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山雅J1に挑む 7日開幕戦は敵地で名古屋と

150228yamp今季のプロサッカーJリーグは、3月7、8日に1部(J1)、8日に2部(J2)が開幕する。昨季J2で2位となり、県内のクラブで初めてJ1で戦う松本山雅FCは7日、名古屋グランパスと敵地で初戦を迎える。チームが掲げる目標は「トップ15」。最後まで全力で走り抜く山雅スタイルを貫き、残留「以上」を目指して、日本最高峰のリーグに挑む。
指揮を執るのは4季目の反町康治監督。昨季から残る選手に新加入の15人が加わり、計32人で開幕を迎える。
チームは1月21日に始動。同27日から静岡県御殿場市、静岡市、鹿児島市で、計3次にわたるキャンプを行った。
3月1日にはJ2栃木と敵地でプレシーズンマッチ。その後オフを挟んで県外で事実上の第4次キャンプをし、そのまま開幕戦に臨む見通しだ。
開幕戦でぶつかる名古屋は一昨年11位、昨年10位と、2季連続で2桁順位に沈んだ。
が、今季は主力が残留。DF田中マルクス闘莉王、GK楢﨑ベテランは健在で、自己最多のリーグ12得点を挙げたFW永井をはじめ、DF本多、牟田ら若手の成長も著しい。玉田、ケネディのストライカー2人が去ったものの、清水でリーグ13得点のFWノバコビッチが加わり、戦力は充実している。
Jリーグ創設当初から参戦し、過去1度も降格していない名門クラブを相手に、どこまで戦えるか。開幕から見逃せない一戦だ。

21日は横浜市の日産スタジアムで、横浜F・マリノスとプレシーズンマッチを行い、1-0で勝った。非公式戦とはいえ、8916人の観客が見守った今季初のJ1クラブとの実戦。開幕を2週間後に控えたチームの仕上がり具合に、指揮官や選手はかなりの手応えを得たようだ。
山雅の先発は那須川に代わって岩沼が出場した以外、J2C大阪との練習試合(17日)と同じで、現時点の主力。横浜も、けがのMF中村とFW伊藤を除き、ほぼベストメンバーが顔をそろえた。
山雅は前半こそ守勢にまわる時間帯があったものの、後半は押し返して拮抗(きっこう)した展開に。ロスタイムには後半38分から出場した鐡戸が、荒田のシュートのこぼれ球を蹴り込んで、勝負を決めた。
反町監督は「踏ん張って踏ん張って、うっちゃった-というより、向こうがつまずいて転んだような試合」と相手ミスにも救われたことを指摘しつつ、「必死の頑張りがそういう成果を呼び込んだ」と選手を評価した。
途中交代も合わせて新加入7人がピッチに立ち、戦力の融合について「悪くない。昨年に比べると隙もないし、クオリティーも上がっている」と指揮官。
後藤、酒井と3バックを構成し、ゲーム主将を務めた飯田も「(後藤)圭太も(酒井)隆介も僕らのスタイルになじんできているし、やってきたことが間違いないと思えたはず。ここまで基礎はできているので、あとは応用」と手応えを語った。
一方で、攻撃面に関し監督は「具体性のある練習はしていなかったが、思ったよりも連携してできていた。もうちょっとだな」。
実戦で明らかになった課題の修正と、攻撃面のさらなる深化が、開幕までの大きなテーマだ。

観客のうち、山雅側は約1600人。首都圏在住のファンらも多く訪れ、強豪と堂々と渡り合う選手たちに声援を送った。
松本市に実家がある加々島雄治さん(東京都板橋区)は、J2初年だった12年シーズンにアルウィンで観戦したことがきっかけで、山雅ファンに。
以来、関東地方で行われるほとんどのアウェー試合に駆けつけ、「山雅らしい粘りのゲームで感動した。楽ではないリーグ戦が待っていると思うが、今日のように頑張ってほしい」と期待した。
相模原市から家族4人で訪れた塩谷信幸さんは、05-08年に仕事で松本市に住み、ファンになった。
山雅がJFLだった11年12月、横浜に0-4で敗れた天皇杯4回戦(富山市)も観戦しており、「あの時は大きな力の差があったけれど、今日はチームが成長し、強くなっていることを感じた。(当時も出場した)鐡戸選手が最後に押し込んでくれたのがよかった」と顔をほころばせた。
(長岩将弘)

2ステージ制導入で 優勝争いの機会拡大も過密日程など課題

18クラブが参戦するJ1は今季、盛り上げどころを増やすことによる新たなファン獲得などを狙い、04年シーズン以来となる2ステージ制を導入した。第1(3月7日-6月27日)、第2(7月11日-11月21日)各ステージと、トーナメント方式のチャンピオンシップ(11月25、28日、12月2、5日)で、年間優勝を争う。
システムは少々複雑になるものの、原則的には年間の勝ち点(勝ち=3、引き分け=1、負け=0)合計が最も重要だ。
各ステージは総当たり1回戦(2ステージを通して本拠地と敵地で1戦ずつ)を行い、ステージごとの優勝クラブを決定。その2クラブと、年間勝ち点1-3位の計5クラブがチャンピオンシップへ。年間勝ち点1位は決勝にシードされ、決勝のみ本拠地と敵地で1戦ずつ行う。
チャンピオンシップ覇者を年間優勝とし、準優勝が年間2位。3位以下は年間勝ち点順で決まる。上位クラブは来季のアジア・チャンピオンズリーグ出場権を獲得し、16-18位はJ2に降格する。
またリーグ戦と並行し、J1全クラブで争うヤマザキナビスコカップも行われる。
J1リーグ戦、天皇杯全日本選手権と並ぶ国内3大タイトルの1つで、グループリーグ(予選)は3月18日-6月3日。特に3-5月は過密日程となるため、どう乗り切るかが鍵だ。

ホーム試合は松本市神林の総合球技場アルウィンで20試合(リーグ戦17、ナビスコカップ予選3)を予定。前売り券はS席4500円(高校生以下2000円)、A席3500円(同1500円)、ホーム・アウェー側とも自由席2200円(同700円)など。コンビニエンスストアの情報端末などで購入できる。
当日券は500円(高校生以下のホーム・アウェー自由席は300円)増しで、未就学児は大人1人につき1人まで無料。試合によって松本市や周辺の小中学生には学校を通じ、ホーム自由席の招待券を配る予定だ。
ホーム全試合を観戦できるシーズンパスもある。問い合わせは松本山雅電話88・5490

水墨画の雰囲気が漂う里山冬景色(松本市入山辺)

150219sikip巡る季節が描く里山の冬景色。厳寒の朝、緊張感の中に安堵感も漂う水墨画の世界が広がる(ニコンD800E、ニッコールED300㍉、美ケ原高原王ケ頭から)

2月上旬の朝、氷点下17度の美ケ原高原から見下ろす松本市入山辺の里山は、稜線(りょうせん)を墨で縁取った水墨画さながらに映った。
深い雪に埋もれ、じっと春を待つ彩り少ない雑木林。時の流れが凍り付いてしまったかのような無音の世界が広がる。だが、モノトーンの優しい山容はどことなく安堵(あんど)感も漂う。
「この構図だ」と決めた時から、心の奥から何かが聞こえてきた。厳寒に、凛(りん)として、“心のハープ”をかき鳴らす響きは何だろう。やがて、「山眠る」冬の精だと気付く。その調べを聴きながら切り撮った里山の冬景色。眺めていると、移り変わる四季の彩りが見えてきた。
「山笑う」春の芽吹きの明るい光景。心地よいさわやかな新緑。梅雨が明けると、しゃく熱の日を浴びて緑はさらに深く濃くなり「緑滴(したた)る」夏となる。やがて繁茂にも凋落(ちょうらく)の面影が浮かび「山粧(よそお)う」秋が忍び寄る。落葉樹の森は、鮮やかな彩りに着飾る。そして、また寒い冬がめぐってくる。
カメラのファインダーの中でたどる“四季彩”の輪廻(りんね)。公転する地球の地軸が23・4度傾いているためにおこる四季。季節に彩りを付ける大自然の営みに感謝して山を下りた。
(丸山祥司)

U-18新監督に臼井弘貴さん U-13担当は丸山浩司さん

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J1松本山雅FCの育成組織「松本山雅FCユースアカデミー」(高橋耕司理事長)は10日、松本市鎌田の松本山雅事務所で記者会見し、新体制を発表した。U-18(18歳以下)の監督は、これまでコーチを務めていた臼井弘貴さん(34、塩尻市広丘郷原出身)が就任。また、U-13担当には、プロクラブから地域クラブまでさまざまな中学生年代の指導経験を持つ丸山浩司さん(43)が着任した。
臼井新監督は松商学園高校、長野エルザサッカークラブ(現AC長野パルセイロ)などでプレーした後、指導者に。12年から山雅のU-18コーチを務める。退任した岸野靖之前監督と選手を育て、昨季はチームを県リーグ3部優勝に導いた。
会見で臼井新監督は、「今季は2部で戦うが、1年ごと1部、プリンスリーグと上がれるようにスピード感を持ってやっていきたい」ときっぱり。
「全員でハードワークする、相手より一歩早く動き出すなど、『山雅スタイル』と呼ばれるトップチームの戦い方をユースでも継承する。加えて、この年代で身につけておくべきことをしっかり押さえた指導をしたい」と決意を述べた。
U-13の丸山さんは、FC東京、東京ヴェルディなどJクラブで15年の指導歴がある一方、東京都杉並区の地域クラブで人間教育を重視したクラブ運営と選手指導を実践してきた、中学生年代指導のエキスパート。
「何事にも本気で、全力で取り組む気持ちを育てたい。そのメンタルが土台にあれば、選手はサッカーを通じて『自信』を獲得することができる。そうして得た自信は選手を大きく変える」とし、「これまでに学んだことを松本へ生かしたい」と意気込んだ。
(松尾尚久)