月別アーカイブ: 2017年8月

米国のクラブと提携

170831yamp山雅は8月25日、米国メジャーリーグサッカー(MLS)のレアル・ソルトレーク(RSL)と業務提携を結んだ。海外クラブとの提携はシンガポールのゲイラン・インターナショナルFCに続き2件目。国際交流は「ひとづくり・まちづくり・未来づくり」をうたう山雅のクラブビジョン実現に向けた取り組みの一つ。育成や運営面での成果も期待される。
JリーグとMLSのクラブ提携は初めて。RSLの本拠地ユタ州ソルトレーク市は松本市の姉妹都市で、提携をトップチーム・育成組織の選手、指導者の交流にとどめず、都市・地域間交流の発展にも役立てるとした。
山雅運営会社の神田文之社長(39)は「具体的に何ができるかはこれから」としつつ、「MLSは競技レベルが高く、ゲイランとの提携とは違った形になる」とみる。RSLは新たな練習場や5000人収容のセカンドチーム用スタジアムなどを建設中。「施設を整えるとどうなるかなど、クラブ運営も学びたい」とする。
MLSは1993年に発足。現在は米国とカナダの22クラブが加盟し、11チームずつ東西2地区に分かれて争う。RSLは2005年に参戦し、09年にリーグ優勝。昨季は西地区6位。
RSLアシスタントゼネラルマネジャーのエリオット・フォールさんは、米国のサッカー人気について「皆さんが思うより劇的な成長を遂げている」と言う。MLSと共に育った30~40代を中心に若い世代に支持され、1試合の平均観客数は2万人超。神田社長は「その集客力にも興味があった」と明かす。
RSLは選手育成にも力を入れ、5~6月に韓国で開いたU-20(20歳以下)W杯の米国代表(21人)には4人が選ばれた。昨年を「育成元年」と位置付け、強化に取り組む山雅が学ぶべき点がありそうだ。
RSLとゲイランのU-14チームは、県サッカー協会設立70周年記念事業で26、27日に松本市などで開いた「信毎杯U-14国際ユーストーナメント」(8チーム)に出場。RSLが優勝した。

山雅とゲイランは昨年11月に提携。山雅は昨季までU-18監督を務めた臼井弘貴さんを指導者派遣し、「発展途上」(臼井さん)の競技レベルの向上に協力している。
今年2月にゲイランのトップチーム選手が山雅のキャンプに参加。6月にはゲイランの役員らがアルウィンや喫茶山雅を視察。7月は神田社長らがシンガポールを訪れ、建設中の新スタジアムを視察-などの行き来も続ける。
ゲイランU-14に帯同して一時帰国した臼井さんは現在、トップチームのアシスタントコーチとU-21監督を兼任。現地での半年余りを「多民族国家で多様な価値観に触れ、日本の常識は常識でないと実感する。指導者としても人間としても成長できている」と言う。
山雅U-14との対戦(27日)は0-3で敗れたが、臼井さんは試合中の声の大きさや試合後の相手ベンチへのあいさつなど「ゲイランの選手たちのほうが能動的なアクションが多い」と指摘。
「勝ち負けだけでなく、互いに足りない部分を自覚し、相手のよい点を学ぶ姿勢も大事。そういう橋渡しの手伝いもしたい」と強調した。
(長岩将弘)

J2第30節 町田に2-1で勝利

J2は8月26、27日、第30節を行った。8位の山雅は26日、15位FC町田ゼルビアと東京・町田市立陸上競技場で対戦し、2-1で勝った。山雅は引き分けを挟み3試合負けなしだが、順位は変わらず。昇格プレーオフ進出圏の6位との勝ち点差も3で変わらなかった。
次節は9月2、3日。山雅は2日、アルウィンで4位の徳島ヴォルティスと対戦する。午後6時開始。今季は6節(4月1日)に敵地で対戦し、後半に工藤のシュートと宮阪のFKで2-0で勝っている。

夏場の過密3戦は勝ち点4

170824yamp8月12~20日の9日間で3戦(27~29節)した過密日程は1勝1分け1敗。鍛え上げた走力で例年、夏場に強さを発揮してきた山雅だが、勝ち点の上積みは4にとどまり順位は8位。11位岡山までの3チームと勝ち点43で並んだ。3試合を振り返り、残り3分の1を切った今季終盤を展望する。
12日の敵地・名古屋戦は、昨季もなかった5失点で2-5で大敗した。序盤から主導権を握ったが、リーグ最多得点の名古屋に少ないチャンスを確実に決められた。
前半に2点を失い、後半6分にも失点。11分、セルジーニョの左CKを飯田がそらし、當間が蹴り込んで1点を返したが、21、43分と失点を重ねた。ロスタイムにセルジーニョがPKを決めたが、そこまでだった。

中3日の16日、アルウィンでの山形戦は、3-2で今季初の逆転勝ち。8月の5試合で唯一のホーム戦は白星だった。
前半25分、主導権を握っていた時間帯に失点したのは名古屋戦と同じだったが、37分に山本のシュートの跳ね返りをセルジーニョが押し込んで追い付く。
後半8分に再びリードされたが18分、セルジーニョのFKに高崎が頭で合わせて再度追い付き、さらに4分後、下川のシュートのこぼれを詰めていた山本が蹴り込み決勝点。
名古屋戦を「非常に悔しく、悲しく、ふがいない結果」と振り返った反町監督だが、「ここで意地や底力を見せないと、チームは死んでしまうと思い(山形戦に)臨んだ。要所要所でそうしたところが見られた」。
今季初先発した武井も「(26節・5日の)湘南戦、名古屋戦と消極的なプレーが多かった。今日は失点はしたが、みんなエネルギッシュに得点を狙い、山雅らしさが出せた」。

連勝して勢いを得ようと敵地に乗り込んだ20日の岡山戦は、0-0で引き分け。相手の2倍の12本のシュートを放ったが、得点できなかった。
ただ、相手攻撃陣が主力を欠いていたとはいえ、4試合ぶりの無失点。複数失点が続いていただけに、堅守を取り戻したのは収穫と言える。
後半、山形戦で全得点に絡むなど好調だったセルジーニョが脚を痛めて途中交代。長期離脱となれば手痛い。

29節・岡山戦で引き分けた山雅は今季、残り13試合に全勝しても、3位だった昨季の勝ち点84(2位清水と同点)を下回ることが確定した。
昨季の自動昇格(1、2位)とプレーオフ(PO)進出チーム(4~6位)が30節以降の13試合で積み上げた勝ち点の平均は24・1。現在の山雅の勝ち点43に24を足しても67で、単純には比較できないが、自動昇格を狙うのは難しい。
昨季は6位岡山と7位町田の最終勝ち点が65。今季もこのあたりを目安にすると、PO進出が現実的な目標と言える。それでも残り13試合で勝ち点22が必要とすれば、これまでのペースでは届かない。

夏の移籍期間ではFWダビ、DF宮地元貴、昨年のリオ五輪代表だったFW鈴木武蔵の3人を補強した。
実戦から遠ざかっていたダビと宮地は時間がかかりそうだが、鈴木武は今季J1新潟で17試合に出場し1得点。加入直後の岡山戦に途中出場し、即戦力を印象づけた。
鈴木武は「個人的な目標は10得点。自分の特長のスピードや運動量、そしてゴールでサポーターを沸かせたい」と意気込む。J1昇格の切り札になるか。
次節は26、27日。山雅は26日、15位FC町田ゼルビアと東京・町田市立陸上競技場で対戦する。午後7時開始。今季、町田とは13節(5月13日)にアルウィンで対戦し、1-1で引き分けている。
(長岩将弘、大山博)

大自然の補色が演じる命のドラマ(穂高連峰涸沢カール・松本市)

170817sikip周囲の緑の中で季節外れに紅葉したウラジロナナカマドの病葉が鮮やかに映える。撮影3日後に雨に打たれ静かに旅立った=7月27日、ニコンD3S、ニコンED AF VR-ニッコール80~400ミリ、涸沢ヒュッテ下部

緑豊かに繁茂し、命が躍動する盛夏の穂高連峰・涸沢カール。雨上がりの7月27日午後。涸沢ヒュッテ近くの登山道脇で、季節外れに紅葉した鮮やかなウラジロナナカマドの病葉(わくらば)に出会った。
一面に広がる緑の領域に遠目にも際立つ真っ赤な小さな光彩。だが、急登の岩の道に登山者の疲労は極限に達し、誰一人として振り向く人はいない。
「病葉」と書き「わくらば」の読みを当てているのはなぜか。辞典で調べると「病気や虫のために変色した葉。特に、夏の青葉の中にまじって赤や黄色に色付いている葉」とある。視覚的な現象面を捉えた説明で分かりやすい。病葉は俳句の「夏の季語」でもあり、一足も二足も早く散っていく命だ。はかなさ、悲しさ、寂しさ、むなしさ…。俳句の世界での「病葉」に秘められた叙情的な奥深い意味の光景が伝わってくる。
緑のステージで、真っ赤な衣装をまとって舞うプリマドンナのようなウラジロナナカマドの病葉。残された命の短さを悟り、有終の美を飾る決意の表れの彩りか。全国に誇る山岳紅葉の涸沢が見せる真夏のまぼろし。
緑と赤の補色が、鮮やかなコントラストで演じる大自然の命のドラマは、美しくもなぜか切ない。
(丸山祥司)

「信州ダービー」長野パルセイロに1-0で勝利

170810yamp県サッカー協会の創立70周年を記念し、山雅とAC長野パルセイロ(J3)の試合が6日、アルウィンで行われた。公式戦の「信州ダービー」がアルウィンで行われたのは、互いにJFLだった2011年8月の県サッカー選手権決勝以来。練習試合の色が濃く、両軍サポーターの応援も盛り上がりを欠いたが、出場機会が少ない選手にとっては貴重なアピールの場。試合は山雅が1-0で勝った。
けが人が多いトップチームを補うため、この試合に向けてU-18(高校年代チーム)所属のままJリーグ公式戦に出場できる2種登録をした竹内瑛亮(松本工1)が、後半40分からピッチに立った。
試合終盤に降った豪雨の中で5分余り、シャドーストライカーとして前線でプレスをかけ、「自分の長所の前への積極性は出せたが、足元で受けるアピールなどはもっとできた」と、短時間ながらプロの試合で印した一歩目を振り返った。
山雅U|18では昨季、当時の3年生3人が初めて2種登録され、2人が今回と同じ公式戦扱いのプレシーズンマッチに出場している。
16歳の抜てきを反町監督は「私の判断ではない」としながら、「(竹内は)4月ごろからトップの練習に参加しており、違和感は全くない」とし、「登録されたということは当然、今後も(出場の)可能性がないわけではない。難しいと思うが、チームの競争に入ってきてほしい」と期待した。

けが人が多いトップチームを補うため、この試合に向けてU-18(高校年代チーム)所属のままJリーグ公式戦に出場できる2種登録をした竹内瑛亮(松本工1)が、後半40分からピッチに立った。
試合終盤に降った豪雨の中で5分余り、シャドーストライカーとして前線でプレスをかけ、「自分の長所の前への積極性は出せたが、足元で受けるアピールなどはもっとできた」と、短時間ながらプロの試合で印した一歩目を振り返った。
山雅U-18では昨季、当時の3年生3人が初めて2種登録され、2人が今回と同じ公式戦扱いのプレシーズンマッチに出場している。
16歳の抜てきを反町監督は「私の判断ではない」としながら、「(竹内は)4月ごろからトップの練習に参加しており、違和感は全くない」とし、「登録されたということは当然、今後も(出場の)可能性がないわけではない。難しいと思うが、チームの競争に入ってきてほしい」と期待した。
(長岩将弘、松尾尚久)

選手の食事やトレーニングを体験できるプレミアムイベント開催

170803yamp

信濃毎日新聞中信地区販売店会は7月30日、サッカーJ2松本山雅FCの選手の食事やトレーニングを体験できる「プレミアムイベント」を松本市大手4の喫茶山雅で開いた。抽選で選ばれた信毎読者の13家族・40人が参加し、山雅の當間建文(28)、那須川将大(30)の両選手や鐡戸裕史アンバサダー(34)と交流した。
選手が試合の約3時間前に食べるミートソーススパゲティ、おにぎり、サンドイッチ、鶏胸肉のみそ焼き、マッシュポテト、温野菜などが並び、鐡戸アンバサダーが「エネルギーを蓄えるため炭水化物が中心」と説明。
好きなだけ食べた参加者から「どのくらい食べるか」と質問された當間選手は「満腹になるまで。試合にぶつける」、那須川選手は「味が濃い物は試合中に気持ち悪くなるので、あっさりした物を食べる」などと答えた。
その後、参加者は選手が試合出場の翌日に行う体幹トレーニングを体験。腹筋や尻の筋肉を鍛えたり、腕立ての姿勢を維持したり、クッションの上で片足立ちしたりし、選手がアドバイスした。
開智小学校5年の瀧澤亮太君(10)は「選手は難しいトレーニングを楽にやってしまう。体験できてよかった」と笑顔。才教学園小学校6年の河西俊太朗君(11)は「選手は細かいところまで努力していることが分かった。少し近くなった感じがし、試合の見方も変わる」と話していた。

J2第25節 金沢に4-0 上位戦へ弾む大勝

170801yamp

金沢を前回対戦時と同じスコアで一蹴。反町監督が「試合を重ねるごとにやるべきことが整理でき、強くなっている」と警戒していた相手に大勝し、上向くチーム状態を見せつけた。6試合ぶりの無失点と内容も伴い前節から2連勝、ホームでは3連勝で7月は4勝1敗。順位は8位で変わらないが、上位や難敵とのアウェー戦が続く8月へ弾みをつけた。
飯田が「今日は後半にギアを1段上げることができた」と運動量の手応えを口にすれば、石原も「最近はチーム全体で、練習の成果が試合に出ている」。
田中も「自分たちらしい内容で結果が出せた。こういう安定した戦いを続けていければ」とうなずいた。
反町監督は「コンディション調整のための負荷を落とした練習ではなく、『鍛える』練習を積んでいる」と説明。「前半戦を反省し、われわれらしさを取り戻さなければ。今日はそういうタフな面も見えた。少しずつ成果が出てきたかもしれない」と振り返った。
8月は5戦のうち4戦がアウェーで、いずれもシーズン前半戦に勝てなかったチームが相手。「(次節の)湘南戦は、自分たちがどこまでできているか試す戦い」と飯田。「走り合いや球際の攻防がどれだけできるかで、名古屋戦への自信も違ってくる。8月は次節に懸かっている」
反町監督は「相手が湘南だから何かする、ということはできない。われわれらしさを出し切れるよう、良い準備をして乗り込むだけ」と正念場をにらんだ。

J2は7月29、30日、第25節を行った。8位の山雅は29日、17位ツエーゲン金沢とアルウィンで対戦し、4-0で勝った。
前半からの一進一退の攻防が続いていた後半序盤、石原が右から出したグラウンダーのクロスに走り込んだ安川が合わせて先制。4分後には右から切れ込んだ石原がシュートを突き刺した。
その後も高崎、山本がそれぞれ得たPKを決め、相手にゴール前まで迫られる場面もあったが得点は許さなかった。
次節は5日、首位の湘南ベルマーレとShonanBMWスタジアム平塚で対戦する(午後7時開始)。今季は15節(5月21日)にホームで対戦し、1-2で敗れた。

【選手コメント】
20番・石原(2試合連続ゴールを含む1アシスト1得点) 得点はサイドネットしか見えなかったが、コースを狙い左足で思い切り蹴った。前節2得点し、今節もと強い気持ちで臨んだ。
上を目指すには連勝がすごく大事。湘南戦はこれまで以上に厳しい戦いになるが、意識して勝ちにこだわる。
33番・安川(均衡を破る先制点) €逆サイドから入り、イシ(石原)がよいボールをくれた。今季2得点はともにホーム。サポーターの応援を感じ、ここで試合できるのがうれしい。
攻守とも、うまくかみ合ってきていると感じる。失点しなければ負けない。湘南戦も自分たちがやれることをしっかりやって勝ちたい。
31番・橋内 上位との試合が続く前に無失点で終われたのは自信になる。シーズン前から監督が言ってきたこと、ずっとやってきたことが少しずつ形に現れてきた。
今がチームのピークではない。まだ改善の余地はたくさんある。後半に大量点を挙げ、ボールを動かせることを選手は実感したはず。これを0―0の時でも出せるか。次は大事な一戦。臆せず臨みたい。
19番・山本(PKで今季初得点) ポストに当たったが入ってよかった。昨季はずっと(金沢GKの白井)裕人さんとPKの練習をしていたので蹴りづらかったが、裕人さんから決めることができてよかった。
(取材班)