月別アーカイブ: 2014年9月

下位相手に足踏み-J2第32節・讃岐と0-0

140923yampJ2は19、20日、各地で32節を行った。2位の山雅は20日、21位のカマタマーレ讃岐をアルウィンに迎え、0-0で引き分けた。「次につながる勝ち点1だと前向きにとらえている」と反町監督は一定の評価をしたが、同日は3位磐田が勝ち、勝ち点差は7に。9日間で3試合を行う今季最後の過密日程は、厳しい幕開けとなった。
警告累積の喜山に加え、前節でけがを負った岩沼も欠いた山雅。岩沼の左サイドには田中をまわし、田中の右サイドには飯尾竜を起用。ボランチには前節に続き尹誠悦が入る布陣で臨んだ。
前半序盤からサビア、船山らが積極的にゴールを狙い、決定機もつくったが、引いて守りを固める相手を攻めあぐね、じりじりと時間が過ぎた。
後半の展開も大きくは変わらない。終盤の讃岐は足がつったり、もつれたりする選手が相次ぐものの、集中は切らさなかった。讃岐の3本に対し、山雅は16本ものシュートを浴びせたが、得点はならなかった。

12戦無敗だった前々節までからすると「失速」との印象も持ちたくなるが、指揮官は「1勝する、1点取るというのは大変なこと」と強調。分かりやすい結果や勝利にはやる周囲をたしなめ、また自分たちをもいましめるように「もう一度、謙虚にフットボールに向き合わなくてはいけない」と話した。
次節は中2日で、3カ月前に敗れた難敵・北九州戦を迎える。
田中は「すぐに試合があるのはいいこと。次に向け、しっかり切り替えてやっていきたい」と、前を見た。
(長岩将弘、松尾尚久)

J2第31節 13試合ぶりの敗戦 岡山に1-2

140918yampJ2は14日、各地で31節を行った。2位の山雅は5位のファジアーノ岡山とアルウィンで対戦し、試合終了間際に勝ち越され、1-2で13試合ぶりに敗れた。アルウィンに詰め掛けた観客は1万7044人。今季最多、昨季のG大阪戦に次ぐ歴代2位の大観衆と、勝利の歓喜を分かち合うことはできなかった。
ここまで全試合出場の岩上を警告累積で欠いた山雅は、その位置に喜山を起用。空いたボランチに尹誠悦を据えた。
前半立ち上がりから田中が接触プレーで顔面を切るなど、激しい攻防に。まずリズムをつかんだ山雅は船山、サビアらがゴールに迫るが、決められない。
逆に20分、スローインから相手選手に自陣右サイドを駆け上がられ、そのまま先制を許した。
勢いづいた岡山は攻勢に出る。ロングボールを多用し、ボールを奪ってはカウンターを仕掛ける相手に対し、スピードや球際の競り合いで劣る山雅は後手に回る部分が増えた。
後半も岡山ペースで進んだが36分、村山のFKを相手選手がクリアし損ねると、途中出場の山本が拾って同点弾を放った。
しかし4分間のロスタイム、山雅は3回連続のCKのチャンスをものにできず、逆に3回目のこぼれ球をつながれ、土壇場で痛恨の失点。試合終了の笛が鳴ったのは、それから2分足らずだった。

悪い形で無敗が途絶えたが、田中が「特に大きな問題ではない。1回負けたくらいで崩れるチームじゃない」とぶれない思いを強調すれば、船山も「いつかは必ず負ける。その後どうするかが大事」と冷静だ。
順位は変わらないものの、3位磐田が引き分けて勝ち点差は9に縮まった。4度目の警告を受けた喜山が次節出場停止。厳しい戦いが続く。
反町監督は3カ月前の北九州戦を引き合いに出し「今回もふんどしを締め直し、いい内容でいい勝ち方をしなければ」と、次節をにらんだ。
(長岩将弘、松尾尚久)

残り12戦、J1昇格成るか-中盤戦を振り返り終盤を展望

140911yamp首位をひた走る湘南に食らいつき、勝ち点1をもぎ取った6日の30節を終え、山雅は18勝8分け4敗で勝ち点62。12試合無敗で、J1自動昇格圏内の2位を維持している。シーズン中盤の夏場の戦いぶりを振り返りながら、終盤戦を展望する。
16-30節の15試合の成績は、9勝5分け1敗。同期間の順位推移を過去2季と比べると、順位そのものも安定感も、まるで別チームのようだ。
1-15節は、序盤に波に乗れなかった過去2季の課題を克服し、9勝3分け3敗と「スタートダッシュ」(反町監督)に成功。中盤も失速することなく勝ち点を積み上げた。
15節・磐田戦で塩沢が左アキレスけんを断裂し長期離脱。戦力低下が心配されたものの、直後にJ1仙台から期限付き移籍で加入した山本が上々の働きを見せてもいる。
注目すべきは失点の少なさだ。山雅はここまで総得点49、総失点25。総得点は51点の磐田に2点差で次ぐリーグ3位だが、総失点の少なさは湘南(14点)に次ぐ2位。3位の磐田(38点)を大きく引き離している。
16-30節に限ると計11失点で、1試合で2点以上の失点はない。過去2季に自動昇格を果たした4チームのシーズン総失点の平均は41・25点。安定した守備は、これからも大きなポイントと言える。

ただ、それらはあらゆる相手に全力でぶつかったからこその結果だ。「われわれに横綱相撲はできないし、楽に勝てる相手もいない。毎試合が正念場」と指揮官が繰り返す通り、リーグ戦を引っぱる湘南、磐田との対戦を終えたとはいえ、厳しい対戦は続く。
岡山、北九州、大分などプレーオフ進出圏内にとどまる上位チームに加え、J1経験を持つ京都、千葉、札幌といったチームは高い地力がある。
ほかにも現時点で山雅を上回る13戦無敗と勢いのある横浜FC、今季10節で苦杯をなめさせられた富山など、難しい展開を予感させる相手がめじろ押しだ。
先制を許した場合のもろさも気になるところだ。今季先制された8試合中、逆転勝ちは21節の福岡戦と24節の熊本戦だけ。ここまでの4敗は全て先制されており、いかに逆境を覆せるかが課題として残る。

また主力がほぼ固定している現状で、警告累積やけが、病気などによる欠場者が出るのも痛手。「目の前の試合に集中することで精いっぱい。(欠場者が出たら)そうなった時に考えるしかない」と、反町監督も台所事情の苦しさを認める。
次節は警告累積により岩上が出場停止。さらに喜山、岩沼、多々良が、あと警告1回で出場停止になる。
次節を終えると昼間の試合が復活する。9月とはいえ、日によっては厳しい残暑もあるだろう。たまった疲れが出てくる時期でもある。警告を招く不用意なプレーに気を配るのはもちろん、万全の状態を維持する体調管理もさらに重みを増す。
鍵の一つは、主力以外の選手たちの一層の奮起だろう。「自分たち控え組や若い選手がもっと試合に絡み、結果を残せられれば、終盤へ向けて勢いを加速できるはず」と話すのは椎名だ。
今季の新卒ルーキーの中ではひときわ多い16試合に出場。先発こそないが「出た状況による役割を理解しながら、目に見える結果にこだわりたい」と、闘志を燃やす。

昨季は31節で8位に浮上すると、以降は7-9位をキープ。プレーオフ進出の可能性を最終節まで残しながら、7位で涙をのんだ。
残り12試合を仮に昨季と同じ7勝2分け3敗で終えたとすると、勝ち点は85に達する。昨季2位だった神戸の83を上回り、優勝したG大阪の87に迫る数字だ。
全てが「正念場」の12試合を乗り越え、歓喜の瞬間を迎えられるか。本当の力が試されるのはこれからだ。
(長岩将弘)