月別アーカイブ: 2016年3月

白星するり痛恨のドロー 山口に3―3 J2第5節

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J2は26日、各地で第5節を行い、山雅はJ2昇格初年のレノファ山口をアルウィンに迎え、3-3で引き分けた。先制したものの逆転を許し、再び逆転したが終了間際に追い付かれる-という目まぐるしい展開。つかみかけていた白星を逃す幕切れに、観客席からは怒声も飛んだ。
「全て私の責任だが、いわば『安い失点』3つだった」。反町監督が険しい表情で振り返れば、田中は観客の罵声を甘んじて浴び、「その通りで、本当に情けなく、ふがいない」と、唇をかんだ。
前半立ち上がりは一進一退の攻防ながら22分、宮阪の右CKに飯田が頭で合わせて先制。これで流れを引き寄せた山雅は危なげなく試合を運び、リードして折り返した。
ところが、後半は序盤から相手ペース。
対応しきれず後手に回った山雅は浮き足立ち、7分に喜山が相手クロスをはじき切れずオウンゴール。さらに14分には、シュミットが喜山と交錯して捕り損ねたボールを押し込まれ、逆転を許した。
34分、田中が得たPKを自ら決めて追い付くと、3分後には岩間が勝ち越し弾を放つ。
一気に勝利を引き寄せたかに思われたが、ロスタイムに右クロスに合わせられ、痛恨の失点。長い笛が鳴ったのは、その1分余り後だった。

JFL、J3をわずか1季ずつで駆け上がってきた山口の実力は確かなもの。対する山雅はけが人が相次いでおり、急きょU-18の3選手をトップチーム登録(25日)するほど、台所事情は厳しい。
それでも多くの人にとって「昨季J1のクラブが、上がってきたばかりの相手にしてやられた」と映ったのは事実だろう。その時々の状況はあるにせよ、周囲の目を納得させる戦いも求められる。
ただ、全42節の戦いはまだ序盤。辛うじて得た勝ち点1と、早い段階で苦汁をなめたことを、前向きにとらえるしかない。
「われわれは徐々に力を上げていくスタンスのチームでもある。よく反省し、今後より良いチームを構築していく」と、指揮官は必死で前を向いた。
(長岩将弘、松尾尚久)

華麗に踊るヒメオドリコソウの「フェッテ」(松本市寿小赤)

160324sikip野外のステージで踊るヒメオドリコソウ。こまのようにクルクル回転するバレエの「フェッテ」のイメージを重ね、バレリーナが見ている光景を表現してみた=ニコンD3、ニッコールED28―70ミリ

3月18日、春陽に包まれた松本市寿小赤のリンゴ畑の土手。ピンクに染まる明るい領域は、ヒメオドリコソウの群落だ。
一足早い春の息吹に目線を泳がせていると突然、奇妙な花の姿に視線が留まった。一輪が、なぜか立ち上がり踊っている。花を見詰めているとクルクルと回転を始めた。どうやらバレエの世界にスイッチが入ってしまった。無意識にカメラを回転し撮影している自分に気付く。
撮影にこだわっているのは「フェッテ」の場面。バレエ用語で正確には「グラン・フェッテ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・トゥールナン」という。片足のつま先で立ち、もう一方の足を素早く蹴り出して行う回転。
32回転する白鳥の湖の「黒鳥のフェッテ」やドン・キホーテの「キトリのフェッテ」が有名だ。速い鮮やかな回転のニーナ・アナニアシヴィリさん、2014年2月のソチ五輪開会式で優雅に舞ったスヴェトラーナ・ザハロワさん、若手個性派のナタリア・オシポワさん…。次々と思いはめぐる。
記者に、言葉を超えたバレエの表現力の豊かさや奥深さを教えてくれたのは、来日40回、20世紀最高のバレリーナと称されたマイヤ・プリセツカヤさんだ。
野に咲くヒメオドリコソウ一輪に、世界のプリンシパルが踊る華麗な姿を重ね、何百枚撮っても、描くイメージとぴったり合わない撮影にひたすら挑んだ。
(丸山祥司)

ホーム開幕戦は千葉に0-1● J2第4節

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サッカーJ2の松本山雅FCは20日、松本市のアルウィンでジェフユナイテッド千葉と対戦し、0-1で敗れた。J1再昇格を目指すホーム開幕戦。スタジアムに駆け付けた約1万7000人のサポーターが熱い声援を送ったが、勝ち星を呼び込むことはできなかった。
山雅は、相手の倍以上の17本のシュートを放つも、ゴールネットを揺らすには至らず。好機を生かしきれない展開が続いた後半11分、こぼれ球を相手に押し込まれ失点すると、スタジアムには大きな悲鳴がこだました。
寒さが増す中も、サポーターは必死に声援を送り続けたが、無得点のまま試合終了のホイッスル。
髙山弘士さん(55、松本市大村)は「いろいろな意味で寒い試合だった」としながらも、「攻撃の良い面も見えた。次節に期待したい」。平田哲也さん(27、塩尻市片丘)は「決定力に欠けた印象は否めないが、若い選手も増え、シーズンを通して成長してくれると思うと楽しみ」と話した。
次節は26日、レノファ山口FCとアルウィンで対戦する。

【猛攻も遠いゴール スタイル変革、覚悟と課題と】

今季4戦目にして、ようやくホームでの試合に臨んだ山雅。待ちわびた観客らの声援による後押しも受けて優勢に試合を運んだものの、結果は勝ち点0。模索中の新たな攻撃スタイルにも一定の手応えはあったが、内容と結果を同時に追う難しさを、あらためて突きつけられた。
「サッカーに判定勝ちはない。優勢に試合を進めても、負けは負け」と、試合後に反町監督は絞り出した。
山雅は序盤から攻撃のリズムをつかみ、右サイドの田中を軸に何度もチャンスを創出。守っても相手攻撃陣を封じ、決定的な場面はつくらせなかった。
前半ロスタイムには宮阪の右クロスに當間が頭で合わせ、クロスバーを直撃。勢いをそのままに後半序盤も攻めたが11分、相手クロスのクリアボールを押し込まれ、先制を許した。
山雅は攻撃的な選手を投入し、中盤の構成も変更。後半に限れば千葉の3倍に当たる12本のシュートを放ち、激しい攻めを見せたが、ゴールは遠かった。
「(今季ここまでの4試合中)3試合で点が取れていない。全員が得点への高い意識を持たなくては」と田中が危機感をあらわにすれば、飯田も「たくさんのお客さんが来てくれてうれしいが、今日のような試合をしていたら離れていくと思う」と戒めた。

J1で苦戦した昨季の経験から、今季はボールを支配し、最終ラインからパスをつなぐ攻撃も追求する山雅。
「やってきたことの狙いは出せたが、ゴールネットを揺らさなければ勝てないという現実も見せてもらった」と指揮官が振り返ったとおり、パスやトラップまで含めた最後の部分の精度は、まだ大きな課題と言える。
「今季のチーム立ち上げにあたり、目指すところを貫くためには、ある程度の覚悟はしている」。反町監督はスタイル変革の難しさを認めつつ、「ホーム戦が続くメリットを生かし、次は勝ち点3を取るゲームを」と、次節をにらんだ。
(長岩将弘、大山博)

J2開幕戦 黒星スタート 熊本に0-1

160301yamp今季のプロサッカーJ2リーグは、2月28日に開幕した。昨季初めてJ1に挑んだが降格、2季ぶりにJ2で戦う松本山雅FCは、昨季J2で13位のロアッソ熊本と敵地で対戦、0-1で敗れた。1年でのJ1返り咲きを狙う再起のシーズンは、黒星で幕を開けた。
GKシュミット・ダニエル選手ら新加入4人が先発入りした山雅だが、序盤から動きが硬く、前半16分にはPKを与えて失点。その後も熊本に主導権を握られたまま、前半を終えた。
後半は持ち直して徐々に攻撃のペースをつかむが、相手の集中した守りを攻略しきれず、ゴールは遠かった。
塩尻市大門一番町の商業施設ウイングロードで開かれたテレビ中継観戦イベント「塩尻エキサイティングビジョン」(しおじり街元気カンパニー主催)には、ユニホームや応援グッズを身に付けた多くのファンらが集結。現地の応援に合わせて大型スクリーンに声援を送ったが、最後はため息が会場を包んだ。
松本市波田の今井環さん(44)は悔しがりつつも「思ったより新戦力もフィットしており、全体的な出来は悪くなかった」とし、「シーズンの先は長い。この試合を糧に、さらにチームの完成度を高めていってくれれば」。
同市寿の神戸須々奈さん(15、筑摩野中3)は「まだ始まったばかり。J1に戻れるよう、ここから頑張ってほしい」。
友人の二木直美さん(同)は、後半途中から出場したFW山本大貴選手のファン。「今日はゴールが見られなくて残念だったけれど、これからに期待したい」と、力を込めた。