月別アーカイブ: 2017年4月

エクセラン高校が3日から「エコスクール」

松本市里山辺のエクセラン高校環境科学コースは5月3日から、住民と一緒に地域の環境を考える「エコスクール」を開く。同コースの3年生が先生役を務め、学習の報告をしたり実験をしたりしながら、自然や環境保護について学ぶ。12年前から公開講座として始め、エコスクールの名前で開くのは3年目となる。
全4回。1回目の3日は「水を科学する」がテーマ。生活排水が水質に与える影響、おいしい水の要因について。みそ汁や牛乳などを、どのくらい薄めると、魚がすめるような水になるのか実験する。硬水、軟水の飲み比べをし、水のおいしさについて考える。
2回目は27日で、「オオキンケイギクの駆除活動」。薄川筑摩橋付近で駆除活動など。3回目は6月24日で「放射線を考える」。日本チェルノブイリ連帯基金も参加し、討論会などを行う。4回目は9月9日で、「川の中の生き物探し」。薄川小松橋付近で、水生昆虫を探したり、水質調査から河川環境などについて考えたりする。
時間はいずれも午前10時~正午。
環境科学コースは、薄川、放射線、身近な環境問題・里山、伝える・エコスクールが、学習の4つの柱。
エコスクールは、川が汚れていること、汚していることなど、問題意識をもってもらうきっかけにと開催。地域と一緒に学習し、自分たちが学んだことを地域に還元し、学習を深める狙いもある。
竹内久代教諭(59)は「生徒と一緒に考え、地域をよくしたい。ぜひ参加してほしい」と話している。
1回ずつの参加も可能。無料。希望者は開催日の2日前までに連絡する。エクセラン高校(事務室)電話32・3701
(八代けい子)

白馬村公民館が戦争体験集を刊行

白馬村公民館は、村内や周辺に住む人に取材した太平洋戦争の体験記「戦争体験を語り継ぐ 子供たちに伝えたい」を刊行した。体験者の生の声を、できるだけそのまま載せており、後世に語り継いでくれることを期待する。
A5判、176ページ。公民館職員が直接話を聞いて書き起こしたり、寄稿してもらったりした25人の体験記を掲載した。70年以上昔の苦難の記憶を、事細かに回想している。
高齢者でも見やすいよう、文字のサイズは大きめにした。当時の時代背景や、その人の思いをそのまま伝えるため、不快用語なども手を加えずに載せ、分かりづらいものには注釈をつけた。
村民に見送られながら出征する兵士の姿や、村内小学校の校庭で行われた戦死者の葬儀の様子など、当時の写真も散りばめ、巻末には戦争関連の出来事を国内と村内に分けてまとめた年表も入れた。
戦後70年の節目である2015年の刊行を目指し、14年11月20日に編さん準備会を開いたが、その2日後の22日、村を中心に大きな被害をもたらした県神城断層地震が発生、中断を余儀なくされた。16年の年明けから体験者への聞き取りを開始し、足かけ2年で完成にこぎ着けた。
横川秀明公民館長(61)は「戦争の記録を風化させず伝えていくのがわれわれの責務」と話す。
約200部を作製し、村の図書館、小中学校、各地区に寄贈。公民館では1冊1000円で販売している。郵送の場合は1350円。村公民館電話0261・85・0726
(大山博)

松本の指物師・山村幸夫さんが初の小木工展

松本市埋橋の指物師、山村幸夫さん(87)の小木工展が5月4~7日、同市中央4の市美術館多目的ホールで開かれる。職人として顧客の注文に応える一方、仕事の合間に木工作品を創作してきた山村さんにとって初の個展。作品が人前に並ぶことは少なかったが、地元有志の「ぜひ見てほしい」との思いから実現した。
山村さんは、同市出身の染色工芸家、三代澤本寿(もとじゅ)さん(1909~2002年)に信頼され、作品の額やびょうぶの制作を手がけた職人としても知られる。個展は、同じ会場で開かれる「型絵染(かたえぞめ)三代澤本寿展」(民芸と地域文化の会主催)と同時開催で、会場の一角で開く。
山村さんは17歳で指物の世界に入り、21歳で独立。たんすや鏡台、針箱など婚礼家具のほか、市中心部の商店のショーケースなどを作り、「山村さんの棚は壊そうと思っても壊れない」と言われるほど、丈夫で確かな品を客に届けた。
三代澤さんの作品を飾る額、パネル、屏風を一手に任されたのは30代半ばころからで、三代澤さんに「山村さんの手によるものでなければ創作意欲がわかない」と言わしめた。
「木工作品は遊びで作っていた」(山村さん)といい、三代澤さんに作品を見せたことはなかったが、勧められるままに国画会主催の「国展」に出品すると入選。その後も10回ほど入選を続けたほか、1990年には国画賞受賞の快挙。作家性も高く評価された。
全国的な評価を得ても、「私は職人」と黙々と注文仕事に打ち込んだ山村さん。2002年に三代澤さんが亡くなると、創作もぱたりとやめたが、12年ぶりに作った小箱は、14年秋の市美術工芸展で市長賞を受賞。その感性は輝きを失ってない。
今展では「人生の師匠」という三代澤さんの作品と同じ空間に、小箱や盆など約30点を出品。「せっかくいただいた機会。木のさまざまな表情を見てもらえたら」と気恥ずかしそうに話した。
観覧無料。同会電話090・7274・4535
(松尾尚久)

激闘を彩る曲たち~スタジアムBGMやチャント~

170427yamp大観衆の声援に加え、アルウィンでの選手たちの激闘を彩るのが、さまざまな音楽だ。試合の前後に流れるBGMや、サポーターが歌うチャント(応援歌)はどのように選ばれているのか。関係者に聞いた。
アルウィンで流れるBGMを選ぶのは、クラブ運営会社の上條友也副社長(60)、演出担当で広告会社アドソニック松本支社の三村敦さん(37)、ディレクターで映像制作などのワーナックス(松本市大手4)代表・大野善裕さん(41)。毎試合かかる“定番”を時系列で紹介してもらおう。
先行・一般入場開始時はJ’S THEME。Jリーグ開始時(1993年)からある曲だが、近年はスタジアムで耳にする機会は少ないという。山雅では「やっとたどり着いた舞台への思いを込めて」(大野さん)、J2入りした2012年から使っている。
同じくJリーグを象徴する曲THE GLORY/Jリーグ・アンセムは、審判団やボールパーソン、担架隊などの紹介時に。「試合を支える人たちに敬意を」(三村さん)との思いという。
対戦相手の選手紹介はアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」からDECISIVE BATTLE。作中で人類の敵とされる「使徒」の襲来時に使われ、同作の舞台の「第2新東京市」が松本市という設定にもちなんだ。“人類の敵”になぞらえられた相手サポーターの反響が大きいそうだ。
山雅の選手紹介の前に観客の手拍子に合わせて流れるのは、ジョー・サトリアーニのCrowd Chant。テレビ東京系「カンブリア宮殿」オープニングテーマ曲としても使われている。
今季、選手紹介の映像に使われているのはBLUESTAHLIのSecret AgentBusiness。映像の雰囲気も曲から決めたといい、「ハードボイルド、スリリングといったキーワードが思い浮かび、『ルパン三世』のようなテイストをイメージした」(大野さん)。
選手紹介の映像はサポーターが注目するため、使えそうな曲を1年かけてストックし、じっくり選ぶという。
ハーフタイム終了時はThe Pretty  RecklessのHeaven Knows。冒頭に「ジリリリリ…」と非常ベルのような効果音が入り「後半開始の合図としても定着したのでは」(大野さん)。
勝利時はMVP表彰の後にザ・ハイロウズの日曜日よりの使者。地域リーグ時代からサポーターがチームチャントとして歌い継ぐ曲でもあり、最も長く使われている。最後は観客を見送るように、チャントの原曲をいくつか流す。
三村さんは「メインはお客さんによる応援で、全ての音楽演出はその気持ちや雰囲気を盛り上げるのが目的」とし、チャントやコールの邪魔にならないよう、オン・オフや音量は臨機応変に変える。
上條副社長は「音楽による演出は、アルウィンの“らしさ”の一つで、観戦のリズムも生む。さらに魅力的な演出を目指して努力する」と話す。
チャントを選ぶのはサポーター組織「ウルトラスマツモト」。選手1人ずつのチャントは以前は中心メンバーが考えていたが、5、6年前からウェブサイトで公募するように。一選手に50点ほどが寄せられることもあるという。
各部署のリーダーら選考委員がある程度絞り込み、最終的には中心メンバーの会議で実際に歌って決める。責任部署「リズム隊」のリーダー古池智さん(45)は「いいものがいくつあっても採用するのは一つ。プレッシャーを感じる」と言う。
基準は歌いやすさや覚えやすさ、応援が盛り上がるかに加え、独自性も重視。「応援を始めた時から曲も『山雅らしさ』にこだわってきた」と疋田幸也代表(41)。
応募は原曲がある「替え歌」の割合が高いが、近年は完成度が高いオリジナル曲も増え、採用もされている。今季の所属選手ではパウリーニョや橋内、呂成海、鈴木らがオリジナル曲だ。
古池さんは「多彩な曲を一緒に歌ってもらっている。責任感を持って選びたい」。疋田代表は「チームチャントも新しいものを加え、チャレンジしていきたい」と話す。
(長岩将弘)

若年ゴルフ人口拡大へ振興基金

ゴルフ人口の拡大やジュニア育成などを目指して、県ゴルフ協会と県ゴルフ場連盟などが3月に「県ゴルフ振興基金」(宮坂久臣理事長)を立ち上げ、4月から事業を開始した。基金の加盟ゴルフ場では、利用者(18歳以下および高校生は除く)から1プレーごと50円の“振興金”を負担してもらう一方、18歳未満のプレー代を大幅に安くする。中信地方の9ゴルフ場も加盟している。

基金は協会と連盟が2015年から準備を進め、今年3月7日に設立した。現在、県内26のゴルフ場が加盟。4月1日からプレー代(早朝プレーやハーフラウンドは除く)に50円を上乗せしている。本年度の収入は3000万円を見込む。
これを財源に、基金ではさまざまな事業を行う。
すでに始まっているのが、18歳未満のプレー代を基金が3000円補助する育成事業。ゴルフの入門として楽しめる「スナッグゴルフ」セットも購入予定で、プレー人口拡大を図る。
また、市町村が関係する「市民ゴルフ大会」では、29歳以下の出場者に3000円分、30歳以上に500円分の「ゴルフ振興券」を贈る振興事業を実施。29日に塩尻市北小野の塩嶺カントリークラブで開かれる「第38回塩尻市民ゴルフ大会」が最初の適用事例となりそうだ。
そのほか、新規競技会開催や初心者スクール開校、選手強化支援などさまざまな取り組みをする計画だ。

基金の村上富雄理事(63、塩嶺カントリークラブ支配人)によると、ゴルフ場利用者は60~70代が中心。経営の継続へ向け、若年層の獲得が待ったなしの状況で、今回と同様の取り組みはすでに8割の府県で実施しているという。
現在、県内には75のゴルフ場があり、そのうち県ゴルフ場連盟加盟は56。「基金への加盟ゴルフ場をどんどん増やしていきたい」と村上理事。「ゴルフの面白さ、自然に囲まれてプレーする気持ちよさなどを子どもや若者に知ってもらいたい。大人のプレーヤーには基金の趣旨を理解いただき、協力をお願いしたい」としている。
基金事務局(立科ゴルフ倶楽部内)電話0267・56・3111
(松尾尚久)

JR塩尻駅東口前に駅前広場が完成

塩尻市のJR塩尻駅東口前に市が整備していた「塩尻駅前広場」が19日、完成した。ワイン原料ブドウのメルロー5本を植えて棚を作り、下に休憩用のベンチを置くなどワイン産地の玄関口らしい憩いの場を演出した。
広さ262平方メートル。市がJR東日本から1726万円で土地を取得した。総事業費3895万円。設計は松本市の建築家・山田健一郎さん。「集う、休む、見送る、を意識した」という。
シンボルとして中央に設置した高さ2・3メートル、上部の直径2メートルの御影石製のモニュメント「円景」は、昨年2月に一般公募し、24点の中から選ばれた東京芸大美術学部彫刻科講師の福迫大智さん(茨城県)の作品。触る、上る、座るなどしてよく「五感に触れる作品を求めた」と市ブランド観光課。
市観光協会の熊谷則之会長は「塩尻らしい空間で、新たな顔と言える。観光客も市民もゆっくり過ごしてもらえたら」と期待した。
(松尾尚久)

旧幸町保育園で串田和美さん新作上演

まつもと市民芸術館(松本市深志3)は5月31日~6月4日、同館芸術監督で演出家・俳優の串田和美さんが演じる新作「或いは、テネシーワルツ」(松本平タウン情報共催)を同市埋橋1の旧幸町保育園で上演する。旅行かばんに芝居を詰め込み、ふらっと訪れた先で演じる“トランクシアター”シリーズの第1弾だ。
串田さんの盟友・加藤直さんが原作、演出を手がける。串田さんと加藤さんは同じ年生まれで、俳優座養成所を1年違いで卒業。俳優、演出家として長らく刺激を与え合いながら活動してきた。加藤さんは、同芸術館の市民演劇プロジェクト「まつもと演劇工場(シアターファクトリー)」の演出にも携わる。
本作品は加藤さんが串田さんの人物像をヒントに演劇化。「過去や現在、未来からも脱出したいおかしな男の物語」と銘打ち、1950年代以降、世界各国でヒットしたアメリカのカントリー音楽・テネシーワルツにのせて贈る。串田さんのほか、同芸術館を拠点に活動する演劇人「TCアルプ」の2人が出演する。
会場の旧幸町保育園は、2013年、東部保育園(県2)と統合し閉園。築40年ほどの木造園舎がそのまま残っている。「シンプルな空間で濃密な演劇体験をしてほしい」と同館。
全6公演。31日、6月1日午後7時、2~4日午後1時(3日は午後4時半公演との計2回)。全席自由。一般3500円、25歳以下2500円、18歳以下1000円。チケットは同館チケットセンター電話33・2200(午前10時~午後6時)
(井出順子)