月別アーカイブ: 2017年1月

1次キャンプ終了 チーム構築は順調

170131yampJ2松本山雅FCのキャンプが順調に進んでいる。1月24日から静岡県御殿場市で6日間行った1次キャンプは、体力強化のほか守備戦術にも着手した。反町監督は、当初2割程度まで持っていきたいとしていた完成度について「3割ほどはできた」と話し、手応えをうかがわせた。
1次キャンプ最終日の29日は、2戦目となる練習試合を産業能率大(神奈川)と行った。35分を3本行い、1本目は0-1、2本目は飯田のゴールで1-0、3本目は谷奥、後藤に加え、2本目途中から出場した新人の岡が2得点し4-1だった。
昨季までのメンバーが多く残ることもあり、今季はできるだけ早くチームをつくり上げ、足りない部分をプラスしていく方針だ。
反町監督は「天候にも恵まれ、やるべきことはできた。大きなけがをする選手もおらず、全体的にいい合宿だった」と振り返り、この日の練習試合についても「ここまでやってきたことについては、きちんと狙いを出せた」と評価した。
2次キャンプ(2月1~5日・静岡市)は引き続き守備を中心に取り組み、3次キャンプ(同6~17日・鹿児島市)は攻撃面に重点を置く。26日の開幕戦前の1週間で足りない点を整理するというプランを描き、状況によっては4次キャンプを行うという。

「雷鳥奮迅」挑戦の年 新体制発表会

170124yampJ2松本山雅FCは22日、新体制発表会を松本市のまつもと市民芸術館で開いた。新加入10選手を含む30選手と反町康治監督、指導陣らが勢ぞろいし、ファンやサポーター約1800人と対面。意気込みなどを語り、あと1カ月余に迫った開幕へ気持ちを新たにした。
クラブ運営会社の神田文之社長が、今季のスローガン「One Soul 雷鳥奮迅!」を発表。「今年は酉(とり)年で、公式マスコットのガンズくんは雷鳥がモチーフ。『獅子奮迅』になぞらえ、果敢に挑戦していきたい」と説明した。
反町監督は「(J1昇格プレーオフで敗れた昨年)11月27日の悔しさを原動力に、昨季を上回る2位以上、勝ち点も昨季を上回らなければと考えている」ときっぱり。
選手らが一人ずつ思いを語り、事前に来場者から寄せられた質問にも答えた。
家族や友人ら6人で訪れた塩尻市宗賀の根本明日香さん(40)は「村山選手の『ただいま、松本!』の言葉に胸が熱くなった」。
友人の柴田恵美さん(44、宗賀)は「昨季の主力が多く残ってくれたので期待が持てる。勝ち点1を大切に、序盤から着実に積み重ねてほしい」と願っていた。

来場者から寄せられた質問と回答の一部は次の通り。
-高崎選手。リーグ得点王になる自信は。
自信はないが、FWである以上、目指すべきはそこだと思っている。3-0で勝ったときの3点目ではなく、1-0で勝ったときの1点など、シビアな状況でゴールを取れるようにしたい。
-山雅に完全移籍を決めた理由は。
鹿島で挑戦したい気持ちもあったが、自分がより必要とされているのは山雅だと思った。昨季のプレーオフで負け、みんなで流した涙を忘れることができず、このチームでもう一度J1に行きたい。
-反町監督。今季のJ2は実績や経験が豊富な監督が多く、例年以上に戦術や分析が重要になると思う。どう対抗するか。
高校の2年先輩である大木武さん(岐阜)、同じく2学年上の風間八宏さん(名古屋)らがおり、(徳島と東京Vに)スペイン人監督もやってくる。相手の分析作業が勉強になることも多く、非常に楽しみ。ただ、試合になったら絶対に勝つ。
-今季J1昇格のライバルになりそうなのは。
やってみなければ全く分からないが、お金持ちの名古屋でしょうか。(昨季途中まで山雅に所属した)酒井隆介もいるし。どのチームも手ごわく、どこが相手でも全力を尽くす。
-村山選手。(昨季限りで引退し、この日アンバサダー就任が発表された鐡戸裕史さんの)背番号16を付ける。特別な理由があるのか。
16は山雅にとって(故・松田直樹さんが付けていた)3の次くらいに大事な番号。それをクラブから打診してもらった。GKの番号としては違和感があるかもしれないが、一度出て行った自分に対しての獲得オファーもうれしかったし、いろいろな思いをかみしめてプレーしなければならない。そんな決意を込めて、この番号を付けさせてもらった。
(長岩将弘)

再び上の舞台目指し 松本で初練習

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サッカーJ2松本山雅FCは15日、松本市かりがねサッカー場で今年初めての練習を行い、始動した。1年でのJ1返り咲きを狙った昨季は得失点差で自動昇格を逃し、進んだ昇格プレーオフも初戦で惜敗。就任6季目の反町康治監督の下、新戦力10人を加えた選手計30人に、新たなコーチ・スタッフ計6人を迎え、再びJ1の舞台を目指す。
けがなどの影響で一部別メニューの選手がいたものの、初練習には30選手全員が参加。前日からの雪が降り続く中にもかかわらず、待ちわびたファンら約350人が詰め掛けた。
選手は室内で40分ほど体幹トレーニングなどをした後、ファンらの拍手や歓声に迎えられて人工芝グラウンドに登場。ランニングやボール回しなどで1時間余、汗を流した。
同市笹賀の鎮西なつみさん(8、菅野小2年)は高崎寛之選手のファン。「久しぶりに見たけれど、やっぱりかっこいい」と笑顔を見せ、「けがのないように、たくさんゴールを決めてほしい」。
父の直人さん(39)は「主力が多く残っている。昨季後半のような安定感で、今季は最初からいってほしい」と期待を込めた。
練習後、田中隼磨選手は「昨季の悔しさは一生忘れられないと思う。昇格に向け、一日一日を大切にしていく」と意気込み、反町監督は「選手たちの顔つきからも、懸ける思いが伝わってきた。笑って今季を終えられるよう努力していく」と、決意を話した。
チームは21日まで同市で練習し、22日にはまつもと市民芸術館で新体制発表会を開いて、全選手やスタッフがファンらと対面する。
24日からは静岡県御殿場市などでのキャンプを経て2月26日、横浜FCと敵地での開幕戦に臨む。
(長岩将弘)

山雅新加入記者会見 J1へ意気込み

山雅は14日、新加入の10選手とコーチ3人が出席して記者会見を松本市内で開き、意気込みなどを話した。加藤善之GMは今季の編成について「J1仕様、競争原理、新陳代謝」をキーワードに挙げ、昇格後を見据えてJ1で戦えるチームづくりを目指し、若手の底上げも図るとした。
昨季J2北九州で主力を担い、33試合に出場したDF星原健太や、10~14年シーズン途中まで鳥栖でプレーしたDF呂成海などが新たに加入。主力のシュミットを含む3人が去ったGKは、一昨季まで山雅でレギュラーだった村山智彦が湘南から復帰した。
指導陣は、15年途中からJ2京都の監督を務め、昨季は5位の成績を残した石丸清隆さんがコーチに就任。対戦相手の分析は、筑波大大学院を修了して2季ぶりに復帰した貝﨑佳祐コーチが担当する。
フィジカルコーチ以外の2人は1年で入れ替わったが、強化を担う南省吾テクニカルダイレクターは「監督やチームに新たな刺激をもたらしてくれるはず」と期待を込めた。
また、昨季はけが人が相次いだ反省から、フィジオセラピスト(理学療法士)をスタッフに加えた。
加藤GMは、昨季にJ1昇格プレーオフに回ったことなどで「今季の立ち位置がなかなか定まらなかった点も影響し、今までになく編成に苦労した」としながらも、「みんな山雅と共に成長したいという気概を持って来てくれた。切磋琢磨(せっさたくま)できるメンバーがバランスよく集まった」と話した。
その他の新加入選手・スタッフは次の通り(選手のかっこ内は前所属チーム)。
選手】▽GK藤嶋栄介(千葉)、高東民(大倫高=韓国)▽DFジエゴ(ジョインビレEC=ブラジル)、橋内優也(徳島)▽MFセルジーニョ(セアラーSC=ブラジル)、岡本知剛(湘南)▽FW岡佳樹(桃山学院大)
スタッフ】▽フィジカルコーチ古邊考功▽チーフトレーナー小嶋久義▽フィジオセラピスト中條智志▽副務富沢大輔

DF星原の話
個人としてステップアップしたいと思っていたし、練習も厳しいと聞いていた。山雅なら成長できると思い、移籍を決めた。
自分の強みは攻守両面のスピード。練習から全力で取り組み、試合で力を出し切れるようにしたい。
今季、北九州はJ3に降格した。「もっと自分のアシストがあれば、残留できていたのでは」という思いがある。そういった悔しさを残さないように頑張りたい。
石丸コーチの話
山雅の一番の魅力はサポーターの熱。対戦者として訪れたアルウィンは、ほかと違う戦いにくい雰囲気だったが、味方として後押しを受けられると思うと心強い。
山雅はボールを持ちながらのゲームコントロールが課題。攻守のバランスも考えながら、そこを上乗せしていければ、さらに良いものができる。
監督に決定権があり、その判断材料を増やすのがコーチの役目。目標のJ1昇格に向け、反町監督や選手を全面的にサポートし、チームを前進させたい。
(長岩将弘)

昇った太陽とアオサギが優雅に共演(安曇野市穂高)

170103sikip特産のワサビ田の湧水地に朝靄が漂う中、朝日とアオサギのコラボが冬の安曇野の風情を際立たせる=昨年12月12日、ニコンD3S、ニッコールED600㍉×2倍、ND400

今年の干支(えと)は、酉(とり)。アオサギと太陽がコラボする優雅な雰囲気をイメージしながら、安曇野市穂高で何日も撮影に挑んだ。
昨年12月12日、氷点下5度の朝靄(もや)の中、昇る太陽にシルエットに浮かび上がる樹上のアオサギの姿が重なった。
アオサギはペリカン目サギ科に分類され、体長は約90センチで翼を広げると180センチ前後にもなる大型の水鳥。ユーラシア大陸など広範囲に分布し、日本に生息するサギ類の中では最大種。学名はアルデア・キネレア(Ardea cinerea)。英語名は、Grey Heron、灰色のサギである。一見灰色に見える。
和名は「蒼鷺(あおさぎ)」で「青鷺」とも書く。なんで日本では蒼(青)なのか?調べてみたところ、どうやら日本の伝統色である「和色」に由来し、「蒼」の意味の中には、灰白色や青みがかった灰色が含まれるという。和名の「蒼鷺」から日本人の微妙な色合いに対する繊細で豊かな感性が伝わってくる。
そんなアオサギも近年、個体数が増え、営巣林が枯れるふん害や悪臭、養漁者への多大な被害を及ぼしている。
「人との共存共栄の環境づくりは可能か」。撮影しながら疑問が脳裏をよぎった。
(丸山祥司)

山雅 今季どう挑む

170101yamp昨季は年間3位ながら昇格プレーオフで敗れ、1年でのJ1復帰を果たせなかった松本山雅FC。再び日本のトップリーグを目指し、過去最高の勝ち点を積み上げた昨季を超えるには、これまで以上にクラブ全体の力が問われる。クラブ運営会社の神田文之社長(39)に今季の取り組み方などを聞いた。

-昨季を振り返って。
一昨年のJ1昇格まで右肩上がりだったクラブの流れに、われわれ運営会社も「乗ってきた」部分があった。昨年は初めてカテゴリーが下がる経験をし、何か主体的な動きがほしいと思い、「新・起動」というスローガンを打ち出した。
トップチームは過去最高の勝ち点を積み上げたが、何かが足りなかったのも事実。安定して戦える力は身に付いたが、クラブ全体がさらにもう一歩、力強さを持つ必要があると思う。
-「もう一歩」を埋めるためにどうするか。
昇格を逃したのは、どの試合のどの選手のどのプレーが悪かったということではなく、クラブ全体で足りない点が結果に表れた。
例えば練習環境にしても、松本市などの協力を得て整ってきたが、J1レベルかというと、そうとは言えない。J2を3年で駆け抜けハード、ソフト両面で整備が追い付かなかったこともある。
ただ、最後の最後、どちらに転ぶか分からないような場面をものにする力は、そういう部分を突き詰めていくことで埋めることができるはず。クラブ全体で「J1レベル」に向き合うべき時に来ていると思う。
-集客やスタジアムの魅力発信は。
昨季は「まつもと大歌舞伎」とのコラボレーションなど新しいことに取り組んだが、一昨季よりホーム試合の入場者数が減ったのは事実。課題として受け止めている。
われわれがすべきことは、カテゴリーに関係なく、1人でも多くのお客さんにアルウィンに足を運んでもらう努力や工夫。それがトップチームの後押しにもなる。
非日常のアルウィンに対し、日常に根差したファンとの接点をつくろうと「喫茶山雅」を2月に同市の緑町に開く。思い切った挑戦だが、今後の大きな柱の一つになるはず。
「セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)」とのコラボも考えている。街の魅力も発信し、街と一緒に盛り上がるクラブになりたい。
-地域の期待は引き続き高い。
「当たり前だと勘違いしてはいけない」と社員やスタッフに常々言い、自分にも言い聞かせている。この熱はもっと高めていけると思うし、僕らが現状に甘えていたら話にならない。そのためのチャレンジをしていかなければ。
昨季を「あの終わり方でよかった。あの悔しさがあったから、今年成長できた」と、振り返ることができる1年にしたい。
(聞き手・長岩将弘)

神田文之社長プロフィール
【かんだ・ふみゆき】1977年、山梨県田富町(現・中央市)生まれ。東京学芸大を卒業し2000年、当時J2の甲府に入団。05年8月、北信越リーグ2部だった山雅に加入し、2試合に出場して1部昇格に貢献。同年引退し、東京の不動産会社の営業職に。12年に山雅の運営会社に入社。管理本部長などを経て15年から現職。