月別アーカイブ: 2016年10月

鎌池錦秋、幻想神秘な絵画の世界(小谷村・雨飾高原)

161027sikip鎌池の水面に映る壮麗神秘な命の輝き。鮮烈に彩るブナ林が有終の美を飾る。命はいつか必ず終わりが来ることを諭すように、秋色に染まる水面を揺らして風が通り過ぎる=10月22日午前、ニコンD3S、ニッコールED300ミリ×1.4倍

ブナ林に囲まれた小谷村雨飾高原の鎌池。水面のカンバスに映し出された錦秋の光彩は、幻想神秘な絵画の世界を連想させる。
池巡りの約2キロの遊歩道を歩く。周辺には推定樹齢200年近いブナも点在。青空にひと際高く、落葉高木のブナ林がワインレッドの秋色の領域をつくっている。林床に息づく落葉低木の光彩も鮮やかだ。朱、赤、紅に彩る樹種は、ハウチワカエデ、ウリハダカエデ、ヤマウルシ。黄色は、イタヤカエデ、アブラチャン、ダンコウバイ、クロモジなど。
ブナの学名は、ファグス・クレナータ。実が食用になり「ファグス」は食べるという意味のギリシャ語に由来する。人の営みに多くの恵みを与え、動物たちを育み豊かな生態系を形成してきた。ヨーロッパでは、ブナは「森の母」と言われ、日本の研究者らは、ブナ林に親しみを込め「母なる森」と呼んでいる。
10月22日早朝、決めた構図の池の端に立った。有終の美を飾るブナ林。木々の葉は、別れの時を知り精いっぱいの彩りが頂点に達した。朝日が林内に差し込むと、鮮烈な光彩に変幻。風がささやく水面に映る“母なる森”の秋色のゆりかごが優しく揺れる。
心のカメラのファインダーを通し、大自然の母に抱かれていると、癒やしと安堵(あんど)感がブナ林の鼓動とともに伝わってきた。
(丸山祥司)

J2第37節 愛媛と1―1意地の勝ち点1

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J2は22、23日、第37節を各地で行った。J1自動昇格圏内の2位の山雅は23日、9位の愛媛FCとアルウィンで対戦し、先制を許したがPKで追い付き、1-1で引き分けた。連勝はならなかったが、堅守の難敵から勝ち点1を挙げ、クラブ新記録のリーグ13試合無敗。22日に敗れた首位・札幌との勝ち点差は6、3位に浮上した清水とは3差。
GKの日本代表候補合宿(17~19日)中に左足首を痛めたシュミットに代わり、白井が先発して昨年7月以来のリーグ戦出場。
前線から圧力を掛け、攻守を素早く切り替えて攻め立ててくる相手に対し、山雅も引かずに応戦し、序盤から両陣を目まぐるしくボールが行き来する激しい展開。互いに好機を得ながらも決め切れず、0-0で折り返す。
後半も一進一退の攻防が続いたが29分、自陣左からのクロスに合わせられたボールがポストに当たってゴール内へ転がり、先制を許す。
しかし、5分後に途中出場の三島が倒されてPKを獲得し、ゴール右隅に蹴り込んで同点に。追い付いた後は攻撃の勢いを増したが、集中を切らさず運動量も落ちない愛媛の守備をこじ開けることはできなかった。
反町監督は「非常に激しくタフな試合だった。これまでで一番強い相手だった」と振り返り、「だからこそ勝ちたかったし、そのチャンスもあったが、もう一歩足りない」。
7月の加入後初ゴールを決め、にこりともせず試合を再開させた三島は「ほっとした部分はあったが、それより追加点を挙げ、勝たなければならなかった」。
白井も「(失点の場面は)難しい状況だったが、何かできる手立てはあった。悔しい」と、硬い表情を崩さなかったが、反町監督は「苦しい時間帯に先制されても、下を向かず戦えた点は良かった」と評価した。
リーグは残り5試合。次節(30日)から8日間で3戦する最大のヤマ場を迎える。指揮官は「いい緊張感の中でやれている。その時の相手を見据え、精いっぱい準備をしていくだけ」と力を込めた。
(取材班)

緊迫した終盤戦続く中 次戦への選手の活力源は?

161020yampJ2リーグ戦は36節まで終え、山雅はJ1プレーオフ進出圏内の6位以内を確定させた。ここ12試合無敗で自動昇格圏内の2位を維持しているが、3位C大阪との勝ち点差は4、4位清水も5差で続き、緊迫した終盤戦が続く。そんな中、選手はオフや空き時間にどのようにリフレッシュし、次戦への活力を蓄えているのだろうか。選手に聞いた。
活力の源は「家族の笑顔」という選手は多い。那須川は諏訪湖や善光寺など県内の観光地や温泉を家族で訪ね、「その土地のおいしい物を食べて、リラックスしてくる」。
めったにない連日オフを利用し、今月上旬に家族で白樺湖を訪れたのは宮阪。「息子にサプライズを」と、ホテルの「仮面ライダールーム」に泊まり、大はしゃぎだったそう。「子どもの面倒を見るのは好き。風呂に入れたり、一緒に買い物に行ったり、何でもない日常が活力になる」と“イクメン”ぶりをのぞかせる。
後藤は園児から乳児まで男子3人のパパ。「いつも元気で、こちらもテンションを上げないと付いていけない。オフの日も戦争」。長男と次男が園に行き、末っ子が寝付いた時に「やっと一息つける」と苦笑しつつ、「落ち込んでいる時は元気をもらえる」と目を細める。

仲間同士で出掛けるのも気分転換法の一つ。ピッチ外でのコミュニケーションは、連帯感を強める効果もありそうだ。
石原は近ごろ、喜山らに誘われ、何人かで初秋の美ケ原高原や上高地を訪れた。「松本の豊かな自然を堪能している」という。
妻が出産で里帰り中の武井は、家族と離れて単身生活を送る工藤と食事や遊びに行くことが多いという。年齢が近いこともあり、今季加入した当初から気が合い、「サッカー以外のいろいろな話もし、週明けから新鮮な気持ちでまた練習に入れる」。
その工藤は、武井と2人で初めて行った松本城が印象に残っているそう。「こう言うと、なんかデートみたいですが…」

愛犬家も多い。雄のヨークシャーテリア「九兵衛」を飼う高崎は「犬と過ごす時間が一番の癒やし」と言い切り、安川は雌のフレンチブルドッグ「チャビー」と出掛ける時間がお気に入り。
「犬が大好き」というシュミットは、ファンサービスの時などにサポーターが連れている犬をかまうのが楽しみ。「犬を『わちゃわちゃ』するのが好き。一軒家で飼えるように頑張ります」

独身者はどうしているのか。三島は月に1度ほど実家がある埼玉に帰り、姉の子ども3人と遊んで気分転換するという。一番上が小学1年生のやんちゃ盛り。「1日一緒だとさすがに疲れる」と言いつつ、「『みっしー』って呼んで懐いてくれ、試合も水戸時代から時々見に来てくれる」とうれしそう。
なお、「ぼーっとする時間が好き」というのも三島。1人のときはソファに寝転がり、エネルギーを蓄えているそうだ。
前田は、高校(山梨学院大付属)時代の友人が多くいる山梨に行き、彼らと会うのが一番の楽しみで、休日はたいがい山梨にいるとか。最近、車を買ったそうで「行き来の自由度が増すので楽しみ」。1人の時はレンタル店でドラマや映画のDVDを借りて見たり、自分が出場した練習試合の映像を見たりしているという。
(長岩将弘)

山雅U-18 Jユース杯1回戦快勝

161013yampサッカーJリーグクラブ育成組織などのユース(高校年代)54チームがトーナメントで争う、Jユースカップ第24回Jリーグユース選手権の1回戦は10月16日まで、各地で行っている。松本山雅U-18は9日、松本市のアルウィンでAC長野パルセイロU-18を3-0で下し、アルビレックス新潟U-18との2回戦(23日・新潟県聖籠町)に進んだ。
前後半45分。山雅は前半、何度か好機をつくったが得点できず、34分、DF細田凌平(松本筑摩高2)が倒されて得たPKもFW小松蓮(松商学園高3)が外し、0-0で折り返した。
後半も立ち上がりこそ攻めあぐねたが10分、こぼれ球を細田がボレーで蹴り込み先制。山雅はこれでペースをつかみ、持ち前の走力を生かして攻勢を強め、42分に再びPKを得ると、今度は小松が落ち着いて決めて2点目。終了間際には途中出場のMF田辺行我(松商高3)が3点目を押し込んだ。
スコアは快勝だが、課題も残った。試合後、臼井弘貴監督は「今季ワースト3に入る試合。動きが硬く、ボールを失う回数が多すぎた」。シュート6本、PK2本で1得点にとどまった小松も「決めたい気持ちが強すぎて空回りした。チャンスで決めきれないのが実力」と厳しい表情。
県リーグ1部の山雅に対し、全国リーグで戦う新潟はカテゴリーが2つ上の格上。臼井監督は「次戦に向け相手を研究しつつ、ビルドアップなど攻撃面を構築する」と話した。
(大山博)

J2第35節 岡山と1-1、痛恨のドロー

J2は10月8日、第35節を各地で行った。2位の山雅は4位のファジアーノ岡山とアルウィンで対戦し、1-1で引き分けた。けがや出場停止で選手のやりくりが厳しいながら、数的優位にも乗じて先制。しかし、終盤に警戒していた相手セットプレーから失点し、勝ち点1に終わった。
山雅は守備の要の飯田と、前線の山本が警告累積で出場停止。飯田に代わり、3バックの中央に守備的MFの岩間が入ったが、安定した戦いぶり。
後半7分、石原を倒した岡山の渡邊が2度目の警告で退場。以後は引いて守る相手に攻勢を強めて17分、那須川の左クロスを高崎が頭で落とすと、工藤が相手をかわす巧みな動きから左足を振り抜き、先制点を挙げた。
31分、岡山は前線の3人を一挙に代えて諦めない姿勢を見せ、山雅は押されつつも決定機はつくらせなかったが42分、CKからリオ五輪日本代表の矢島に同点弾を許した。山雅は直近11戦を無敗としたが、逃した白星に観客席からため息が漏れた。
反町監督は「全体的に試合をうまくコントロールし、ほぼプラン通りに進んだ」と振り返りつつ、敗れた前回対戦(18節)の2失点もセットプレーからだったことについて「分かっていてもやられるのだから、われわれは強いとは言えない」。
高崎は「追加点を取れなかったのが課題。自分にも好機があった。しっかり決めないと」と責任を背負った。
J1自動昇格(1、2位)とプレーオフ(3~6位)圏内のチームは今節、山雅と岡山を除き全て勝った。山雅の2位は変わらないが、首位札幌の背中が遠のくと同時に、3位C大阪に勝ち点2差に迫られた。
残り7試合。山雅は現在6位以内のチームとの対戦はなく、昇格は見えない敵との争いに。次節はパウリーニョが出場停止でベストメンバーが組めない状況は続くが、「その意味では、おそらく今日が底」と反町監督。「苦境を乗り越え、カウントダウンに向かいたい」と、2位確保への意気込みを口にした。
(取材班)