月別アーカイブ: 2015年11月

視覚障害者のための伴走者増やそうと来月松本で体験会開催

松本市城山の大谷拓哉さん(48)は、視覚障害者のランニングやウオーキングを助ける伴走者を松本地方に増やそうと、12月27日午前9時半から「伴走体験会@松本」を市総合体育館サブアリーナで開く。「目の見えない人と共に進む地域になってほしい」。大谷さんは思いを込める。
伴走に資格は不要。ランでは、輪にしたロープの両端を互いに持って走る。伴走者とランナーは二人三脚のように足をそろえて走り、伴走者は段差や坂、カーブなど道の状況を声でランナーに伝える。ウオークではロープを使わず、視覚障害者が伴走者の腕をつかんで歩く。
大谷さんはトレーニングジム・ゼロ(安曇野市穂高)の「ラン&ウオーククラブ」のコーチ。昨年5月から、02年ソルトレークと06年トリノの冬季パラリンピックに出場したアスリート小林稔さん(45、松本市女鳥羽)の伴走をしている。
小林さんによると、県内には約100人の伴走者がいるが、多くが東信地方に集中し、松本地方には数人。そうした現状を受けて大谷さんは、「視覚障害者が安全に、楽しく走ったり歩いたりできる環境を、市民と共に作りたい」と企画した。
体験会当日は、伴走のレクチャーを受けた後、視覚障害者と一緒に走ったり歩いたりする。ランだけ、ウオークだけの参加も可。参加無料。申し込みは大谷さん 電話090・7287・4807かメールalpine.otani@gmail.com

大谷さんはランニング仲間に声をかけるなどして「プレ体験会」を11月23日、市総合体育館周辺で開いた。参加者は13人。大谷さんと小林さんに伴走のイロハを教わった後、ペアを組み、一方が手拭いなどで目を隠し、一方が伴走者となって、体育館周辺を走った。
「この先くぼみがあります。3、2、1、はい、ここから」。情報を細やかに、タイミング良く伝えようとする伴走者。目隠しして走る方は「くぼみの深さが分からないので怖かった」など感じたことを素直に伝え、2人でよりよい伴走を構築していった。
松本市南松本の山本こずえさんは「実際に体験してみて、伴走を『走るもう一つの目標』にしたいと思った」。安曇野市穂高の加藤千鶴さんは「一緒に走ると楽しいということに気付いた。今後、力になれたら」
ゼロを営む丸山主税さん(38)は「2020年の東京五輪に向けて『市民参加』が言われているが、こういうことが本当の市民参加だと思う」と話した。
(松尾尚久)

2店がコラボし松本で料理教室

酵母マフィン専門店puku*puku(松本市梓川)のオーナー高橋みどりさん(42)と、Slow Cafe MAHALO(山形村)のオーナーシェフ高橋紀子さん(39)は12~3月、料理教室をpuku*pukuで開く。料理講師の経験がある2人が、一緒に教室を開いたら楽しいと計画した。
1回4人限定。通常の料理教室のように生徒が作るのではなく、講師が作り生徒は見学する。この形式は、生徒がプロの手元を見て味を楽しめる。「レッスン後はカフェランチのようにゆったり楽しんでほしい」という。
野菜中心で体に優しいメニュー。パンは発酵が1回で簡単に作れる米粉パンを中心に選んだ。
レッスン(1)クリスマスレッスン 12月7、14、21日。米粉ちぎりぱん/ピザ2種、大豆ナゲット、クリスマスケーキ(卵・乳製品不使用)他。
(2)バレンタインレッスン 1月25日、2月1、8日。ベーグル、キノコとほうれん草のキッシュ豆腐ティラミス他。
(3)中華レッスン 1月18日、2月15、22日。米粉中華まん、テンペの酢豚風、胡麻プリン、麻花(マーホア)他。
(4)春レッスン 2月29日、3月7、14日。ちらし寿司(ずし)、車麩(ふ)の串かつ、モンキーブレッド他。
午前10時~午後2時。参加費はレッスン(1)が6500円、(2)(3)(4)が5800円。子連れ不可。申し込みはMAHALO電話87・1088
(赤羽昌子)

プリザーブドフラワーアレンジ亡き恩師と共に作品展

松本市波田のプリザーブドフラワーアレンジ教室アトリエフェアリール(小野梨花さん主宰)は12月4~6日午前10時~午後6時、同市小屋南のサン・スーシー2階ギャラリーでクリスマス作品展を開く。小野さんの恩師で5月に急逝した曽根原和恵さん(享年55歳)の遺作展を兼ねている。
リースやアレンジなど約40点を展示。体験レッスン(3500円から)も行う。
小野さん(34)は、曽根原さんが主宰していた教室アトリエプティカドー(塩尻市広丘高出)で2008年から習い、12年、門下生で初めて日本プリザーブドフラワー協会(JPFA)の認定教室として開業した。
丁寧で妥協のない製作姿勢や母親として家族に愛情を注ぐ曽根原さんの人柄を尊敬していた小野さん。天国へ旅立った際は「あまりに急なことで受け入れられなかった」と振り返る。
曽根原さんは06年に自宅アトリエを開設。12年にはJPFA第10回コンテストで1位を受賞、13年にはデザイナー桂由美さんのブライダルハウスコレクションのブーケを担当するなど活躍。昨年8月に最初の手術を行った後、闘病中も製作を続け、病床で指導もするほど花と教え子を大切にしていた。
アトリエ開設10周年を楽しみにしていた曽根原さんに「恩返しができれば」と、小野さんは自身初の作品展と曽根原さんの遺作展を開くことにした。
小野さんは「訃報をまだ知らない教え子もいるはず。先生の思いをつないでいく場と、プリザーブドフラワーの魅力を大勢の人に伝えられる場になればうれしい」と話す。
入場無料。問い合わせは小野さん電話090・9667・0520
(井出順子)

降格…成長の糧に J1初挑戦16位終戦

151126yamp今季、県内のクラブとして初めてJ1に参戦、残留できる「トップ15(年間15位)入り」を目指して戦った山雅。苦闘の末に目標達成はかなわず前節でJ2降格が確定し、7勝7分け20敗、勝ち点28の年間16位でシーズンを終えた。今季の戦いを振り返りながら、今後について考察する。
シーズン序盤こそ健闘し残留圏の順位を維持したが、第1ステージ13節から7連敗。2連勝を挟んだものの、その後は8戦勝ち星なし-と、中盤以降は苦しんだ。順位も、8戦未勝利の皮切りとなった第2ステージ5節の川崎戦(7月29日)で降格圏に転落して以降、最後まで巻き返すことはできなかった。
同13節の清水戦(10月3日)で9試合ぶりの勝利を手にし、勝ち点3差に迫った15位・新潟との直接対決を迎えたが、反町監督が「土壇場で力を発揮できなかった」と悔やんだとおり、内容的にも乏しい試合で敗戦。
続く鳥栖戦は終盤の2失点で敗れて窮地に追い込まれ、勝利が絶対条件だった神戸戦も、同じ展開で終盤に2失点し逆転負け。降格が決まった。
新潟戦で金甫炅(日の下に火)、鳥栖戦で工藤を欠き、さらに神戸戦ではオビナが欠場するなど、ここ一番で主力の負傷が相次いだ点も痛かったが、「けが人のせいにはできない。それも見越して戦力を整えられるかどうか」と指揮官は言う。
力を発揮できなかった一因として、反町監督は「1試合を見渡すと、リズムのいい時と悪い時とがはっきりしている」点を挙げ、「悪い時なりに我慢できるかといえば、できない。実力不足と言えばそれまでだが、相手を褒めるというより、われわれに落ち度がある」と苦りきった。
20敗に上るリーグ最多の黒星も気になるところだ。「先制してもひっくり返されたり、追い付かれたりした試合があまりにも多かった」と指揮官が振り返ったように、先制しながら逆転負けを喫したのは5試合、同じく引き分けに持ち込まれたのも5試合あった。
関連して目立つのは、先の鳥栖戦、神戸戦に象徴される終盤の失点。それまでリードしていたり同点だったりしながら、残り15分(後半30分以降)で追い付かれたり逆転されたり、勝ち越されたりといった試合は、計9試合。勝ち点を取りこぼした印象は否めない。
最終節を終えた反町監督は「選手だけでなく、自分も、スタッフも、会社も、全員の力の足りなさがこの結果になっている」と受け止めつつ、「ただ、最終節に表れているように、持っている力は尽くした」。指揮官や選手が口をそろえたとおり、今後どう生かすかが、今季の経験の価値を決めるだろう。

続投が決まっている指揮官は、今後のチームづくりについては「これからじっくり考える」という。
山雅とともに今季昇格した湘南は、育成型に舵を切って鍛え上げてきた生え抜きの若手らが選手層を支え、3度目のJ1挑戦で初の残留を果たした。理想的ではあるが、同じスタイルを目指しても結果が出るまで相当な時間がかかるだろう。
一方で、即戦力ばかりを補って即座にJ1に戻ったところで、今季の繰り返しになるおそれもある。
「クラブの規模を考えながら、できる範囲で最大限いいマネジメントをし、トライすることが大事。いずれにしても、いばらの道だ」と、反町監督は悲壮な覚悟を漏らす。
北信越リーグ、JFL、J2-と、これまで順調にステップを上がってきた山雅にとって、わずか1年でのカテゴリー降格は初めての経験だ。
この「試練」を乗り越え、クラブとしてさらなる成長曲線を描けるかどうか。来季は正念場となりそうだ。
(長岩将弘)

出し尽くした最終戦 悔しさを力に

0-0で終わった今季最終節(第2ステージ17節)の22日の横浜F・マリノス戦は、持てる力を出し尽くした、1年の締めくくりにふさわしい内容。詰めかけた1万人のサポーターの心を震わせた。
最前線にポストプレーヤーを置くこれまでの戦い方を変え、速さのある前田と石原を配置。中盤の工藤、喜山、田中、那須川らを絡めて短いパスをリズム良く交換し、相手ゴールへ迫った。
前半4分、前田のクロスに喜山が右足で合わせたが、わずかにクロスバーの上。しかしその後も、那須川が頭と左足で立て続けにゴールを強襲。迫力の攻めを見せた。
しかし、相手は試合巧者。次第に横浜ペースになり、後半は防戦一方。全員で体を張ってしのぎ、反撃の時を待ち続けた。
32分、反町監督が俊足ウィリアンを投入すると、攻撃のスイッチはオンに。1年のすべての思いを込めて勝利を目指す、魂の時間帯に入った。
カウンター攻撃時には中盤の選手も相手ゴール前へなだれ込み、手薄になった守備を突かれた時には村山が好セーブを連発。しかし、執念実らず、試合終了の笛を聞いた。

「ファン、サポーターを最後、笑顔にして終わらせようと臨んだ」と村山。選手の気持ちが伝わる試合に、涙を流すサポーターも。試合が終わり客席へ歩みを進める選手たちを、サポーターは「どんな時でも俺たちはここにいる」と歌うチャントで迎えた。
点を取りきれなかったり、細かいミスでボールをつなげなかったりと、課題が散見する試合だったが、無失点に抑えた組織的な守備と集中力は1年の経験と成長を感じさせた。
「最後に追いつかれたり逆転されたりする試合も多かった中、僕たちがばらばらにならなかったのはサポーターのおかげ」と飯田。
田中は「1年間悔しくてつらい思いしかしていない。この悔しさをエネルギーに変えたい。このまま終わったら男じゃない」と来季を見据え、喜山は「またこの舞台に戻ってきたい」と誓った。
(取材班)

「犠牲者ゼロ」神城断層地震を検証する災害フォーラム開催

昨年11月の県神城断層地震で活動した白馬村内のボランティアらが実行委員会をつくり28日、「みんなで考える!白馬村災害ボランティアフォーラム」を白馬ウイング21で開く。1人の犠牲者も出さず“白馬の奇跡”といわれる今回の地震を、さまざまな角度から検証し、災害ボランティアのあり方も考える。
最大震度6弱を観測した地震は、白馬と小谷両村で住宅全壊計75棟、大規模半壊31棟、半壊は大町市も加えた3市村で計85棟に上った。甚大な被害が出たにもかかわらず、犠牲者はゼロだった。
特に被害の大きかった白馬村では42棟が全壊し、家屋の下敷きになった人もいたが、いち早い隣近所の助け合いなどから全員無事だった。しかし、これが「奇跡」だったのか、奇跡で終わらせていいのか、これまで核心を突いた話し合いの場はなかった。
実行委員の1人、要約筆記サークル「ころぽっくる」代表の高杉栄子さん(61)は「11月の白馬は、観光客が一番少ないオフシーズン。発災時刻の午後10時前後は、寝るか寝ないかぎりぎりの時間。田舎だったからどこも早くに夕飯を終え、火の元もなかった。これが夕飯時か深夜で、トップシーズン中だったら今とは全く違う状況だったはず」と話す。
地震後、すぐに村災害ボランティアセンター(現復興ボランティアセンター)が立ち上がり、延べ1800人余のボランティアが支援活動に参加した。しかし、倒壊した建物に、一般ボランティアが立ち入ることは認められなかった。被災者も、見ず知らずのボランティアに善意と分かっていてもプライベートな片付けを頼むことができず、結局、多くの被災者が親戚や身内に片付けを頼んだという、皮肉な事実も浮かび上がってきた。

実行委は「白馬の奇跡を美談で終わらせず、もっと多くの人と本音で語り合いたい。今後の災害に備え、迅速な救援活動ができるよう、災害ボランティアのあり方も見つめ直したい」とする。
当日は「災害から学んだ、これからの地域(むら)づくり」と題し、ボランティアに携わった住民やNGOの代表者らによるシンポジウムのほか、炊き出しの実演・振る舞い(100食)、災害支援の資機材展示とデモンストレーション、防災豆知識のワークショップなどを行う。
午前10時~午後3時。参加費500円、高校生以下無料。収益金は村復興ボランティアセンターに寄付する。実行委 電話0261・72・3601
(高山佳晃)

29日 松本で「うまれる ずっと、いっしょ。」上映会

県助産師会松本地区(三島愛香地区長)は29日、ドキュメンタリー映画「うまれる ずっと、いっしょ。」の上映会を、県看護協会会館(松本市旭2)で開く。2010年に公開され、40万人以上を動員した前作「うまれる」の第2章。「命をはぐくむ全ての人たちに見てほしい」としている。
「いいお産の日」(11月3日)に合わせたイベント。映画には「最愛の妻を失った事実に向き合う夫」「血のつながりのない息子に向き合う父」「重篤な障がいがある子を育てる夫婦」の3家族が登場。「生と死」を見つめながら、脈々と受け継がれる生命、生きる力、その土台となる家族のありようや絆を問う。
いろいろな人生や家族が描かれており、助産師からも「自分たちが見たい作品」という声が多い。三島さん(43、松本市開智)は「ぜひ家族で見てほしい。妊娠、出産の後に続く人生や家族について考える機会になれば」と話している。
午前10時~午後0時10分と午後1時半~3時40分の2回上映。託児はないが、親子で一緒に見ることができる会場もある。高校生以上前売り1000円(当日1200円)、小・中学生500円、未就学児や障害者手帳を持つ人は無料。問い合わせは三島さん電話090・4152・5928
(上條香代)