月別アーカイブ: 2015年2月

山雅J1に挑む 7日開幕戦は敵地で名古屋と

150228yamp今季のプロサッカーJリーグは、3月7、8日に1部(J1)、8日に2部(J2)が開幕する。昨季J2で2位となり、県内のクラブで初めてJ1で戦う松本山雅FCは7日、名古屋グランパスと敵地で初戦を迎える。チームが掲げる目標は「トップ15」。最後まで全力で走り抜く山雅スタイルを貫き、残留「以上」を目指して、日本最高峰のリーグに挑む。
指揮を執るのは4季目の反町康治監督。昨季から残る選手に新加入の15人が加わり、計32人で開幕を迎える。
チームは1月21日に始動。同27日から静岡県御殿場市、静岡市、鹿児島市で、計3次にわたるキャンプを行った。
3月1日にはJ2栃木と敵地でプレシーズンマッチ。その後オフを挟んで県外で事実上の第4次キャンプをし、そのまま開幕戦に臨む見通しだ。
開幕戦でぶつかる名古屋は一昨年11位、昨年10位と、2季連続で2桁順位に沈んだ。
が、今季は主力が残留。DF田中マルクス闘莉王、GK楢﨑ベテランは健在で、自己最多のリーグ12得点を挙げたFW永井をはじめ、DF本多、牟田ら若手の成長も著しい。玉田、ケネディのストライカー2人が去ったものの、清水でリーグ13得点のFWノバコビッチが加わり、戦力は充実している。
Jリーグ創設当初から参戦し、過去1度も降格していない名門クラブを相手に、どこまで戦えるか。開幕から見逃せない一戦だ。

21日は横浜市の日産スタジアムで、横浜F・マリノスとプレシーズンマッチを行い、1-0で勝った。非公式戦とはいえ、8916人の観客が見守った今季初のJ1クラブとの実戦。開幕を2週間後に控えたチームの仕上がり具合に、指揮官や選手はかなりの手応えを得たようだ。
山雅の先発は那須川に代わって岩沼が出場した以外、J2C大阪との練習試合(17日)と同じで、現時点の主力。横浜も、けがのMF中村とFW伊藤を除き、ほぼベストメンバーが顔をそろえた。
山雅は前半こそ守勢にまわる時間帯があったものの、後半は押し返して拮抗(きっこう)した展開に。ロスタイムには後半38分から出場した鐡戸が、荒田のシュートのこぼれ球を蹴り込んで、勝負を決めた。
反町監督は「踏ん張って踏ん張って、うっちゃった-というより、向こうがつまずいて転んだような試合」と相手ミスにも救われたことを指摘しつつ、「必死の頑張りがそういう成果を呼び込んだ」と選手を評価した。
途中交代も合わせて新加入7人がピッチに立ち、戦力の融合について「悪くない。昨年に比べると隙もないし、クオリティーも上がっている」と指揮官。
後藤、酒井と3バックを構成し、ゲーム主将を務めた飯田も「(後藤)圭太も(酒井)隆介も僕らのスタイルになじんできているし、やってきたことが間違いないと思えたはず。ここまで基礎はできているので、あとは応用」と手応えを語った。
一方で、攻撃面に関し監督は「具体性のある練習はしていなかったが、思ったよりも連携してできていた。もうちょっとだな」。
実戦で明らかになった課題の修正と、攻撃面のさらなる深化が、開幕までの大きなテーマだ。

観客のうち、山雅側は約1600人。首都圏在住のファンらも多く訪れ、強豪と堂々と渡り合う選手たちに声援を送った。
松本市に実家がある加々島雄治さん(東京都板橋区)は、J2初年だった12年シーズンにアルウィンで観戦したことがきっかけで、山雅ファンに。
以来、関東地方で行われるほとんどのアウェー試合に駆けつけ、「山雅らしい粘りのゲームで感動した。楽ではないリーグ戦が待っていると思うが、今日のように頑張ってほしい」と期待した。
相模原市から家族4人で訪れた塩谷信幸さんは、05-08年に仕事で松本市に住み、ファンになった。
山雅がJFLだった11年12月、横浜に0-4で敗れた天皇杯4回戦(富山市)も観戦しており、「あの時は大きな力の差があったけれど、今日はチームが成長し、強くなっていることを感じた。(当時も出場した)鐡戸選手が最後に押し込んでくれたのがよかった」と顔をほころばせた。
(長岩将弘)

県松本盲学校小学2年の平林君、作文全国コンクールで優秀賞

県松本盲学校小学部2年の平林太一君(8、生坂村)は、全国労働者共済生活協同組合連合会主催の「第42回全労済小学生作品コンクール『作文の部』中央コンクール」で優秀賞を受賞した。3月1日、東京都内の表彰式に出席する。受賞は各学年最優秀賞1人、優秀賞2人。
題名は「ぼくのたからもの、それは…」。1年生の時から始めたブラインドサッカーへの思いと、サッカーを通じて感じたことを、400字詰め原稿用紙5枚にまとめた。「気持ちをそのまま書いただけだから、受賞は驚いた。でも、すごくうれしい」と笑顔だ。
文中には、毎日通う旭町小2年生との交流が描かれる。学校の帰り際、友達に「あしたは一緒にサッカーをやろう」と誘われてうれしかったこと、友達とサッカーをする中で「できないこともないなって思えるようになってきた」こと…。
最後の段落には「(前略)このサッカーは、なにがあってもやめたくない。みんなと一緒にできるのがサッカーだから。サッカーのおかげでみんなとつながることができるから(後略)」とあり、友達と時間を共有する中で平林君が自信を付け、自分の世界を広げていく様子が伝わる。
平林君は目が全く見えない。かつては表に出たがらなかったが、「ブラインドサッカーに熱中し、大人から子どもまでさまざまな人と触れあうようになり、がらっと変わった」と担任の市川史織教諭は言う。
昨年は日本ブラインドサッカー協会主催の練習会に参加。コーチから「東京パラリンピックに一緒に出よう」と声をかけられた。「年齢が1つ足りなくて出られないんだけどね」と笑うが、コーチの言葉は大きな励みで、「日本代表選手になりたい」ときっぱり。「今、サッカーにかなうものはないよ」と声を弾ませた。

今回の作文の部の応募総数は1都9県3284点。中央コンクールは各都県の金賞受賞作が対象で、平林君は県コンクールで2学年の金賞と県知事賞を受賞した。
中信ではこのほか、信大付属松本小4年の柳沢慶弥君が県の4学年の部で金賞を受賞した。
(松尾尚久)

2ステージ制導入で 優勝争いの機会拡大も過密日程など課題

18クラブが参戦するJ1は今季、盛り上げどころを増やすことによる新たなファン獲得などを狙い、04年シーズン以来となる2ステージ制を導入した。第1(3月7日-6月27日)、第2(7月11日-11月21日)各ステージと、トーナメント方式のチャンピオンシップ(11月25、28日、12月2、5日)で、年間優勝を争う。
システムは少々複雑になるものの、原則的には年間の勝ち点(勝ち=3、引き分け=1、負け=0)合計が最も重要だ。
各ステージは総当たり1回戦(2ステージを通して本拠地と敵地で1戦ずつ)を行い、ステージごとの優勝クラブを決定。その2クラブと、年間勝ち点1-3位の計5クラブがチャンピオンシップへ。年間勝ち点1位は決勝にシードされ、決勝のみ本拠地と敵地で1戦ずつ行う。
チャンピオンシップ覇者を年間優勝とし、準優勝が年間2位。3位以下は年間勝ち点順で決まる。上位クラブは来季のアジア・チャンピオンズリーグ出場権を獲得し、16-18位はJ2に降格する。
またリーグ戦と並行し、J1全クラブで争うヤマザキナビスコカップも行われる。
J1リーグ戦、天皇杯全日本選手権と並ぶ国内3大タイトルの1つで、グループリーグ(予選)は3月18日-6月3日。特に3-5月は過密日程となるため、どう乗り切るかが鍵だ。

ホーム試合は松本市神林の総合球技場アルウィンで20試合(リーグ戦17、ナビスコカップ予選3)を予定。前売り券はS席4500円(高校生以下2000円)、A席3500円(同1500円)、ホーム・アウェー側とも自由席2200円(同700円)など。コンビニエンスストアの情報端末などで購入できる。
当日券は500円(高校生以下のホーム・アウェー自由席は300円)増しで、未就学児は大人1人につき1人まで無料。試合によって松本市や周辺の小中学生には学校を通じ、ホーム自由席の招待券を配る予定だ。
ホーム全試合を観戦できるシーズンパスもある。問い合わせは松本山雅電話88・5490

お年寄りの集いの場に―せきや塩尻店が空き時間を活用し無料開放

塩尻市大門一番町の「和だいにんぐそば処せきや塩尻店」は3月1日から、午後2時半―5時半を、お年寄りの休憩スペースとして無料開放する。ランチと夜の営業時間の合間を活用した初の試みで、地域貢献にと始める。
「明るいおじいちゃん、おばあちゃんが集まるカフェ」として、テーブルといすのスペースを開放。お茶やドリンクバーなどを無料で提供する。希望者は自由に出入りし、漬物など食べ物などの持ち込みもできる。
同店は市街地活性化に取り組む第3セクター塩尻街元気カンパニーが、空き店舗だった旧有賀金物店の改修を手掛け、テナントとして貸与。昨年7月、ユーイン(関谷光貞社長、松本市井川城)の関連会社セキヤダイニングが店を開いた。
市民交流センターや商業施設ウイングロード、老人福祉施設の近くにあり、この冬、寒い屋外でバスを待つお年寄りを多く見かけることから、「冬は暖かく、夏は涼しい店内で過ごしてもらえれば」と、空き時間に活用してもらうことにした。
関谷社長は「近くを通りかかったお年寄りや、一人暮らしのお年寄りがここに集い、話をして元気になるコミュニティースペースにしてほしい」、関谷英之店長は「街の活性化にと開店させていただいたことも踏まえ、こういう形で少しずつ街に恩返しをしていかれればうれしい」と話す。
同店電話87・8737
(井出順子)

池田八幡神社が「平成の大改築」終え竣工報告祭

池田町の池田八幡神社は、「平成の大改築」と位置づけて行っていた拝殿、社務所などの改築工事をほぼ終えた。20日、氏子ら約40人が参加し、竣工(しゅんこう)報告祭を開いた。
総事業費は約1億5000万円。氏子約1000人の寄付で賄った。社務所前にあった直径約60センチのケヤキを使った拝殿正面、2本の柱に、松川村の彫刻家、中牧一展さんが龍の彫刻を施した。正面は家内安全を願う親子竜。柱の昇り竜は運気が上昇、下り竜は幸運が舞い降りることを表現した縁起のいい彫刻だ。
同神社は、天正年間の創建とされ、450年近い歴史がある。町の中心部にあり、地元の氏神社として、住民の心のよりどころという。
改築は、10年ほど前からの懸案事項だった。07年に総代会内に社殿建設検討プロジェクトを設置。09年に八幡神社建設委員会と改名し、本格的に準備を始めた。12年に解体に着手。翌13年6月に上棟し、9月に完成。境内の整備なども行った。
平林秀文宮司(49)は「立派な物を造ってもらい、ありがたい。歴史をさらに将来へ伝えていく努力をしたい」、建設委員長の西村徹さん(81)は「後世に誇れる建物ができた。感無量」と話した。
(八代啓子)

県内初、聴覚障害者の成人式 松本で3月1日開催

松本市寿豊丘の県松本ろう学校出身で、共に二十歳の丸山和清さん(同市内田)と竹花亮介さん(岡谷市)らが実行委員会を結成し、3月1日、20-23歳の聴覚障害者を対象にした初の成人式「はたちの集い」を松本市Mウイングで開く。ろう者の自立と社会参画に尽力した先人の思いを受け継ぎ、未来を担う若人の門出を手話で祝う。
県内初の試み。市聴覚障害者協会60周年を記念し、恒例の「耳の日記念文化祭」と併せて開く。対象は聴覚に障害のある県内在住か出身の新成人をはじめ23歳まで(1991-94年生まれ)門戸を広げた。
同協会によると、各市町村主催の成人式は、ほとんどが出身中学校単位で行われるため、「手話通訳者がいても聴覚障害者の参加は少なく、出席しても会場で肩身の狭い思いをしてきた」という。
丸山さんもその1人で、1月の成人式は断念した。「同じ思いの仲間が県内に多くいるはず。成人の節目を一緒に祝い、交流を深めたい。ろう学校に通っていない聴覚障害者にも広く参加を呼び掛けたい」と言う。
丸山さんは千曲市出身。幼稚部から高等部まで長野ろう学校に通い、松本ろう学校専攻科電子機械工学コースの2年生。春から愛知県内での就職が決まり、信州を離れる。「ここまで頑張れたのは、家族や学校、地域のおかげ」と、感謝の気持ちを成人式に込める。
竹花さんは岡谷市内の保育園に通いながら松本ろう学校にも通い、口話と手話を訓練した。現在は下諏訪町の会社で事務職に就く。
2人は成人式を計画するにあたり、30-80代の聴覚障害者に「20歳のころ、苦労したこと」「若者に向けてのメッセージ」などをインタビューした。その際、分かったことは、かつて聴覚障害者が差別されていたという事実だ。耳が聞こえないことで、車の免許が取れなかったり、受験できる大学も制限されたり、銀行からお金を借りることもできなかった時代があったという。
2人は「現在、僕らが一市民として社会生活を送れるのは、先人たちの大変な苦労や運動があったから。このことを忘れてはならないし、次の世代にも伝えていきたい」。
当日は午前10時から文化祭、午後1時から60周年記念式典の後、1時半開会。インタビュー映像を紹介するほか、「はたちの誓いのことば」を発表、抽選会で交流も深める。
同協会事務局の松原さん・ファクス(57・3100)、Eメール(matsumoto.deaf.seijinshiki@gmail.com)
(高山佳晃)

JA塩尻市が輸出専用ワインを開発

JA塩尻市(塩尻市大門六番町)は東南アジアに向けた輸出専用ワインを開発し、23日、完成発表会を開いた。3月13日、タイのバンコクで試飲、商談会を行い、販路の拡大に取り組む。
輸出専用ワインは、「おいしい信州ふーど(風土)」松本地域協議会の事業の一環として、JA塩尻市が中心となり開発。信州大客員教授で農学博士の佐藤充克さんの指導を受け、塩尻産ブドウを100%使ったコンコード(赤ワイン)とナイアガラ(白ワイン)の2種類で、アジア圏で好まれる甘めのブレンドにした。
今後は試飲会でアンケートも行い、より好まれる味わいを完成させ、8月に竣工(しゅんこう)予定のタイのスーパーマーケットにアンテナショップを設け販売する。
開発に伴い、ラベルコンテストをデザイナーを対象に行い、10作品の応募から、最優秀賞に岸田久美子さん(39、長野市)、優秀賞に竹内望美さん(35、同)の作品を採用。共に長野市内のデザイン会社に勤めるデザイナーで、発表会に併せ表彰式をした。
岸田さんは、日の丸とブドウを家紋風にデザインし、「日本と塩尻を意識した」。竹内さんは、キキョウの花やウサギなどの自然モチーフを用いて、「女性に手に取ってもらえるよう考えた」と話した。
永原英男専務理事は「当面は試飲会という形で持ち込み、反響を見ながら第一歩を踏み出したい」と話した。
(井出順子)

楢川中が雪かきボランティアで全国表彰

塩尻市奈良井の楢川中学校が取り組む雪かきボランティアが、「第9回SYDボランティア奨励賞」の小・中学生の部で優秀賞を受けた。2008年から続ける活動で、雪が多く高齢化が進む地域で中学生が行うボランティアとして評価された。
同賞は、1906年に創立した社会教育団体で「幸せの種まき運動」を全国展開している「修養団」が主催。「小・中学生」「高校生」「大学・一般」の3部門で公募し、全体で137件、小・中学生の部には49件の応募があった。優秀賞のほか文部科学大臣賞や特別賞などに6つの学校と団体が選ばれ、11日に東京で表彰式があった。
楢川中学校の雪かきボランティアは、参加を呼びかけ自主的に登録した生徒が、雪が降った際に自発的に雪かきをする。本年度は全校生徒の7割にあたる39人が登録。各自の家の近くの独居老人宅や公民館など、それぞれの担当場所は大人が割り振りするが、行うタイミングは生徒が判断している。
同地区は人口約2700人で、65歳以上の高齢者が45%。若い世代と同居していない高齢者の雪かきが困難なことから、地域のNPO法人から中学校に要請があり協力したのがきっかけだ。
福祉委員会委員長の宮原瑞季さん(2年)は「登録していなくても手伝ってくれる生徒もいて、地域と関わりを持ちながら役に立てる実感がいい。受賞を力にこれからも活動に力を入れたい」。
工藤敬司校長は「思いやりや豊かな心を持ち、さらに主体的に取り組むきっかけになればうれしい」と話す。
(井出順子)