月別アーカイブ: 2014年8月

6日 魅力ある松本にする会設立 片倉産業遺産群の活用訴え

商店街関係者など松本市民有志は9月6日、「未来の子供達のために魅力ある松本にする会-今井五介翁の偉業、遺産を学びながら」を立ち上げる。中央4のカタクラモール一帯にイオンモールが計画している再開発で、一部を除き、来年3月に取り壊しが予定されている片倉産業遺産群を活用することで、より魅力的なモールや街にしたい考えだ。今後は、署名を集めたり、勉強会を開いたりと、市民を巻き込んだ活動に広げていく。
6月に示された再開発計画は、店舗面積が4万1000平方メートル。市民らが保存を求めていた昭和初期の建物は、カフラスなど2棟が残るが、駐車台数も2480台と、現在の3倍近くで、巨大な開発という懸念は広がっている。
24日、市内のホテルで開かれた発足準備会には、7人が参加。「イオンモールに反対ではないが、産業遺産群を生かし、活用することが大切。残すことで、店舗も適正規模になる」などと確認し合った。
今後は、計画変更を求める署名を、12月末までに5-10万人を目標に集める。9月20日午後2-4時、中央4の県松本勤労者福祉センターで、勉強会を開催。市文書館前館長の小松芳郎さんが「片倉産業遺跡群と今井五介翁」と題して話す。
「イオンモールの再開発は、市民が松本をどういう街にしたいのか、どんな街を未来に残したいのかを考えるきっかけ」と、発起人の1人で倉橋英太郎建築設計事務所・日本都市文化研究所の倉橋英太郎さん(64)。「今回の開発で残る建物は、遺産群の10%程度。建物を壊すことは、文化や歴史を壊すこと。なくなった物は、二度と戻らない」と力を込める。
「未来-」の横内祐一郎会長(87、筑摩3)は「松本が他にない見本となるような街に」。倉橋さんは「市民と企業が協力しながら、日本一の魅力あるイオンモールをつくっていけたらいい」と話している。
「未来-」事務局電話26・6765

【イオンモール出店計画】 延べ床面積は、約12万3500平方メートルと現在の5倍ほどになる。店舗面積は、約4万1000平方メートル。北側には4階建ての店舗約3万4500平方メートルの大型店舗を建設。南側には、平屋、2階建ての店舗計6500平方メートルを計画している。
駐車場は、北側、南側合わせ2480台を収容する。カフラス事務所棟は移築し活用。生物科学研究所事務所棟も活用する。2016年秋に開業する予定。
(八代啓子)

トロバス今季60万人 悲願の100万人目指す 9月は県民割引

立山黒部アルペンルートの大町市と黒部ダムを結ぶ関電トンネルトロリーバスの今季利用者が26日、60万人に達した。春は団体客を中心に好調な出だしだったが、夏は天候不順などから客足が遠のき、前年同期比96・6%の2万1523人減(26日時点)。悲願の100万人回復を目指し、9月の「県民感謝月間」で巻き返しを図る。
60万人目は、三重県四日市市から訪れた大倉菜緒さん(9)。家族7人で旅行に来た。黒部ダムへの出発地、扇沢駅(大町市平)では、くろよん50周年記念実行委員会による記念セレモニーが開かれ、ダムのマスコットキャラクター・くろにょんと一緒にくす玉を割ったり、記念品を贈るなどお祝いした。
トロリーバスを運行する関西電力黒四管理事務所によると、個人客が例年8割を占める夏休み期間が、台風や大雨などによる天候不順で客足が落ち込んだ。さらに全国的な貸し切りバスの運賃値上げやガソリンの高騰も一因とみる。
管理事務所の伊藤元紀運輸長は「春は外国人団体客を中心に前年比約2割増と好調な出足だっただけに残念。9月の県民感謝月間などPRに力を入れ、巻き返しを図りたい」と話す。

9月の県民感謝月間は、長野県民と大町市の姉妹都市東京・立川市民を対象に、アルペンルートの扇沢駅を発着点にトロリーバスやケーブルカーなど各乗り物運賃を2割程度割り引く。扇沢駅-黒部ダム間は、トロリーバスの往復乗車券が通常より大人510円引きの2060円。扇沢駅か立山駅の窓口で販売し、県民だと証明できる運転免許証や健康保険証などを提示。購入は1人5枚まで。購入者にトロリーバスの非売品「のりものカード」を贈る。
黒部ダム新展望広場の特設会場では、昨年ダム完成50周年企画で好評だった特別展「黒部の物語-人・使命・情熱」を1カ月間延長し、9月30日まで開く。観光放水は10月15日まで。
大町市観光協会・電話0261・22・0190

黒部ダムの入り込み者数1991年の169万8195人をピークに減少し、東日本大震災のあった2011年は86万4693人にまで落ち込んだ。12年は88万8148人。ダム完成50周年の昨年は、記念イベントやPRに力を入れたが、99万1925人で、100万人まであと一歩届かなかった。
(高山佳晃)

「そば」語り合う-9月に塩尻で愛好家「サミット」

塩尻市の「信州塩尻そば切り物語」実行委員会は9月13日、同市で「北緯36度線そばサミット」を開く。県内のほか、福井、岐阜、群馬、埼玉、茨城の各県から、そばの振興に関わる人やそば打ち愛好会の人々が集まり、さまざまな観点からそばを見つめ、語り合う。
サミットの発案者は実行委の副委員長で、NPO法人信州そばアカデミー理事長の赤羽章司さん(65、広丘)。2006年、全日本素人そば打ち名人位を獲得した。
身近なそばを多角的に語り合おうと企画。赤羽さんは「そばについて深い理解が得られると思うし、他県の状況も興味深い。多くの地元の人にも来ていただきたい」と話している。
サミットは3部構成。第1、2部は市レザンホールで。第1部の講演(午後1-2時50分)は、赤羽さんら3人が「そばのミクロの世界」「『そば切り』発祥の歴史」「そば打ち技術の伝承と進化」のテーマでそれぞれ話す。
第2部は、各県の参加者による報告(午後3-5時)とパネルディスカッション(5-6時)。いずれも無料。
第3部(午後6時半)は、中信会館ベルヴィホールを会場に、交流レセプションを開く(参加費5000円)。信州ひすいそば、おやまぼくちそばの屋台の出店、中国の伝統楽器二胡のミニコンサートもある。
問い合わせは実行委員会事務局電話52・0280
(小林和男)

J2第28節 山形との堅守対決は0-0

140828yampJ2は24日、各地で第28節を行った。山雅は前節まで9位のモンテディオ山形とアルウィンで対戦し、0-0で引き分けた。J1・F東京に完敗した天皇杯3回戦から中3日で迎えた一戦。雨がちの天気にもかかわらず詰め掛けた1万2000人超に勝利こそ届けることはできなかったが、労を惜しまないプレーや激しい闘志など、天皇杯では鳴りをひそめた持ち味を取り戻して得た勝ち点1の意味は大きい。
順位こそやや離れてはいるが、総失点で見れば、少ない方から2位(山雅=23点)と3位(山形=25点)の争い。堅守を誇るチーム同士、1点が勝負を分けると思われた。
先の天皇杯から先発変更を4人にとどめた山雅に対し、山形はフィールドプレーヤーを総入れ替え。体力面では分の悪い状況だったが、「給油警告灯がついてからも、ガス欠になるまで走ることだけはしっかりやらなければならない」。反町監督は独特の言い回しで、選手に奮起を促したという。
山雅は序盤から疲れを感じさせない戦いぶりで山形を攻めたが、GKを中心とした相手の守りを崩せず手詰まりに。山雅のシュート6本に対し、山形も5本と、互いに1歩も引かない攻め合いを演じた。
後半はそれぞれ前半の倍のシュートを放ち、激しい打ち合いの様相を呈したが、それでもゴールをこじ開けることはできない。試合終了の笛が鳴り、思わずその場にかがみ込んだ両軍の選手たちの姿が、激闘を物語っていた。
しかし、山雅の選手たちから納得の言葉は聞かれない。「今日は自分たちの戦いができていた。だからこそ勝たねばならなかった」と田中が言えば、「あれだけチャンスがあったのに点が取れなかったのは課題。『惜しい』で終わってはいけない」と、岩上も険しい表情を崩さなかった。
1週間でアウェー2試合を含む3試合を終え、反町監督は「移動を含めた苦しい3連戦をよく乗り越えた」と、選手をねぎらった。
チームの連続無敗を、勝利で11に伸ばすべく、31日は群馬とのアウェー戦に挑む。
(長岩将弘)

浴衣で街に出よう 30日に松本きもの部が夕涼み会

祭りや特別な日でなくても、松本を浴衣姿で歩き回りたい―。松本きもの部は30日、松本市街地でイベント「ゆかたで夕涼み会」を開く。やりたい人が、やりたいことをFB(フェイスブック)上で公開し、参加を呼び掛けるご当地部活、松本○○部の1つ。浴衣姿で、粋に松本の街や夏を楽しもうという試みだ。
松本市北深志1のカンデラゲストハウスに集合。浴衣に着替え、写真を撮り、松本の街に繰り出す。丸の内の大井戸公園に移動し、湧水で冷やしたキュウリ、トマトといった夏野菜をかじったり、花火をしたりと、信州の夏を堪能する。「着物が似合う街」として、外国人ら観光客にもアピールしていきたい考えだ。
松本きもの部の部長は菊地鮎香さん(29、女鳥羽1)、顧問は着物講師で、なかむら堂店主の山岸まことさん(34、庄内3)。菊地さんは月に1度着物を着る日を決め、買い物やカフェに出かけている。もっと多くの人に、気軽に着物を来てほしいと感じているが、「一人で歩くのは照れくさい」といった人がいることから、団体で、闊歩(かっぽ)しようと9日、部活をスタート。20一30代の男女11人が参加した。
「着物は動きづらいといったデメリットがメリットになる。動きが制限され、女性らしい立ち居振る舞いにつながる」と山岸さん。菊地さんも「背筋が伸び、気持ちもきりっとする」。松本きもの部の活動をきっかけに、若者だけでなく、子どもや中高年の人が着物を着るきっかけになればと期待する。
また、外国人観光客が増える中、「日本やその文化を求めてきている人が多いはず。着物を着ている人に出会ったら感動も大きいのではないか。松本の魅力を伝えるきっかけに」と、観光大使的な役割も。今後は、お月見会など、季節に合わせて着物を楽しんでいく。
30日は午後4時集合。互いにフォローし合いながら、着付けをする。参加400円程度。浴衣、帯、下駄(サンダル)など持参。女性の浴衣レンタル(500円)、山岸さんの着付け(1500円)もある(要予約)。
申し込み、問い合わせは菊地さん電話090・1869・9909。FBの松本きもの部から参加表明もできる。
(八代啓子)

大画面で山雅応援 後援会安曇野支部が初PV

サッカーJ2松本山雅FCを応援する山雅後援会安曇野支部は、31日のザスパクサツ群馬戦(アウェー)のパブリックビューイング(PV)を、安曇野市堀金総合体育館サブアリーナで行う。「大型画面で山雅を応援しよう」と初めて開催。近くで気軽に応援する場をつくるのと共に、サポーターの裾野を広げ、地域活性化も狙う。
開場は午後6時(キックオフ午後7時半)。セイコーエプソンからプロジェクターなど機材を借り、有料多チャンネル放送「スカパー」の山雅戦を縦3メートル、横6メートルの大画面に映す。開場後は、集まった人が楽しめる催しを計画。アンケート協力者に山雅グッズをプレゼントする。
山雅後援会安曇野支部は4月発足。安曇野市デーに応援バスを走らせたり、地元で清掃活動をしたりと、山雅を応援するだけでなく、地域貢献活動も行っている。
今回のPVは、「試合会場になかなか行けない」といった人の声に応えて開催。「多くの人と一緒に応援する楽しさを味わってほしい」と、支部がエアコン代など、1万円を負担する。
辻谷洋一支部長(36、穂高)は「後援会に入会する人を増やすだけでなく、試合終了後は、地元の飲食店で試合談議に花を咲かせるなど、地域活性化にもつなげたい」と話す。
入場無料。定員420人。会場内は飲食禁止。スリッパなど上履きを持参する。問い合わせは辻谷支部長・電話080・1604・9472
(八代啓子)

ぶどうまつり楽しんで 塩尻駅でPR

塩尻市のぶどうまつり実行委員会(市観光協会、観光農園などで構成)は22日、10月末まで開く「2014ぶどうまつり」をPRするため、関係者やJR塩尻駅職員ら約20人が参加し、塩尻駅構内の改札口や階段にプラスチック製のブドウを飾りつけた。
塩尻市観光果実直売所組合(真田厚美組合長、19農園)の農園で、ブドウ狩りやブドウの直接購入ができる。ナイヤガラ、デラウエア、巨峰や、皮ごと食べられるシャインマスカット、ナガノパープルなど種類も豊富で、「今年は豊作で、味もいい。ぜひお越しください」と真田組合長は話している。
入園料は各農園共通600円(3歳以上、未就学児300円)。今年の新サービスは、チラシ(インターネットからの印刷も可)の「ぶどう引換券」を持参するとブドウ1房をプレゼント。また「ながの子育て家庭パスポート」の提示で、各農園のサービスがあるという。
問い合わせは、同実行委事務局・電話52・0280
(小林和男)

在宅療養続ける親子に休息を 筑北型レスパイトケア始動

筑北村の住民有志でつくる「筑北ファン倶楽部(くらぶ)」と松本市岡田のNPO法人「里山保全再生ネットワーク」は、重度の障害や病気を抱え、在宅で療養を続ける子どもとその家族に、村に一時宿泊してもらう「筑北型親子レスパイト(休息)ケア」を始める。患者と支える家族に自然の中で過ごしリフレッシュしてもらいたいと願う取り組み。29―31日に第1弾として3家族を受け入れる。
小児在宅療養ケアを専門に行う病院「あおぞら診療所墨田」(東京都墨田区)と連携して行う。
今回訪れる患者の子どもたちは6―10歳。村のキャンプ場などで、倶楽部員がサポートしながら、流しそうめんやバーベキューを楽しみ、家族で自由な時間を過ごしてもらう。
夜は村の温泉宿泊施設「西条温泉とくら」に宿泊。寝たきりで外に出られない子どもも、とくらで同診療所の医師と看護師のケアを受けて過ごす。

もともと、神奈川県内の施設で行われていた一時宿泊の取り組みに参加していた同NPOが、他地域の中山間地でもこうした取り組みができないかと倶楽部に提案し実現した。
「里山保全-」代表の岩間敏彦さん(53)は「在宅でケアをする場合、お母さんは24時間看病に付きっきりになり疲れてしまう。また、ほかのきょうだいたちも旅行に行くことができない」と指摘。「そうした家族が豊かな自然の中で休息し、たくさんのボランティアと触れ合う中で、元気を取り戻せる。レスパイトケアで支えたい」と言う。
筑北型の最大の特徴は、既存の施設や環境を生かして受け入れができるところ。とくらの関川修次総支配人(62)は「(専門の医療スタッフが来るため)施設側に特別な設備がなくても大丈夫と聞き、受け入れられると思った。できる範囲で精いっぱいのことをしながら、家族の思い出づくりのお手伝いがしたい」と話す。
倶楽部代表の石田武さん(52)は「このケースが成功すれば長野県のどの地域でも受け入れができる。筑北型モデルを確立させ、将来的に県内全体に波及させたい」と、今後の活動の広がりに期待する。
石田さん電話080・5140・9189

【レスパイトケア】 乳幼児や障害児・者、高齢者などを在宅でケアしている家族を癒やすため、一時的にケアを代替し、リフレッシュを図ってもらうサービス。欧米では地域支援サービスの一つとして浸透している。日本では1976(昭和51)年にショートステイとして始まった。
その後、介護保険制度で短期入所生活介護・短期入所療養介護として位置づけられたことで、全国的に広がりつつある。育児に疲れた親が一時的に子どもを預けリフレッシュできるよう、レスパイトケアを実施している自治体もあるという。
(倉科美春)