月別アーカイブ: 2016年11月

からくり人形が小さな演奏会

松本市岡田の滝澤静伍さん(60)は11月から、ヒノキ材を使ったからくり人形「森のコンチェルト」の製作・販売を本格化させた。身の丈8センチ前後の6人組楽者(演奏家)がステージでバイオリンを弾き、ドラムや太鼓をたたきトランペットを吹く「小さな演奏会」が楽しめる。
「セイジ・オザワ松本フェスティバル」(旧サイトウ・キネン・フェスティバル)が終了した昨秋、JR松本駅前にある「楽都」のモニュメントを見て、「次は音の出る置物で市民に音楽を堪能してもらいたい」とイメージした。
「森のコンチェルト」は、繰り出した「マーチングバンド」が癒やしの音色を奏でる仕組み。室内用の「置物」やインテリアを考えヒノキの香りを重視、アンティークオルゴールの演奏音をICレコーダーに録音した「聴いて、見て、楽しむ」労作だ。
全長56センチ・高さ18センチ・奥行き9センチ。ステージ左側に付属スピーカー(1回充電で5~6時間稼働)を置くとステージ下のDC(直流)モーターが回り(単4電池1本で1カ月の稼働が可能)、シャフト・ギア(歯車)を通じ一人一人の奏者が演奏を始める。
音源は、ディスク型オルゴールの名器「キング・オブ・レジナ」(アメリカ製)演奏の「ホール・ニュー・ワールド」(アラジン)をはじめ、「千の風になって」「G線上のアリア」「浜辺の歌」「故郷」など12曲。所蔵する民音音楽博物館(東京都新宿区)と交渉し、使用が実現した。
「特許法も勉強したが、既製品低速モーター(数万円)の防音装置や音響機器選びに時間をかけた」と滝澤さん。知識や技術を駆使して「キング・オブ・レジナ」の良質音で8~10時間連続演奏が可能になった。
滝澤さんは金属製精密機器部品製作の一之瀬製作所(本社島内)で工場長を務めた。「(その)経験が大いに生きている」と笑顔を見せた。将来は奏者の多いオーケストラやジャズ楽団や、野外で動くステンレス製の楽団製作を考えている。
ACアダプター付き6万円。既に「癒やしの音色で福祉施設やリハビリ治療院から引き合いがある」という。
滝澤さん電話090・8438・0679
(立石清明)

松本のフランス料理店で「メープルクリスマスパーティー」

松本を拠点にメープルを取り入れた生活を提案する団体・メープルコンシェルジュ(牛丸みゆき代表)は12月9、10日、「メープルクリスマスパーティー」を松本市大手2のフランス料理店・マナックターブル(良波学シェフ)で開く。8月に独立、開業した良波シェフの料理を知ってほしいと、3年半ぶりにタッグを組む。
9日はランチで午前11時半~午後2時、10日はディナーで午後6時~8時半。いずれも約30分のレクチャーの後、メープルを使った料理を味わう。
レクチャーではメープルシロップ3種やメープル発酵バター、メープルシュトーレンなどを試食しながら、牛丸代表がメープルの魅力や食事への取り入れ方などを解説。
料理は、良波シェフがメープルをさまざまな形で料理に取り込み、「クリスマスらしく驚きと楽しさを感じるメニュー」を作る。
13年に牛丸代表が「メープル-」を立ち上げた際、最初のイベントを開いたのが、当時良波シェフが料理長を務めていた市内のフレンチレストラン。「素晴らしい発想の料理で参加者の心をつかみ、われわれの活動に勢いを付けてくれた」と牛丸代表。「良波シェフは地元の食材や風土を料理に生かす。地元の人にこそ味わってほしい」と、再び協力を打診した。
このほか、麹(こうじ)種でパンを作る小田優さん(清水)が、メープルで煮込んだナッツを使ったカンパーニュなど今回限定商品を販売。フラワーアレンジの木下いずみさん(安曇野市穂高)が針葉樹の葉や実などを使いテーブルを飾る。
9日は5500円、10日は8500円。2人以上での申し込みは500円引き。各回定員10人。申し込みは牛丸代表電話090・8843・2953
(松尾尚久)

留学生ら日本語で熱弁 松本でスピーチコンテスト

第27回留学生日本語スピーチコンテスト(松本東ロータリークラブ主催)が11日夜、松本市内のホテルで開かれた。「憧れの日本と私の将来の夢のつながり」と題し、母国の民俗衣装を着て熱弁を振るった信大工学部1年生のダワーゾリグ・ノムーンさん(19、モンゴル)が1位に輝いた。
建築の勉強をするために今春、信大へ留学したノムーンさんは、建築家になる夢や世話になった日本人への感謝の気持ちを丁寧な日本語で語った。
モンゴルの伝統楽器「馬頭琴」の奏者で、伝統文化を守りながら自分の好きな音楽を続けた両親を、「誇りに思う」と紹介。「自分も両親のように好きなことで成功したい」と、小さいころから夢だった建築家を志し、日本へ留学したことを打ち明けた。
続けてモンゴルは発展途上とし、「国が発展するためには若い力が必要。自分がデザインした建物で多くの人たちを幸せにし、快適に暮らせる環境をつくりたい」と力を込めた。
また日本に憧れを抱くきっかけになった、小学5年生の時に出会った日本人老夫婦を紹介した。両親が来日公演した際、馬頭琴の音色に老夫婦が癒やされ、以来、交流が始まったこと、体が弱く生まれた自分のために日本から高価なビタミン剤を送るなど支援してくれたことがうれしく、その老夫婦と会話をしたくて日本語の勉強を始めたことも話した。
賞状と副賞の5万円を手にしたノムーンさんは「大勢の人の前で発表し、緊張した。両親に1位になったことを報告したい。賞金は学費に充てるつもり」と話した。
コンテストは、事前選考で選ばれた5カ国の留学生10人が自由テーマで発表した。信大の他、松本大、長野大、丸の内ビジネス専門学校の留学生が出場。審査委員長の住吉廣行・松本大学学長をはじめ、松本東ロータリークラブの百瀬正容会長ら7人が審査した。
2位は松本大の安麗然(アン・レイゼン)さん(21、中国)、3位は長野大のカルデーラ・ホルパティラゲ・ハサナー・ワーサラーさん(27、スリランカ)、審査員特別賞に松本大の莫宇祥(バク・ウショウ)さん(22、中国)が選ばれた。
(高山佳晃)

J1昇格ならず 生命線の堅守破れ岡山に1-2

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J1復帰かなわず-。サッカーJ2の松本山雅FCは27日、J1昇格の残り1枠を争うプレーオフの準決勝でファジアーノ岡山と松本市のアルウィンで対戦し、1-2で敗れた。降りしきる雨の中、1万人を超すサポーターが声をからして山雅を後押ししたが、あと一歩で決勝進出を逃した。
山雅は前半23分に先制される苦しい展開だったが、後半29分にパウリーニョ選手がコーナーキックに頭で合わせて同点にした。しかし、残り数分となった後半ロスタイムにまさかの失点。試合終了の笛が鳴り響くと選手はグラウンドに崩れ落ち、倒れ伏した。
決勝進出を確信していたサポーターもしばし沈黙したが、すぐに健闘した選手たちをスタンドからたたえ、「来シーズンこそJ1へ」と大きな声でエールを送った。
山雅を北信越リーグ時代から応援しているという菊田直由さん(40、笹賀)は「シーズン3位で来たのに、こういう結果は悔しい」としながらも「選手はみんな頑張った。J1だろうがJ2だろうが、山雅を応援する気持ちは変わらない」と来季を向いていた。

負ければ終わりのトーナメントで争うプレーオフの初戦。年間順位で上回る山雅はホーム開催で、引き分けでも決勝に進める有利な立場だったが、土壇場の失点で敗れた。「1年を通して、こういう場面は何度もあった。改善し切れなかった」と岩間が悔やんだ通り、最後も詰めの甘さに泣いた。
山雅はほぼボールを支配して攻め続けていた前半23分、カウンターのロングボールにヘディングで競り負け、拾った岡山FW押谷に決められ先制を許す。
後半も開始直後から何度も決定機をつくったが、時に5バックを敷いてブロックをつくる岡山は最後の一線を割らせない。それでも29分、途中出場の宮阪の左CKにパウリーニョが頭で合わせ、同点に追い付いた。
しかし、リーグ1~40節は1試合平均0・7失点だったのが41、42節は2失点し、この日を含めて3戦続けて前半に先制された山雅は、生命線の「堅守」を取り戻せなかった。後半ロスタイム2分過ぎ、岡山FW赤嶺に最終ラインの裏にフリーで走り込まれ、勝ち越し点を奪われた。
年間勝ち点で2位清水と並びながら得失点差で自動昇格を逃し、勝ち点19差をつけた6位岡山に昇格の望みを絶たれる厳しい現実。
反町監督は「気持ちの整理がつかないが、実力がなかったということ。全て私の力不足」と責任を背負い、「これより強いチームをつくるのは至難の業。選手には、年間勝ち点84は胸を張っていいと伝えた」と健闘をたたえた。問われた来季の去就は明言を避けた。
打ちひしがれる選手が多い中、田中は「何かが足りないから負けた。悔しさをばねにその何かを見つけ、埋めていかなくては」と、必死で前を向いた。
試合後、今季限りでの現役引退を表明した在籍最長の鐡戸は「(加入した)09年からいろいろなことがあったが、山雅は着実に前に進んでいる」とし、「来季もチャンスはある。昇格、J1定着と前進し続けてほしい」。
それは雨の中、最後まで声をからしたファンやサポーターの願いでもある。ここから立ち上がり、新たな一歩を歩みだすことができるか。
プレーオフもう1試合の4位C大阪-5位京都は1-1の引き分け。年間順位で上回るC大阪が、J1昇格を懸けて12月4日の決勝で岡山と対戦する。
(取材班)

オイスカ農業支援にミャンマーで感謝状

【ミャンマー・ネピドー山岡史明】農業などで途上国を支援する公益財団法人オイスカ(本部・東京)の長野県支部会員15人を含む訪問団(団長=望月雄内・県議会オイスカ議員連盟会長)は、25日まで7日間の日程でミャンマーを訪問した。22日は、中西部パカンジー村でオイスカが運営する「農村開発研修センター」の開設20周年記念式典に出席した。
県支部は、センター建設時に会員がボランティアで工事を手伝い、その後も現地を訪れて一帯に植林を続けた。式典では、オイスカと協力するミャンマー農業畜産灌漑(かんがい)省のイェ・ティン・トゥン農業局長から感謝状が贈られ、県支部相談役の中島英男さん(84、大町市常盤)が受け取った。
センターに農機具を贈り、オイスカと連携して現地に小学校や保育所を建設し、植林を続けた野村二郎さん(96、山形村)と長野ミャンマー会にも感謝状が贈られた。
センターは、農業が難しい半乾燥地帯で水利の向上や稲作・畑作に取り組むほか、農村の若者を毎年20人ずつ受け入れて指導者を育成。有機農法や養豚・養鶏の普及、農家への低利の経営資金貸付なども行う。
式典には長野、宮城県や首都圏など5支部の計46人が参加。樋口建史・駐ミャンマー日本大使や、センター周辺の農村住民ら計約500人も来所した。

訪問団は23日、オイスカが来年5月に開所を予定し、首都ネピドーの北約100キロのチャウマジ村に建設中の、同国2カ所目となる研修センターを視察。ネピドーで開かれたオイスカの同国での事業開始20周年を祝う夕食会に出席し、アウントゥ農業畜産灌漑大臣らと会食した。

【オイスカ県支部と長野ミャンマー会の支援】
1997年7月の研修センター開設と2008年まで運営を指揮したオイスカ・ミャンマー開発団長(現在は技術顧問)の岡村郁男さん(84)が松本市五常出身だったことから積極的に支援し、これまで約20回、ボランティアで現地を訪問。
荒地が広がっていた一帯の保水力を高めたり、枝を燃料にしたりするために近隣住民とともに植林を行ったほか、文具などを持参して小学校に贈ったり、センター修了後に日本のオイスカ施設に学びに来る研修生を世話したりした。

「池田小唄」継承・普及へ歌と踊りを収録したDVD製作中

池田町芸術文化協会などでつくる町文化遺産次世代継承実行委員会は、製糸業で町が栄えていた大正~昭和期に親しまれていた「池田小唄」の歌と踊りを収録したDVDの製作を進めている。中心に取り組む芸文協は「華やかだった町の空気が感じられる歌を、歌い継いでほしい」と期待する。
12番まであり、1番は「池田池田よいとこ住みよいところヨイトサノセ町は明るいエーササ田は広いセッセノセヨイトコリャセ」と住み良さを歌う。2番以降で、町内の名所や、製糸業についても歌っている。
DVD化に当たり、町内のサークルに歌や踊りで協力を依頼。4日は町内の日本料理店と、町が一望できるあづみ野池田クラフトパークで、「八千草会」と「林中盆踊り同好会」の2サークルによる踊りの撮影が行われた。民謡サークル「ごりょうの会」が10月に収録したばかりの歌をバックに、ゆったりと優雅な振り付けで踊った。
町は大正~昭和初期、県内でも有数の「製糸の町」として栄えており、その繁栄を残そうと、歌は昭和に入って間もなく作られた。歌詞は一般公募され、当時の池田小学校教諭が曲をつけた。
町中に芸者も多くいたことから、盛んに踊り歌われて親しまれたが、製糸業の衰退と共に忘れ去られてしまったという。1977(昭和52)年、復活させようという機運が高まり、歌を覚えている人たちにあたり、あらためて採譜し、振り付けも記録。披露されたが、普及には至らなかった。
一昨年、町の文化祭が50年目の節目を迎えたことを機に、再び復活させようという動きが本格化。本年度、国の「文化遺産を活(い)かした地域活性化事業」の助成を受け、DVD化に乗り出した。
芸文協の有川劭会長(75、会染)は「当時の町の暮らしぶりが詰まった、華やかな歌。町の将来を考えたとき、景気の良かったころに、町民が一体となって作ったこの歌が必要だと思った。歌から池田の昔を学んで歌い継いでもらい、地域の活力につなげたい」と話す。
DVDは3月末までに約700枚作り、希望者に無料配布する予定。
(大山博)

「麻将」52人が熱戦 全国目指し松本で県大会

東京が拠点の全日本健康麻将(マージャン)協議会は12日、文部科学大臣賞争奪「全日本健康麻将選手権長野県予選大会」を、松本市双葉の市総合社会福祉センターで初めて開いた。市内や安曇野市などから20~80代の52人が参加。金沢市で来年1月開催の全国大会出場をかけ熱戦を繰り広げた。
ゲームは「金を賭けない・酒を飲まない・たばこを吸わない」という健康麻将の理念のもと、大会規則で進める1回50分の4回戦。卓を移動して東南西北の座席を1回ずつ座る仕組みで「いろんな人と対局できて面白い」「全国大会を目指すのは気分がいい」などと言葉を交わしながらも真剣な表情で戦った。
全国大会への出場を決めたのは優勝の伊藤靖男さん(73、塩尻市片丘)、準優勝の山岸日出男さん(83、松本市清水)、3位の武井司さん(76、安曇野市穂高)。今後、集合するなどしてトレーニングを積むという。
同協議会は今年3月、健康麻将を楽しむ市民のつながりを全国に広げようと、各地のサークル主宰者など10人ほどで設立。各地区の予選大会は都道府県単位で年末までに開かれる。
今予選大会主管で同協議会理事の岡田和彦さん(56、出川)は、「多くの人に参加してもらえ大満足。来年はさらに盛大に開きたい」とうれしそうに話した。
(宮沢厚子)