月別アーカイブ: 2016年7月

松本市出身の作曲家稲荷玲美さん凱旋ジャズライブ

松本市筑摩出身の作曲家稲荷玲美さん(25、オランダ在住)が、自身主宰の「レミ・イナリ・ジャズ・オーケストラ」を率いて、8月5日午後7時から、波田文化センターアクトホールで地元凱旋(がいせん)公演を行う。ビッグバンドジャズの既成概念にとらわれない音楽を届ける。
昨年から雅楽など日本音楽とジャズの融合に取り組む稲荷さん。日本の伝説から着想した新作「道成寺RE-INVENTED」(2016年)は、その一つの形だ。
題材は「安珍・清姫伝説」と、その後日譚(たん)「道成寺」。思いを寄せた僧の安珍に裏切られた清姫が激怒のあまり蛇に化け、道成寺の鐘に隠れた安珍を鐘ごと焼いてしまうという伝説を、稲荷さんが清姫目線の物語に英語で書き直して作詞。女性歌手の歌と共に、清姫の感情を音楽で表現する。
「今まで遭遇したことのない音楽でも、人間は何かを感じることができると信じて作曲している」と話す、挑戦的な楽曲だ。
そのほか、5枚の風景画から着想して作曲した組曲「Landscapes」(15年)なども演奏する。
オーケストラメンバーは20人。土井徳浩さん(クラリネット)ら第一線のジャズミュージシャンを、指揮者の稲荷さんがまとめる。松本公演は国内4都市で開催するジャパンツアーの一環だ。

稲荷さんは筑摩小4年時に金管バンドでトランペットを始め、開成中で吹奏楽部に所属。松本蟻ケ崎高時代に市内の「ビッグバンド・オブ・ミュージック・トイズ」でジャズを始めた。
運命を変えたのは中学時代、地元の介護老人保健施設「つかまの里」での慰問演奏。演奏曲は八木澤教司さん作曲の「モアイ」だった。「初めて聴く曲にもかかわらず、施設利用者や職員が涙を流すのを見て『音楽をもっと知りたい。音楽でできることがもっとあるかも』と音大進学を志した。この経験が今でも私の原点」
洗足学園音楽大でジャズを学び、作曲へ転向。在学中の12年にジャズオーケストラを結成。14年からオランダのコダーツ芸術大で幅広く作曲を学ぶ。
「私の音楽によって、自分の世界を少しでも広げてもらえたらうれしい」と話す。

公演前の午後4時半~6時、出演者のワークショップを各パートで開催。メールで稲荷さんに申し込む(inariremi.jazzorchestra@gmail.com)。公演チケットは前売り3000円、当日3500円、学生2000円。高校生以下無料。アクトホール電話92・7501
(松尾尚久)

31日 山形村の2会場で「収音祭」

夏の作物の収穫の喜びと、音楽ライブを組み合わせた山形村の祭典「収音祭」は31日、清水高原のスカイランドきよみずと、アイシティ21で開く。村や周辺地域の住民らでつくる実行委員会が主催。5回目を迎え、これまで以上に内容が充実する。
出演者は2会場で計24組。
野外ゴルフ練習場跡地を整備したスカイランド会場では、県内外のプロアマ14組のバンドによる迫力のライブや、子どもたちによるダンスグループのパフォーマンス。ステージ周囲には、地元飲食店などが露店を並べる。
アイシティ会場では、鉢盛中合唱部や地元の演歌歌手、ピアノ教室、吹奏楽団などが出演。昨年も好評だった三重県南伊勢町の物産展や、出演者有志で育てた野菜を贈るミニゲームなどもある。
両会場ともMCは、県内で活躍するアイドルたちが担当し、盛り上げる。会場を結ぶ無料シャトルバスも運行する。
「(昨年は)スカイランドだけで約500人の入場があった。今年は、倍の1000人の入場が目標」と、事務局の増澤靖揮さん(35、上竹田)は力を込める。

若者らが中心となり、夏の作物が多く取れる村で「収穫の喜びを音楽で祝おう」と、2012年から行う。
3回目からは、使われていなかったスカイランドのゴルフ練習場跡地を野外ステージとして活用。毎回寄せられる声を元に、地面を平らにしたり、駐車スペースをつくるなど、県の元気づくり支援金を活用しながら大幅に整地している。
協力の輪も広がり、今回からは百瀬久村長が実行委員長を務める。「自主的に集い、村を元気にしてくれる実行委員に感謝し、イベントを全力で応援したい。今年も多くの人に来てほしい」と期待を込める。
初回から運営に関わる実行委員の間瀬大吾さん(35、松本市島内)は「毎回の反省点を克服して、どんどん規模を大きくしてきた。過去以上に盛り上げ、来年につなげたい」。

スカイランド会場は午前9時~午後8時、アイシティ21会場は午前10時半~午後4時。入場無料。スカイランドきよみず電話98・2300、アイシティ21電話98・4521
(大山博)

3.5オクターブの歌声 穂高で古賀久士さん弾き語り

安曇野市穂高の喫茶店・ホワイトトークハウスは、3.5オクターブの音域をもつと言われるシンガー・ソングライター、古賀久士さん(36)の弾き語りコンサートを8月7日に開く。同店の歌声喫茶にゲスト出演したことはあるが、コンサートは初。安曇野でできたファンの要望もあり、経営する大森初美さん(73)が企画した。
古賀さんは男声のバスからテノール、女声パートの音域まで出すことができる。東京を拠点としたライブ活動が多く、大森さんも3年前、都内のライブハウスでピアノを弾きながら歌う姿を見て「魅了された」と言う。
その後、妹の鳥羽公江さん(70)とともに営むホワイトトークハウスに来てもらおうと思い立ち、交渉。2014、15年と続けて歌声喫茶のゲストとして招いた。今回は「こちらのファンも増えてきたので、そろそろ単独出演をと願った」と大森さん。
当日は古賀さん自身のアルバムにも入っている「アヴェマリア」をはじめ、「糸」「夢一夜」など幅広いジャンルを歌う。古賀さんのオリジナル曲「8月の雨」なども披露する。
ほかに、同店の歌声喫茶でなじみのフルート奏者・長持綾香さん(穂高有明)と共演する場面も設ける。
飲み物付き2500円。要予約。ホワイトトークハウス電話82・0456
(長田久美子)

創造学園高、2018年4月に村井へ全面移転

創造学園高校(松本市笹部)が2018年4月、耐震化を理由に、JR村井駅近くに校舎や体育館などを全面移転改築する。移転を機に、来春先行して普通科内に少数精鋭の新コース「α(アルファ)アカデミア」を設けるなどの改革を進める。8月6日は中学生を対象に第1回体験入学を開く。
現校舎は1959(昭和34)年建築。老朽化が激しく、ほとんどの施設が国の耐震基準を満たしておらず、生徒・教職員の安全確保が急務だった。現地改築も検討したが難しく、移転を決めた。
新校舎は、現在地から約4・6キロ南で、村井駅から徒歩約1分圏内。鉄骨造5階建て(一部6階建て)、教室・管理棟、講堂・体育館棟を備え、延べ床面積は、現校舎の約1・4倍になる約1万700平方メートル。グラウンドを含めた敷地面積は約1万1300平方メートルで、現在よりも約3500平方メートル広くなる。
今秋にも着工。18年3月に完成後、引っ越す。総事業費約20億円。現校舎などは取り壊し、土地を売却、建設資金の一部に充てる。

「αアカデミア」は、現在の普通科3コースのうち国立大合格を目指す「信大特進コース」に代わるもので、20年度から変わる大学入試制度に対応する。「世界のリーダーを養成したい」と、少数精鋭で人材育成に力を入れる。
初年度定員は10人程度。従来の知識や技術の習得に重点を置くのではなく、プレゼンテーションや英語でディスカッション、自ら課題解決できる能力を育むなど「探求型教育」を進め、「徹底的に学問を追究する場にしたい」と下辻正孝副校長。
普通科では、大学進学を目指す「特進コース」は残す。「一般コース」は「総合コース」に名称変更し、生徒一人一人に合わせた多様な選択授業を展開する。専門科の「環境福祉」「マンガ・アニメ」「webクリエイター」の3科は変わらない。
敷地内には防災倉庫を新設し、地震など大規模災害時は市の広域指定避難所になるよう計画を進めている。視聴覚室(200席)には、小舞台を設置し、「地域交流にも力を入れたい」とする。
壬生義文校長は「移転を機に、外観だけでなく、内部の充実化を図りたい。世界が求める人材を育成し、名実ともに地域に誇れる学校づくりを目指したい」と決意を話した。

【創造学園高校】学校法人「創造学園」が運営する私立高校。2005年、前身の塚原青雲高校から創造学園大学付属高校へと改称したが、群馬県の大学閉校に伴い、11年に校名から「大学付属」を取り除いた。生徒数は一時、50人余まで減少したが、近年、全国大会などで活躍する運動部や特色ある専門科が人気を集め、生徒数はこの3年間で約200人増えた。現在、全日制普通科と専門科に生徒計540人、広域通信制に52人が在籍する。
(高山佳晃)

8~10月 黒部ダム、上高地日帰りバスツアー

農協観光松本支店(松本市南松本1)は8~10月、日帰りバスツアー「ダイナミックパノラマ信州号」を実施する。黒部ダムの放水と上高地を1日で楽しめる。申し込みを受け付けている。
松本駅アルプス口発着。JR明科駅から乗ることもできる。出発日によっては、JA広丘支所での乗降も可能だ。扇沢駅からトロリーバスに乗り換え、黒部ダムの新しい展望台で、約1時間滞在。ダイナミックな放水を楽しめる。
その後、上高地・大正池に移動。3時間のフリータイムがあり、河童橋からの穂高連峰の雄大な姿を見たり、散策したりできる。
8月2~6日、13日~10月15日の土日・祝日で、大人(12歳以上)9980円、こども(6~11歳)4990円、(3~5歳)3990円。いずれも関電のトロリー券を含む。食事は付かない。1人から、申し込みができる。最少催行人員は各回20人。出発日の3日前まで受け付ける。
「山の日」(8月11日)施行に伴い、朝日観光自動車、アルピコ交通、栄和交通の中信地区のバス3社と共同で運行。列車移動だと時間がかかるコースを、貸し切りバスで移動することで、移動時間を大幅に短縮。1日で2大観光地を回ることを可能にした。
農協観光松本支店の大内悟支店長(43)は「ダイナミックな風景を体感して。今年は、地元の人に、地域資源を見直してほしい。将来は、県外、外国人観光客の誘客を図りたい」と話している。
申し込み、問い合わせはNツアー・コールセンター電話0570・076・888
(八代けい子)

体力に合った山を表示「山ウォークアプリ」

松本発祥の運動法「インターバル速歩」の普及活動をするNPO法人熟年体育大学リサーチセンター(JTRC、松本市)は登山の際、自分の体力に見合う山の検索などができるスマートフォン用の無料アプリケーション「山ウォークアプリ」を開発した。中高年の登山ブームが続く中、情報技術で安全や健康づくりをサポートする。
広告代理店グラムスリー(東京)と共同開発。iPhone(アイフォーン)6以上に対応する。
使い方はアプリを起動し、まず「体力年齢」を測定する。性別、身長、体重、年齢を入力した後、「これ以上速く歩けない」というスピードで3分間歩くと、「あなたの体力年齢は○歳です」と、測定結果を表示する。
このデータを基に「あなたへのオススメ山一覧」を検索すると、北アルプスや八ケ岳など県内を中心とした約100の山の中から、10時間以内で日帰りでき、体力に見合う山を表示する。標高や登山道の高低差、所要時間などが分かるほか、必要とする「体力度レベル」を10段階で示す。
また、「登山シミュレーション」は、仮想の登山を体験する機能。挑戦したい山を選び、シミュレーションを開始してウオーキングやトレッキングなどをすると、歩いた時間や消費カロリーなどを挑戦中の山に置き換え、踏破率を表示する。JTRCは「普段のウオーキングに新たな目標ができ、やる気が出るのでは」と見る。
ほかにも登りたい山と体力年齢などを入力した結果、必要な体力年齢が足りないと「登れるように特訓するにはこちら!」と表示され、インターバル速歩の紹介ページへ移るようになっている。
今後はアプリに登録した山の周辺の観光情報なども検索できるような、機能の充実も検討する。
アプリを監修したJTRC副理事長で信大大学院医学系研究科の能勢博教授は「山の難易度のランキングなどはあるが、登山者の体力とマッチングさせる手法はなかった。健康増進につながれば」と話す。
問い合わせはJTRC電話37・2697
(浜秋彦)

信大ペレグリーナ合唱団発足50年 初の外部向け演奏会へ

信州大学混声合唱団の前身、ペレグリーナ合唱団の同窓会は10月2日、発足から50周年を記念したコンサートを、松本市のあがたの森文化会館講堂ホールで開く。これまで内輪で歌う集いを開くことはあったが、外部に向けたコンサートは初めて。全国に散らばった団員らがかつての学びやに一堂に会し、歌声を響かせる。
コンサートは、同窓会員を中心に、約50人が出演。混声合唱の名曲、季節の愛唱歌、団とは切っても切れない信州を題材にした合唱曲など、5部構成で披露する予定。会員で、現役オペラ歌手の砂田直規さん(千葉県)がソロでバリトンを聴かせる部もある。
このほど、34人が参加し、同ホールで合同練習が行われた。横浜、広島、大阪など、遠方の団員もいることから、これだけ大きな規模で練習するのはこれが最初で最後。パート決めからの練習、全体練習など、時間は慌ただしい日程だったが、団員らは昔を思い出しながら、和気あいあいと声を合わせていた。
同団は、文理学部音楽研究会を母体に1966(昭和41)年に発足。「ペレグリーナ」は、信大の学章に描かれるコマクサの学名の一部から取った。定期演奏会を開いて歌っていたが、別に教育学部内にあった混声合唱団と合併し、全キャンパスを網羅する混声合唱団が設立され、3年後に発展解消した。

活動は短命に終わったものの、86(昭和61)年から、県内外で定期的に同窓会を開いて愛唱歌を歌うなど、今でも温かい絆を持つ。
「歌が好きで集まり、同じ釜の飯を食った仲。ペレは、みんなの心の中で生き続けている。今も『この指止まれ』で集まれる、アットホームな雰囲気」と、コンサート企画幹事の神谷栄二さん(66、横浜市=人文学部出身)。
今年は、設立から50周年の節目。かつての学びやである文化会館をステージに、緊張感を持って歌うという喜びを再び体験したいと、一般にも来場を呼び掛けるコンサートを企画した。
神谷さんは「お客さんも含めて愛唱歌を歌うことも企画しているので、歌が好きな人は気軽に立ち寄ってほしい」と話している。
入場無料。午後3時開演。事務局電話47・6549
(大山博)