザ浅間」(浅間温泉3)の無料入浴券をクラブに贈った。
毎年贈り5年目。12月まで使える約3200枚を提供し、クラブは選手のほかスタッフや運営会社の社員らに配る。
施設はトップチームが練習する市かりがねサッカー場に近く、神田文之社長(39)は「毎年、選手たちに好評」と感謝。「初めて松本で暮らす新加入選手も、疲れを癒やしながらこの地の魅力に触れてほしい」。
組合の石川二郎理事長(62)は「来季こそJ1に復帰し、その先はJ1優勝を。近年の戦いぶりを見ていると夢物語ではない」と期待していた。

松本市かりがねサッカー場に防球フェンス贈る

クラブはトップチームや育成年代が練習する松本市かりがねサッカー場に防球フェンス8基を寄贈した。一般利用者も管理事務所に申し出れば無料で使える。
フェンスは幅約5メートル、高さ約4メートル。グラウンドを仕切ったり、ボールが思わぬ方向に飛んで見学者に当たるのを防いだりする。ボールを拾いに行く時間が減り、練習の効率が上がる効果も。1基約15万円。
「(市施設の)サッカー場を優先的に使わせてもらっており、クラブとして目に見える形で地域のスポーツ振興に貢献したい」と神田社長。
寺沢和男・市文化スポーツ部長は「市民は山雅の戦いから勇気と感動をもらっている。今回のような形でも市に協力してもらい、ありがたい」と話す。

オウンゴール2発で名古屋に逆転負け

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「『リズムがいいときに追加点を取れなかったのが響いた』とはよくある表現だが、今日についてもそれが言える」。試合後、反町監督はそう絞り出した。山雅は序盤に先制しながら、後半開始直後と終了間際にオウンゴールを献上し、J1昇格を争うであろう名古屋に逆転負け。注意すべき時間帯に失点するなど、課題が多く残った。
前半はボールを保持しようとする相手を厳しいプレスで自由にさせず、工藤やセルジーニョが高い位置でボールを奪ったり、セカンドボールをほぼ拾ったりして攻撃に転じた。
しかしPKの1得点にとどまると、後半開始直後の「相手が選手と並びを変え、捕らえきれない」(反町監督)隙に追い付かれ、次第に流れを失った。指揮官は「オウンゴール自体については選手を責められないが、時間帯の問題はある」と指摘した。
「いい形で先制したのに、僕たちらしくない」と悔やんだのは田中。「(名古屋は)簡単に追加点を取れるチームではなく、たらればを言っても仕方ない。1-0でも勝ち切らなくては」と険しい表情。
工藤は「前半の戦い方を90分間やり抜くのが自分たち」とし、「悔しいが戦い方がぶれるチームではない。次につなげるしかない」と力を込めた。
次の相手はここまで4勝1敗で3位と好調な徳島。指揮官は「(土曜の試合で)準備期間は短くなるが、上位から勝ち点3を取って帰ってくる」と前を向いた。

J2は25、26日、第5節を行い、2連勝中で7位の山雅は26日、勝ち点で並ぶ8位の名古屋グランパスとアルウィンで対戦し、1-2で敗れた。
山雅は前半15分、右サイドから切れ込んだ田中が倒されてPKを獲得し、高崎が決めて先制。
しかし後半2分、自陣右からの永井のシュートが、クリアしようとした橋内の足でコースが変わって失点。その後は相手ペースに耐えて勝ち越しを狙ったが43分、自陣左からのワシントンのクロスが後藤の足に当たりゴールを割った。
次節は4月1、2日。山雅は1日に徳島ヴォルティスと鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム(徳島県)で対戦する。昨季の対戦成績は山雅の1勝1分け。

【選手コメント】
8番・セルジーニョ 最後の最後でオウンゴールは本当に不運。個人的にはいいプレーができた。自分のベストなパフォーマンスでチームを助ける努力をし、実際にそれができ、何本かいいシュートやパスも出せた。
ただ、今日は自分たちが勝つ日ではなかったのかな。まだシーズンは始まったばかり。次の試合に向け、やることはたくさんある。顔を上げなくては。
9番・高崎 PKのキックは手応えがあった。ただ、その後もチャンスがあり、そこを自分がしっかり決めていれば勝てた。1点でも決めていたら違う展開になった。今日の負けは自分のせい。
前半はプレスがはまり、シュートまでもっていくことができた。周りとの連携も良く、ボールは自分に集まっている。あとは自分が決めるだけ。チームに迷惑をかけた分、次で取り返したい。
4番・飯田 (オウンゴールについて)1点目はともかく、2点目はサイドのかなり深いところまでえぐられ、対処が難しかったと思う。その前に止められなかったのが全て。修正しないと。
ドリブルで仕掛けてくる相手に引かず、前線で強気にボールを取りにいくことや、自陣深くまで相手にボールを運ばせないようにするのが課題。
(長岩将弘、松尾尚久)

ホーム開幕戦勝利 Jリーグ参入6年目で初

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サッカーJ2の松本山雅FCは3月19日、松本市のアルウィンで首位のジェフユナイテッド千葉と対戦し、3-1で快勝した。ホーム開幕戦勝利はJリーグ参入6年目で初めて。北信越リーグ1部だった2009年以来8年ぶりだ。
山雅は序盤こそ千葉に押し込まれたが、前半24分、田中隼磨選手が左足で先制点を挙げると、後半1分と10分に高崎寛之選手が立て続けにゴール。その後1失点したものの、終始安定した守備と積極的な攻撃で勝ちきった。
試合後は、1万4000人を超えるサポーターが選手と喜びを分かち合い、凱歌(がいか)「勝利の街」を高らかに歌いあげた。
8年前のホーム開幕戦勝利はグランセナ新潟戦で、柿本倫明選手のハットトリックなどで4-0で快勝した時だ。
北信越リーグ時代の06年から山雅を応援する山添智宏さん(42、安曇野市明科)は「気持ちよかった。本当に久々のホーム開幕戦勝利。幸先がいい」と満面の笑み。長男の主税君(12)も「安定した戦いだった。見ていて楽しかった」と声を弾ませた。
「ホームゲームを心待ちにしていた。スタジアムの雰囲気も最高で、わくわくした」というのは前川薫さん(39、岡谷市)。夫の祐樹さん(37)は「3年前からほぼ欠かさずホームゲームに来ている。今年も家族3人で『山雅のある暮らし』を楽しみたい」と話した。
山雅は2連勝で、順位を13位から7位に上げた。次節(26日)はホームで、勝ち点7で並ぶ強豪名古屋グランパスと対戦する。

開幕からのアウェー3連戦は昨季と同じ1勝1分け1敗で、相手も昨季と同じ千葉を迎えたホーム初戦。山雅は攻守の素早い切り替えや労を惜しまない走り、セットプレーでの得点など「われわれらしさが出たゲーム」(反町監督)で勝ち点3を挙げた。難敵・名古屋をアルウィンに迎える次節に向け、弾みがつく白星だ。

「ロングボールが多くなりそうだと想定し、実際にそうなった。われわれの方が有効なボールが多かったというだけのことかもしれない」と反町監督が振り返ったように、最終ラインを高く保って前線から圧力を掛けてくる相手に対し、昨季から取り組むパスをつなぐサッカーは鳴りを潜めた。
しかし、指揮官は「やろうとしていることをもっとやりたいが、それだけでは勝てないのがサッカー。相手を見据え、いかに戦略を練るか。選手たちは頭の中でよく整理できていた」と頭脳戦の勝利を強調した。
今季初得点を含む2ゴールの高崎は「監督にも言われたが、点を取ることが全てではない。汗をかいてハードワークもしないと、周囲に負担がかかる。今日はそこを意識した」と胸を張った。
その2点をCKとFKでアシストした宮阪についても、反町監督は「前半は物足りない部分もあったが、後半は素晴らしかった」と貢献を評価。「出られない試合もあった中、自分に足りないところと向き合った結果。うれしく思う」と褒めた。
3連勝が懸かる次節の相手は、J2で戦力が飛び抜ける名古屋。ここまでの成績は同じ2勝1分け1敗。指揮官は「ビッグクラブとの対戦は気持ちが高ぶるし、しかもホーム。勝ち点で並んでおり、われわれがジャンプアップするのに大事な試合」とにらむ。

山雅は試合開始直後に押し込まれたが、ロングボールやカウンターで反撃し、石原の左クロスを中央に走り込んだ田中が受けて先制。
後半は序盤、宮阪の右CKと右奥のFKから、ともに高崎が頭で合わせて追加点。27分にシュートのこぼれを押し込まれて失点したが、それ以外は集中を切らさなかった。
名古屋とは、ともにJ1だった一昨季に対戦し1分け1敗だった。

【選手コメント】
3番・田中 ホーム開幕戦という大事な試合で勝つことができ、うれしい。皆がつないでくれたゴール。(流れの中からの得点は加入4季目で初だが)何よりチームが勝つことが重要。今年はホームで全部勝ちたいと思っている。
(得点後の)雄たけびはあまり覚えていないが、相当気持ちが入っていたのかなと思う。開幕からアウェー3連戦は、僕たちにとって非常に厳しい日程だった。ほかの選手たちもいろいろ思うところがあっただろうし、僕自身もアルウィンのピッチで、そのうっぷんを晴らすことができた。
3-0から1点返されたが、最後まで4点目を取りに行く姿勢を見せられたと思うし、ファンやサポーターもそれを求めて来てくれているはず。
(次節は古巣の名古屋戦だが)相手がどうこうよりも、今日のように自分たちの戦いをすれば勝つ自信はある。昨季の悔しさも糧に、勝ち点1の重みを改めてかみしめ、次に向かいたい。
15番・宮阪 (得点につながった)CKとFKは2本とも狙い通り。練習ではあまり決まっていなかったが、今日はしっかり合った。(正確な)キックという持ち味をアピールできてよかった。
(今季ここまで)練習では控え組でプレーすることが多いが、絶対に点を取ろうと思っているし、スタメン組を脅かそうと思って蹴っている。自分が出れば、セットプレーで得点できることを証明できた。
チーム力向上のためには、控え組も含めてヒーローが現れることが不可欠。もっと競争できたらいい。
(取材班)

ホーム開幕戦目前 来場者増狙い「ファンダフルアルウィン」

170316yamp今季ホーム開幕戦が19日に迫った。クラブは今季、いっそうの来場者増を狙い「ファンダフルアルウィン」と題した一連のキャンペーンに取り組む。また、苦情が多かった先行入場時の不正や、過剰な席取りへの対策を打ち出した。昨季は1試合平均1万3631人が来場。「誰もが楽しく快適に過ごせるアルウィン」を目指す。

「ファンダフルアルウィン」は、新規来場者を主なターゲットにした昨季の「キテミテアルウィン」の強化版。好評だったイベントを継続し、新たな取り組みも。その一つが企画チケットの増加だ。
バックスタンド側ピッチ上に選手目線で観戦できる「エキサイティングピッチシート」(大人4500円、高校生以下2000円)を導入。昨季終盤に試験的に100席を設けたところ好評で、今季は540席を常設する。
昨季設けた、割安に観戦できるグループシートも種類を増やした。「ファミリーシート」(小学生以下を1人以上含む5人で1万1000円)は、昨夏の「信州・まつもと大歌舞伎」とコラボレーションした「スペシャル桟敷席」を定番化。通常の座席ではなく、幅約4・5メートルのスペースに敷物を敷き、幼児がいてもゆったり観戦できる。
当日の飲食ブースで使える割引券をセットした、グルメ券付きグループシート(4人で1万2000円)も。
昨季に続き、シャトルバス乗り場に近い信州スカイパーク12号広場を「ファンパーク」と銘打ち、10試合ほどで家族連れ向けのイベントを催す。
クラブの推計で昨季のファンパーク来場者は1試合当たり約3000人。訪れた人には好評だった一方、認知度アップや誘導が今季の課題だ。
昨季は遅めに来場した人にもワクワク感を持ってもらおうと、1万人目の入場者に景品を贈った。今季は「『1』にこだわる」という反町監督の目標への後押しを込め、1万1111人目にプレゼントを用意する。

クラブは今季から、シーズンパス保持者が対象の先行入場のルールを変更する。
これまで試合当日に行っていた入場順の抽選会を、インターネットでの事前(試合3日前まで)申し込み制に。クラブ公式サイト内の専用フォームから申し込み、受け付け完了メールを受け取る。当日は専用端末にパスをかざすと、抽選で割り振られた入場順の番号が発行される。
1~200番には、一つの番号につき4人まで同時に入場できる整理券を配り、入場時に人数を確認。それ以上の人数による割り込みを防ぐ。
ネット環境がないなど事前申し込みが難しい人は、クラブに電話(88・5490)をすればスタッフが申し込みを代行。「喫茶山雅」でも代行を受け付ける。事前申し込みをしなかった場合、試合当日に予備待機列に並び、事前申込者に続いて入場する。
また、南側ゴール裏全域などホーム自由席の多くで、先行入場開始から15分間は荷物などを置いての離席を禁止に。荷物だけ置いてある席は係員が撤去するなどして、人数分以上の席取りを防ぐ。

クラブと松本市の並柳町会、並柳商工会は10日、クラブ事務所がある同地区で、ポスターなどを配り応援ムードを盛り上げる「緑化計画&クリーン作戦」を行った。
鐡戸裕史アンバサダー(34)らスタッフ4人を含む約15人が参加。2班に分かれて計50カ所ほどを訪ね、ポスターとポケットサイズの試合日程表を配ったほか、通り沿いに立てたのぼりの点検・補修やごみ拾いをした。
受け取った人たちは「今年も(試合を)見にいくよ」「今年こそ昇格を決めて」と激励。タイヤガーデンピットイン並柳店の宮田哲郎さん(22)は、自身もアルウィンで声援を送るファン。「山雅は接客時の話題に。足元から気運を盛り上げ、J1昇格を後押ししたい」
鐡戸アンバサダーは「改めて地域の人たちの思いが感じられ、ありがたい」と話した。
(長岩将弘)

J中継戸惑いの声 配信サービス「DAZN」移行で

170309yampJリーグの試合中継が今季、これまで10年間続けてきたスカパーJSATの衛星放送から、英パフォームグループが提供するインターネット動画配信サービス「DAZN(ダ・ゾーン)」に代わった。利用料金が下がる一方、視聴方法や契約内容にはテレビ観戦者も多い山雅のファン・サポーターから戸惑いの声が聞かれる。ダ・ゾーンへの取材を含めて対応を探った。
◆料金は安く
Jリーグはパフォームと10年間の放映契約を結び、ダ・ゾーンはJ1、J2、J3のリーグ全試合を中継する。
料金は月1750円(税別)で、提携する携帯電話のNTTドコモ利用者は980円(同)に。スカパーでJリーグ全試合が見られるプランは月3000円ほどだったため、ぐっと安くなった。
ただ、スカパーが昨季まで放送した詳細なハイライト番組などはダ・ゾーンになく、放映権を持たないカップ戦(天皇杯やルヴァン杯)も視聴できない。
◆品質は要改善
ダ・ゾーンの視聴はパソコンやスマートフォン、タブレット端末などが基本。テレビで見るには▽インターネットに接続できるスマートテレビを用意する▽「ファイヤーTVスティック」などの機器を使ってWi-Fi(ワイファイ)でネットに接続する▽パソコンの画面をテレビに出力する―必要がある。
2月25、26日のJ1、J2開幕節では、一部の試合が視聴できないトラブルが発生。中継で観戦した人たちからは「(映像が)時々乱れたり、止まったりする」「衛星放送に比べ画質が悪い」という声が聞かれた。
ダ・ゾーンのPR事務局は松本平タウン情報の取材に「配信画質は非常に大切。今後も改善に向けてテストを行うなど、質の向上に全力を尽くす」と回答している。
◆PV開催は可能
スカパーにあった法人契約がない点も、関係者の間に戸惑いを広げた。大型スクリーンに映して応援するパブリックビューイング(PV)が、店舗などでできるかが曖昧だったためだ。
PR事務局は取材に、法人契約について「現在準備中」とし、「法人契約が整うまでは、個人の契約で上映して問題ない」と回答した。
クラブは2月末に松本市に開店した「喫茶山雅」でアウェー全試合を流し、食事付きのイベントを開催。ほかにも個人契約で映像を流す飲食店がある一方、塩尻市の商業施設駐車場で観戦イベントを開いてきた第三セクター「しおじり街元気カンパニー」は開催を見合わせている。
移行初年とはいえ、ダ・ゾーンとJリーグ側の準備や周知の不足が、ファン・サポーターの盛り上がりに水を差した。両者は独占放映という、見る側にほかに選択肢がない形で有料サービスを提供しており、きちんとした対応が求められる。
(長岩将弘)