月別アーカイブ: 2015年10月

第2ステージ15節・鳥栖に1-2 ホーム最終戦黒星

151027yampJ1は24、25日、第2ステージ第15節を各地で行った。前節まで年間16位の山雅は、今季ホーム最終戦の相手に同14位のサガン鳥栖を迎え、先制しながら1-2で逆転負けを喫した。山雅と勝ち点差6の新潟も敗れたためJ2降格(16位以下)確定は免れたものの、残留は非常に厳しい状況となった。
反町監督が試合後「今季を象徴するよう」と評した通り、終盤に立て続けに失点。あと1歩及ばなかった。
押し込まれる時間帯もありながら前半を0-0でしのいだ山雅は後半20分、安藤が倒されて得たPKをオビナが決め、先制する。
しかし32分、敵陣からの長いFKの流れから技ありのヒールキックを決められ、同点。
42分には、下がっていたDFラインが自陣ペナルティーエリア内で振り切られて逆転を許し、これが決勝点となった。

「(多くの声援やJ1の厳しさを)選手の誰もが肌で感じ、心に響いてもいる。でも、その気持ちをなかなかピッチで表現できず、ふがいない」。降格の瀬戸際に立たされたチームの思いを代弁し、田中は唇をかむ。
残り2節で今節15位に後退した新潟を逆転するには、山雅の連勝と新潟の連敗が絶対条件。その上で、得失点差8をひっくり返す大勝や新潟の大敗が必要だ。残留の可能性は残されているものの、現実味は乏しいと言わざるを得ない。
ホーム最終戦セレモニーであいさつに立った選手会長の村山は、失点の責任をかぶりつつ、「0.1%でも可能性がある限り、それに向かって戦う。選手、会社と一緒に奇跡を起こしましょう」と呼び掛けた。
次節の神戸戦は2週間後。「2週間あれば良い調整ができると思う。反省し、しっかり切り替えて、神戸で山雅らしさを発揮する」と、村山は「奇跡」をたぐり寄せる決意を話した。
(長岩将弘、大山博)

J1第2ステージ14節・新潟に0-2 

151020yampjpgJ1は17日、第2ステージ第14節を各地で行った。前節まで年間16位の山雅は、勝ち点3差で同15位のアルビレックス新潟と敵地で対戦。勝てば残留圏の新潟に勝ち点で並ぶ大一番だったが、0-2で敗れた。山雅は次節にも来季J2降格(16位以下)が決まる可能性があり、崖っぷちに追い込まれた。
降格争いを何度もくぐり抜け、04年シーズン以来J1で戦い続けている新潟を、反町監督は「場数の違いや老獪(ろうかい)な面があり、ここぞという時のゲームのあやを知っているチーム」と表現。「われわれが力を発揮できたかどうかを抜きにしても、そういう相手との差はあった」と、指揮官は絞り出した。
山雅は立ち上がりから新潟の圧力に押されて守勢に回り、競り合いでも後手を踏む場面が目立った。
前半は無失点でしのいだものの、後半16分にミドルシュートを浴びて先制を許すと、わずか3分後にはFKを頭で押し込まれた。
その後は攻撃的な選手を投入し、飯田を前線に上げて力押しも試みたが、相手ゴールをこじ開けることはできなかった。

敵地で応援に声を枯らした約4000人の山雅サポーターらは試合後、うなだれて引き揚げる選手に「まだ(残留の可能性は)あるぞ」「下を向くな」とげきを飛ばした。
松本市から家族4人で訪れた林和彦さんは「まだ諦めない気持ちはある。頑張って最後まで戦ってほしい」とエールを送る。
「ベストを尽くし、最後まで戦うだけ」(岩上)、「勝たなければいけない戦いが待っている。諦めず全力で挑む」(村山)など選手は必死で前を向いたが、一様にこわばった表情で、悲痛さは隠しようもない。
次節はホーム最終戦。多くのファンやサポーターの前で望みをつなぐためにも、この雰囲気を引きずらず臨みたい。
(長岩将弘、田中信太郎)

中秋の名月に風見鶏と珍客共演(安曇野市豊科)

151008sikip輝く特大の中秋の名月のステージで風見鶏と珍客のカラスが背を向け合い共演。右だ、左だ!と揺れ動く世相の光景が重なる=ニコンD3、ニッコールED600ミリ、9月27日、安曇野市豊科

今年の中秋の名月は9月27日。名月といえば満月を連想するが、満月は28日。楕(だ)円軌道の月が1年で最も地球に近づき、通常より大きく見えるため、「スーパームーン」とも呼ばれている。NASA(米航空宇宙局)の観測によると最小に見える時の満月より14%大きく、30%も明るい。
中秋の名月もスーパームーンも同じと思えばいい。27日、あれこれと撮影への期待を膨ませながら、安曇野市豊科の県立こども病院へと急いだ。思い立ったのは高い時計台先端部を飾る風見鶏と月のコラボレーションである。早速600ミリレンズ付きカメラを構え、収穫が終わった稲株の香りが漂う田んぼの中で、月の昇るのを待った。
午後5時58分。東に連なる里山の稜線(りょうせん)が急激に明るさを増し、中秋の名月が昇る。大きい!予想以上のお盆を連想させる特大の月の中にシルエットの風見鶏が浮かび上がる。
すると突然、カアー。風の方位を示す矢に珍客のカラスが鳴きながらとまった。南を向く鶏、北を向くカラス。名月のステージで演じるコミカルでユーモラスな雰囲気が漂う。
波風立つ昨今の世相を風刺しているようにも映る。風見鶏の矢は、人類の幸せと平和の方向を常に向いていてほしい―。そんな願いを込めながらカメラのシャッターを切った。(丸山祥司)

第2ステージ13節 残留争う清水に勝利

151006yamp残留できる15位以内へ、もはや負けは許されない「毎試合が決勝戦」(反町監督)となった山雅は、同じく残留を争う清水を下し、望みをつないだ。内容は悪くない一方で勝てない試合が続いていた中、9試合ぶりの勝ち点3。厳しい状況は相変わらずだが、この勝利で終盤戦に弾みを付けたい。
山雅は立ち上がりから相手の強力な攻撃陣によく対応した一方、攻め手も欠く。互いに相手に決定機を与えずせめぎ合う、じりじりした展開が続いた。
試合が動いたのは前半36分。相手ペナルティーエリア手前で前田が倒され、FKを得る。相手選手の治療などもありプレー再開まで間が空いたが、集中を切らさなかった岩上が直接沈め、先制した。
後半、さらに追加点を奪いたい山雅は何度もチャンスをつくるものの、精度を欠いて決めきれない。逆に攻撃のギアを上げた相手に押し込まれる時間帯もあったが、最近目立っていた終了間際の失点も許さず、1点を守りきった。

「山雅のこれからを左右する大きな試合だ、と選手たちを送り出した」という反町監督は、安堵(あんど)の表情を浮かべながらも「まだ全然、大手を振って喜べる状況ではない。この勝利を無駄にしないよう、あと4試合戦っていく」と力を込めた。
残留を争う直接的なライバルと言える15位の新潟が引き分け、新潟との勝ち点差は3。次節(17日)は、その新潟との直接対決だ。
得失点差は新潟が上回っているが、勝てば勝ち点で並ぶ。今節に増して重要な一戦だろう。
「苦しい思いをしてやっと(J1に)上がってきた。そう簡単に落ちるつもりはない」と田中が言えば、岩間は「みんなやるしかないと思っているし、必ずトップ15に入れると思ってやっている」。
この勝利で得た自信を力に変え、2連勝を果たしたい。

さあ、“山雅劇場”の始まりだ-。サッカーJ1の松本山雅FCは3日、セカンドステージ第13節に松本市のアルウィンで清水エスパルスと対戦、1-0で勝ち、J1残留へ望みをつないだ。9試合ぶりの勝利に、サポーターは興奮。「ここからだ」と力強い言葉を残しアルウィンを後にしていた。
年間順位16位以下でJ2降格となるJ1リーグ。山雅は15位アルビレックス新潟と勝ち点差5の16位、残り試合は5つという状況で、最下位清水との戦いを迎えた。この日、新潟が引き分けたため、山雅と新潟の勝ち点差は3に縮まった。次節は17日にアウェーで、その新潟と対戦する。山雅劇場はがぜん熱くなってきた。
試合前、山雅ゴール裏のサポーターは「OneSoul(ワンソウル=気持ちは1つ)」という巨大コレオグラフィー(人文字)を描いて選手を鼓舞し、スタジアムに最高の雰囲気をつくり出した。
前半36分、岩上祐三選手のフリーキックがゴールに突き刺さると客席は総立ち。そのまま守りきって待望の勝利をつかみ取ると、「OneSoul」を連呼して選手の健闘をたたえた。
安曇野市三郷の銭坂英生さん(48)は「山雅劇場の始まり。アウェー戦を含め、全試合応援に行く」と笑顔、妻の百合子さん(48)は「後半の追加時間帯は気が気ではなかった。守り切れて本当によかった」とほっとした表情。「山雅の選手は一生懸命プレーするので、勝敗に関係なく勇気をもらえる」と話す娘の晴日さん(16)は「今日もすごく力をもらえた」と、90分間戦い抜いた選手に感謝していた。
山雅は北信越リーグ時代から、劇的な試合展開や昇格争いを何度もサポーターに見せてきた。サポーターはそうした状況を「山雅劇場」と呼ぶ。
(取材班)