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支える(3) セキュリティー担当・岩崎悟さん

140904yamp岩崎悟さん(34)は事業本部運営部で、主に会場のセキュリティーを担う。
「場内を安全・安心で、快適に試合を楽しめる空間にするための全て」が仕事だ。駐車場の手配や警備員の配置を計画・実行し、当日は現場だけでは対応できないトラブル処理にも追われる。
試合中も観戦の余裕はない。警備員らと連携し、状況による観客席の空気を読んで、試合の妨げとなるような事態を未然に防ぐ。
「当たり前にスタジアムを訪れ、当たり前に楽しんでもらうため、僕たちは常に『影』となる存在。表に出ないに越したことはないんです」とほほ笑む。

大阪府で生まれ、生家のすぐ近くに、現J1C大阪の本拠地がある長居公園があった。小学校入学時に転居した神奈川県では、やはり現J1川崎の本拠地である等々力陸上競技場が近所に。「いつの間にかサッカーに興味を抱いていた。そういう環境も影響しているかもしれません」
大学を卒業し都内の会社で5年ほど働いたが「やりたいことをやってみよう」と一念発起し、28歳で専門学校のJAPANサッカーカレッジ(新潟県)に入学。実習でJ1新潟や甲府の公式戦に携わり、プロクラブの運営理念やノウハウを学んだ。
山雅関係者が同校に講演に訪れた縁などもあって、JFL昇格初年の10年秋から松本へ移り、働き始めた。

今季、国内でも相次いでいる差別的行為問題には衝撃を受けつつ、胸を痛めている。
「われわれよりはるかに経験豊富でトラブル防止に慣れているクラブでも起きてしまっている。確かに個人の問題という側面もあるが、それで片付けてはいけない」と岩崎さん。
しかし、警備員を増やす、ルールをつくる-といった策は取りたくないのが本心だ。「試合を無事行えるのは、警備員やボランティアスタッフはもちろん、お客さんや地域の方の協力があってこそ。だからこそ、訪れる人たちの自由は尊重したい」と力を込める。
その思いを支える実体験がある。
今季初頭、なかなかホームで勝てなかった時期のこと。ある日の試合後にファンから「今日も勝たせてあげられなくてごめんね」と、声をかけられた。
チームが勝てず、気が立っても不思議ではない中、一緒に戦い、ともにスタジアムの空気をつくってくれている。同じような声をかけてもらったスタッフが多数いることも分かり「胸が熱くなった。この信頼できる人たちを裏切ることはできないと思いました」。
周辺の渋滞や迷惑駐車をはじめ、運営をめぐる課題はまだまだ多い。だが、その対策も一方的なクラブの都合ではなく、「ファンやサポーター、地域からみてどうかという検証と、理解や協力を得る努力を、常に心掛けています」という。
「万能の策はないし、誰もが100%満足するのは難しい。でも、1%ずつでも近付けていけるよう、今後も頑張っていきます」
(長岩将弘)
※岩崎さんの「崎」の字は崎の大が立

松本市社協が11月15日にPV 障害者や高齢者も観戦を

松本市社会福祉協議会(社協)は11月15日午後2時、同市双葉の市総合社会福祉センターで、障害のある人や高齢者向けのパブリックビューイングを開く。敵地で行う41節・岐阜戦を大型スクリーンで中継。9月30日まで参加希望者を募集している。
同社協が昨季、山雅のパートナースポンサーになったことを機に、生で観戦する機会の限られる人向けに初めて企画した。
応募資格は同市に住み、障害者手帳や療育手帳、精神障害者保険福祉手帳を持っている人と介助者、または65歳以上の人。
はがきに住所、氏名、年齢、電話番号、障害者の場合は手帳の種類と介助者の氏名も記入し、申し込む。当日消印有効。
同社協地域福祉課は「こういう機会に交流も兼ねて出掛け、大勢での観戦を楽しんで」としている。同課電話25・7311