月別アーカイブ: 2016年3月

才能教育研究会70周年 記念イヤーで多彩な事業

母語を学ぶように音楽を学ぼうという「母語教育法」を、松本から発信し世界に広げた才能教育研究会(スズキ・メソード、本部・松本市深志3)が今年、創立70周年を迎える。研究会はこの1年を「記念イヤー」と位置付け、式典や感謝のコンサートなどさまざまな事業を行う。4月3日に記念イヤーオープニングセレモニーを行い、6~10日は松本市美術館でパネル展を開く。
赤ちゃんが、お父さんやお母さんの話す言葉を毎日繰り返し聞いているうちに、自然に覚えて話せるようになる-。これが、創始者の鈴木鎮一さんが提唱した、耳から育てる「母語教育法」の基になった。
鈴木さんの「どの子も育つ 育て方ひとつ」の精神を引き継ぎ、現在、スズキ・メソードで学ぶ子どもは、世界46の国と地域で約40万人。日本国内でも約1000人の指導者のもと、1万5000人を超える生徒が学んでいる。
鈴木裕子会長(75)は「どの子も、自分の国の言葉を自由自在に話している。その能力を素晴らしいと感じたことが、スズキ・メソードの原点。この教育法、鈴木鎮一の思いを、次の世代につないでいきたい」と話す。

3日のセレモニーは旭2の鈴木鎮一記念館で、同記念館開館20周年記念と合わせて行う。鈴木会長ら松本音楽院の第1期生が演奏。小学2年生までの生徒による演奏もある。鈴木会長、豊田耕兒名誉会長らの座談会「才能教育研究会の70年を振り返って」も行う。
6~10日に市美術館多目的ホールで開く「才能教育研究会70周年記念」パネル展は、約60点を展示し、スズキ・メソードの歩みを振り返る。

このほか、予定している主な記念事業は次の通り。
▽6月6、8日松本市民向けの感謝のコンサート(まつもと市民芸術館)▽同7日記念式典(ホテルブエナビスタ)▽8月2日記念コンサート(松本市総合体育館、キッセイ文化ホール)
才能教育研究会本部電話32・7171

【才能教育研究会】 創設者の鈴木鎮一さん(1898~1998年)が1946(昭和21)年、松本市下横田に松本音楽院を開設。50年、文部省(当時)の認可を受け、社団法人才能教育研究会が発足した。2012年には、公益社団法人の認可を受けた。
(八代けい子)

信州ブライダル協議会がフェスタ

松本、塩尻、安曇野市の結婚式場やホテルなど計7施設でつくる「信州ブライダル協議会」は27日、「信州ブライダルフェスタ」を山形村のアイシティ21で開いた。近年、挙式や披露宴を行わないカップルが増えているといい、地元ブライダル市場の活性化を願い初開催。今後、一般社団法人化を視野に各施設の連携を深め、活動を本格化させる。
「大切なあの人と、大好きなこの街で結婚式を挙げる」をテーマに、普段はライバル同士の施設が団結。低迷する松本平のウエディング業界を「もっと楽しく、魅力的なものにしたい」と昨年7月に協議会を立ち上げた。
参加施設は、アルモニービアン、ヴィラ・デ・マリアージュ松本、ガーデンヒルズ迎賓館、ザ・ブライトガーデン、ホテルブエナビスタ(以上松本市)、誓いの森イストアール(安曇野市)、フェリスクレール(塩尻市)の7施設。
同協議会によると、中信地区で婚姻届を提出したカップルは年間2450組ほどいるが、そのうち披露宴を行ったのは約1750組で、近年披露宴や式を挙げないカップルが増えてきているという。さらに軽井沢や長野市内をはじめとする東北信で式や披露宴を行うカップルが、中信地区から年間約300組ほどいるといい、各施設とも将来に危機感を抱いている。

フェスタは、これに歯止めを掛けようと企画した第1弾。まずは挙式の素晴らしさを多くの人に知ってもらいたいと、参加型の模擬人前挙式を行った。結婚式にまつわるクイズ大会も開き、新婦に人気のドレスの色や式で人気の演出についても出題。会場には、和と洋のドレスを展示し、最新のテーブルコーディネート、ウエディングアイテムの展示、相談コーナーなども設け、若いカップルらの関心を高めた。
協議会の発起人で、ホテルブエナビスタ総支配人の重山敬太郎さん(51)は「結婚式や披露宴は人生において大切な節目の儀式。もう一度原点に戻り、挙式を行う意義や価値、多くの人に祝福される式の素晴らしさを若い人たちにPRしたい。そして、地元松本平で式を挙げる人が増えるように各施設連携して、魅力を高めていきたい」と話した。

今後は、男女の出会い創出や婚活支援などにも力を入れる。一般社団法人化を目指し、ブライダル事業にとどまらず、地域の観光も含めた魅力発信に努めていく方針だ。
(高山佳晃)

塩尻市がNPO法人への寄付で税制控除の条例施行

塩尻市は4月1日、NPO法人寄付促進条例を施行する。条例で指定したNPO法人に寄付をした住民が個人住民税の税制控除を得られる制度で、県内19市で初の施行だ。
主に市内で活動し主たる事務所がある11のNPO法人を指定。寄付した市民の減税額は(寄付金-2000円)×6%。例えば1万円の寄付で480円が減税になる。
一方、指定NPO法人は、寄付を集めやすくなるほか、税制メリットが高い認定NPO法人を目指しやすくなる。
条例は2011年度の地方税改正で各自治体判断で導入できるようになった。市は15年度に始まった第5次市総合計画のプロジェクトの一環としてNPO法人活動支援を行う。
今月18日の市議会で条例を議決。今後は市のホームページで指定団体の活動内容を動画で紹介し、より市民に周知していく。「NPO法人は行政で行き届かない公益活動を担ってくれている。条例により市民が応援してくれるきっかけになればうれしい」と市担当者。
指定のNPO法人はは以下の通り。
市体育協会、福祉サポートセンターアルプス、ジョイフル、グループHIYOKO、水と緑の市民ネット、春の小川、ビレッジならかわ、フルサポート塩尻、マシュマロ、交通教育とらふぃっくSisters、わおん
(井出順子)

シネマライツが「ご当地怪獣」募集

松本シネマライツ(松本市高宮中)は、7月の「シン・ゴジラ」公開を前に、「ご当地怪獣イラストコンテスト」を行う。同劇場だけのオリジナル企画で、日本映画のゴジラを知ってもらうと共に、日本の怪獣文化にスポットを当てる。最優秀賞受賞者には、その作品を基に、怪獣デザイナーがデザインした原画を贈る。5月31日まで応募を受け付けている。
劇場に置く応募用紙に、自分の住む土地の名産や名物を盛り込んだオリジナルイラストを描く。怪獣の名前の他、空白には、武器や弱点、誕生したいきさつなどの特徴の説明を記入する。イラストは、カラー、モノクロどちらでもいいが、できるだけ濃く、消えない物で描く。
A4判ならば、応募用紙でなくてもいい。名前(ふりがな)、性別、年、未成年の場合は保護者の名前、連絡先(電話番号)、住所を添える。
最優秀の作品を基に、新しく怪獣をデザインし、原画を描くのは、松本市出身の井口昭彦さん(72)。審査委員長も務める。
ゴジラを知らない子どもが増えていることから、ご当地怪獣を考え、映画を盛り上げようと企画した。「テレビドラマのスピンオフ、漫画や小説が原作の映画は多いが、ゴジラは映画からできた珍しい存在。モンスター、恐竜などとは、概念が違う怪獣文化を知ってほしい」と柳島健副支配人(47)。自身も怪獣のファンだといい、「自分が考えたものが、ゴジラに携わったプロに、描き起こしてもらえればうれしいのではないか」と言う。

イラストは、5月末までに、松本シネライツに持参するか、郵送する(〒390|0834松本市高宮中116-2松本シネマライツ「ご当地怪獣」係)。6月中に選考し、結果発表は6月末~7月上旬に行う。応募作品は、「シン・ゴジラ」公開中、劇場へ展示する。柳島副支配人は「郷土について、あらためて考え、思っていることを怪獣にして。楽しく描いて応募して」と話す。松本シネマライツ電話24・0122
(八代けい子)

穂商で模擬国民投票 投票者としての意識高め

安曇野市の穂高商業高校地歴公民科は17日、生徒会と協力し、模擬国民投票を行った。主権者教育の1つとして、1、2年生約300人を対象に実施。「文化祭の中に体育祭は必要ですか?」をテーマに、その賛否を投票した。結果を元に、今年の体育祭をどうしていくか、方針を決める。
生徒会本部役員、一部の教員が、賛成派、反対派に分かれ、それぞれの持論を展開。賛成派は「全校みんなで、一致団結してできる。先輩、後輩の絆が強まる」などがポイント。これに対し、反対派は「熱中症が心配。行事が多いので、勉強に集中できない。全校参加といいながら、教室に残っている人がいる」などと意見を述べた。
パワーポイントで、「熱中症対策について」(賛成派)など、それぞれの説明を補足。傍聴者から「文化部として、文化祭は大きな発表の場。前日、体育祭があると、集中できないので、別の日に開催して」といった意見も出た。
賛成派、反対派が、それぞれ「体育祭は、文化祭を盛り上げる要素で、欠かせない」、「ひどい熱中症を起こす例もある。その分、クラスマッチを充実させたらどうか」といった最終演説を行い、投票をした。
投票は、賛成か反対かを丸で囲む方式。投票を終えた安藤丈琉さん(2年)は「生徒の中にも反対がいて、面白かった。自分たちが主体になって、考えることができた」。宮下美沙乃さん(2年)は「討論を通し、自分としての意見が固まった。生徒会の選挙とは異なり、とても勉強になった」などと話した。
選挙権年齢が18歳に引き下げられ、今夏の参院選に投票する生徒もいることから、意識を高める狙い。与えられた冊子を読むだけでなく、前々から賛否両論がある身近なテーマ「体育祭を文化祭とは別の日にしたらどうか」を投げ掛け、ディベート、投票を行うことにした。
地歴公民科の田中聖子教諭(44)は「自分たちの行事をやる、やらないについて、考えたのは初めて。政治が人ごとではなく、自分たちに関わることととらえ、投票者としての意識を持って」と話した。
(八代けい子)

1日松本で人形劇団むずび座が「父と暮らせば」上演

名古屋市の人形劇団むすび座は4月1日、松本市のまつもと市民芸術館で井上ひさし作「父と暮せば」を上演する。主催は人形劇団やまんば、松本子ども劇場など同市が拠点の6団体でつくる「父と暮せばを観る会」。一昨年の飯田市いいだ人形フェスティバルで感銘を受けたメンバーが「松本でも上演を」と同会を結成、2年越しの企画が実現する。
終戦後の広島が舞台の2人芝居。父親の竹造を目の前で亡くしたことで、自分を責めて生きる23歳の美津江は恋することを胸に秘め、死んだはずの竹造と暮している-。むすび座の人形劇は出づかい(人形を動かす人も舞台に立つ)で、人形を動かす役者4人が動きと語りで2体の人形に、美津江と竹造の心情を吹き込む。
代表の岩井田紀子さん(66、寿北)は「誰でもない人形だから見る人の心が寄り添いやすく、笑って泣ける。竹造と同じ世代の男性にも見てほしい」。会員で人形芝居燕屋の、くすのき燕さん(55、神林)は「自分を責めながら生きている人や、恋をする若者に見てもらいたい」と言う。
若い世代に見てもらおうと、美津江と同じ23歳までの人を対象に入場料1000円の「みつえシート(バルコニー席)」を設けた。一般入場料は2500円(当日3000円)、小学生以下入場不可。人形劇団やまんば電話58・1105
(宮沢厚子)

白星するり痛恨のドロー 山口に3―3 J2第5節

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J2は26日、各地で第5節を行い、山雅はJ2昇格初年のレノファ山口をアルウィンに迎え、3-3で引き分けた。先制したものの逆転を許し、再び逆転したが終了間際に追い付かれる-という目まぐるしい展開。つかみかけていた白星を逃す幕切れに、観客席からは怒声も飛んだ。
「全て私の責任だが、いわば『安い失点』3つだった」。反町監督が険しい表情で振り返れば、田中は観客の罵声を甘んじて浴び、「その通りで、本当に情けなく、ふがいない」と、唇をかんだ。
前半立ち上がりは一進一退の攻防ながら22分、宮阪の右CKに飯田が頭で合わせて先制。これで流れを引き寄せた山雅は危なげなく試合を運び、リードして折り返した。
ところが、後半は序盤から相手ペース。
対応しきれず後手に回った山雅は浮き足立ち、7分に喜山が相手クロスをはじき切れずオウンゴール。さらに14分には、シュミットが喜山と交錯して捕り損ねたボールを押し込まれ、逆転を許した。
34分、田中が得たPKを自ら決めて追い付くと、3分後には岩間が勝ち越し弾を放つ。
一気に勝利を引き寄せたかに思われたが、ロスタイムに右クロスに合わせられ、痛恨の失点。長い笛が鳴ったのは、その1分余り後だった。

JFL、J3をわずか1季ずつで駆け上がってきた山口の実力は確かなもの。対する山雅はけが人が相次いでおり、急きょU-18の3選手をトップチーム登録(25日)するほど、台所事情は厳しい。
それでも多くの人にとって「昨季J1のクラブが、上がってきたばかりの相手にしてやられた」と映ったのは事実だろう。その時々の状況はあるにせよ、周囲の目を納得させる戦いも求められる。
ただ、全42節の戦いはまだ序盤。辛うじて得た勝ち点1と、早い段階で苦汁をなめたことを、前向きにとらえるしかない。
「われわれは徐々に力を上げていくスタンスのチームでもある。よく反省し、今後より良いチームを構築していく」と、指揮官は必死で前を向いた。
(長岩将弘、松尾尚久)