月別アーカイブ: 2014年8月

J2第28節 山形との堅守対決は0-0

140828yampJ2は24日、各地で第28節を行った。山雅は前節まで9位のモンテディオ山形とアルウィンで対戦し、0-0で引き分けた。J1・F東京に完敗した天皇杯3回戦から中3日で迎えた一戦。雨がちの天気にもかかわらず詰め掛けた1万2000人超に勝利こそ届けることはできなかったが、労を惜しまないプレーや激しい闘志など、天皇杯では鳴りをひそめた持ち味を取り戻して得た勝ち点1の意味は大きい。
順位こそやや離れてはいるが、総失点で見れば、少ない方から2位(山雅=23点)と3位(山形=25点)の争い。堅守を誇るチーム同士、1点が勝負を分けると思われた。
先の天皇杯から先発変更を4人にとどめた山雅に対し、山形はフィールドプレーヤーを総入れ替え。体力面では分の悪い状況だったが、「給油警告灯がついてからも、ガス欠になるまで走ることだけはしっかりやらなければならない」。反町監督は独特の言い回しで、選手に奮起を促したという。
山雅は序盤から疲れを感じさせない戦いぶりで山形を攻めたが、GKを中心とした相手の守りを崩せず手詰まりに。山雅のシュート6本に対し、山形も5本と、互いに1歩も引かない攻め合いを演じた。
後半はそれぞれ前半の倍のシュートを放ち、激しい打ち合いの様相を呈したが、それでもゴールをこじ開けることはできない。試合終了の笛が鳴り、思わずその場にかがみ込んだ両軍の選手たちの姿が、激闘を物語っていた。
しかし、山雅の選手たちから納得の言葉は聞かれない。「今日は自分たちの戦いができていた。だからこそ勝たねばならなかった」と田中が言えば、「あれだけチャンスがあったのに点が取れなかったのは課題。『惜しい』で終わってはいけない」と、岩上も険しい表情を崩さなかった。
1週間でアウェー2試合を含む3試合を終え、反町監督は「移動を含めた苦しい3連戦をよく乗り越えた」と、選手をねぎらった。
チームの連続無敗を、勝利で11に伸ばすべく、31日は群馬とのアウェー戦に挑む。
(長岩将弘)

暑さに負けない秘策-夏場に強い選手たちに聞く

140821yamp中信地方の多くの学校では、夏休みもほぼ終わったが、これからが残暑本番だ。スポーツ大会や部活に励む人も多いだろう。山雅は今季も「夏場に強い」との定評にたがわず、現在9戦負けなし。厳しいトレーニングはもちろんだが、選手たちは暑さに負けないため、どんな点に気を付けているのだろうか。スポーツに取り組む子どもたちへのアドバイスも含めて聞いた。
多くの選手が挙げるのが、食事の大切さだ。「食事は試合までの日数に合わせて変えていく」(喜山)、「練習後はなるべく早くたんぱく質を取るなど、いつ食べるかも大事」(岩沼)など、一様に高い意識がうかがえた。
「体が欲しがるときもあるが、おなかが弱いので、冷たいものは取り過ぎないよう気を付けている」という飯田のように、自分の体質をつかむこともポイントのようだ。
「暑くても特に食欲は落ちない」という犬飼や多々良、山本らに対し、「食が細り、体重もすぐに減ってしまう」のは岩間。しかしそんな時も「詰め込む感じで、無理をしてでも食べる」。船山は「さっぱりしたものを選んで、食事量を落とさないようにしている」そうだ。

休養の大事さも多く聞かれた。「20代前半と今とでは、疲れの抜け方が全然違う」と実感する岩間は、午前練習のときは昼寝もして、しっかり体力を回復させる。「もっとも、疲れて寝ちゃうだけなんですが…」
飯田は暑さで体力・集中力が落ちないよう、試合前やハーフタイムに冷たいシャワーを浴びるなどの工夫をしていると明かす。「ハーフタイムに熱を冷ますと、後半の入りに体の重さがはっきりと違う」そうだ。
喜山は「夏だから特別なことをするのではなく、普段から規則正しい生活を送るのが大事。それが結果的に夏に生きてくる」と助言する。
飯田は子どものころを「サッカーが楽しくて、暑さ、つらさは感じなかった気がする」と振り返る。「暑いと感じるということは、集中できていないとか、楽しめていない可能性もあるのでは。そういった部分を考え直してみるのもいいかもしれない」
田中は夏の過ごし方について「長年やってきているので、細かい点を挙げればきりがない」という。
「ただ、それらは自分で調べたり、人に教わったりして築き上げてきたもの。良いことはどんどん取り入れ、自分なりのスタイルやリズムをきちんとつくることが大事ではないか」と、ベテランらしい貫禄をにじませた。
(長岩将弘、松尾尚久)

学生の発想でイベント-24日のレディースデーで

山雅が本年度、信大全学教育機構(松本市)で初めて行った寄付講座を受講した学生20人が、24日にアルウィンで行う山形戦で、企画したグッズ販売やイベント実施をする。全13回の授業の仕上げで、学生らは「多くの人に楽しんでもらえる1日にしたい」と意気込んでいる。
当日が「レディースデー」であることに合わせ、学生らはグッズ開発とイベント企画について各2班ずつに分かれ、女性向けの内容を考えてきた。
グッズは扇子とネイルシールを販売。イベントは女性による選手イケメンコンテストを行い、投票者を対象とした抽選会も行う。また選手と一緒に入場するエスコートガールやフェアプレーフラッグの持ち手を公募。選ばれた女性らは、学生が案内するスタジアムツアーにも参加できる。
イケメンコンテスト班で、松本市出身の太田諒馬さん(医学部1年)は、地域リーグ時代からのファン。違う角度から山雅に関わってみたいと受講し「女性の感覚や実現可能性も探りながらで、苦労した。多くの人に楽しんでもらうためには、綿密で入念な準備が必要と分かった」。
授業のコーディネーターを務めた山雅の上條友也・事業本部長は「学生からいろいろなアイデアが出てきて、議論も活発に行えた。クラブにとっても貴重な経験」と話した。
グッズやイベントの詳細は、山雅ウェブサイトで紹介している。

突き放し8戦負け無し J2第26節栃木に2-1

140814yampJ2は10日、各地で第26節を行った。山雅は前節まで15位の栃木SCをアルウィンに迎えて2-1で勝ち、8戦連続無敗で2位を維持した。台風が迫る荒天の中、詰め掛けた8600人余の思いに応えるように、一時は同点に追い付かれながらも突き放し、勝ち切る力を示した。
前半、風下に立たされた山雅は序盤から右サイドの田中を中心に何度もチャンスをつくるが、次第に手詰まりに。互いに中盤でのボール回しが多くなる。
試合が動いたのは前半ロスタイム。岩上の左CKの流れから相手選手が収め損ねたボールが、ペナルティーエリア外のゴールほぼ正面で待ち構えていた岩間の前へ。
「分析で、こぼれ球があの位置に来るのは分かっていた。易しいボールだったので、蹴るだけだった」と右足を振り抜くと、ボールは相手選手の足に当たり、自身のJ初ゴールとなる先制点。リードして折り返した。
しかし後半27分、自陣右サイドからの相手クロスを、長身FW大久保に頭で合わせられ同点。これで息を吹き返した栃木は攻勢を強めた。
だが、このままでは終わらないのが今季の山雅だ。36分、またも岩上の左CK後の混戦から、相手選手のクリアボールが、後方に引いていた船山の正面に。
「(ペナルティーエリア外からのシュートは)個人でもチームでも昨季は少なかったので、今季はいつも狙っている」という船山のシュートはゴール右上隅に吸い込まれ、試合を決めた。

この日は3位磐田が敗れ、ここ3節変わらなかった勝ち点差を広げることにも成功した。
とはいえ、「俺たちは決して、すごく強いチームというわけではない。毎試合、誰ひとり手を抜かずやって、何とか勝てている」という田中の冷静な言葉も、また事実だろう。
次週は水曜(20日)に天皇杯3回戦を挟む。反町監督は「ここで頑張らなくてはならない、大事な3連戦だ」と前を見据えた。
(長岩将弘)

壮大な氷河圏谷「星空劇場」(北ア穂高連峰・涸沢)

140814sikip涸沢カールの底から仰ぐ満天の星空。シルエットの稜線左側は前穂高岳と北尾根、中央下部が奥穂高岳、右側は北穂高岳と東稜(ニコンD3、ニッコールAF16㍉)

北アルプスの穂高連峰・涸沢で仰ぐ満天の星空は、ドラマチックで壮大だ。鋭い岩峰の稜(りょう)線が夜空をえぐり、氷河圏谷“星空劇場”になる。
7月29日午前0時50分。奥穂高岳山頂(3190メートル)から天の川(銀河)が立ち上がる。月明かりの無い夜空に暗黒星雲を浮き彫りにし、壮麗な天の川が存在感を際立たせている。
巨大な大自然のパラボラアンテナのような氷河地形(カール)の底で撮影する。真夜中、降りそそぐような星空に包まれていると、宇宙からの波動が伝わってくる気がするから不思議だ。夏の星空劇場は、癒やしの星の散歩道へ誘ってくれる。
まず明るく輝く夏の主役、七夕の織り姫星、こと座の一等星ベガに目線が動く。続いて銀河をはばたく北十字のはくちょう座のデネブへ…。
地球の自転軸の「歳差運動」により、北極星は現在のポラリスから、8000年後にはデネブ、1万2000年後にはベガへと移り変わるという。
1万2000年後へ空想が膨らむ。人類が愚かなあやまちから絶滅危惧種になっていなければいいが…。急に心が寒くなり般若心経を唱え、地球人の永遠の幸せを願った。「星に願いを」…。あなたは何をお願いしますか?
(丸山祥司)

 

支える(2) グッズ開発担当・塩川由貴さん

140807yamp事業本部企画部商品担当の塩川由貴さん(24)は、オフィシャルグッズの開発を担っている。
山雅はJ昇格後、ホーム試合ごとに数種の新商品を発表。これまでに発売したグッズは色やサイズ違いなども含め、ざっと500種にものぼる。
さまざまな情報媒体に触れ、トレンドに耳を澄ます。ファンやサポーターの意見・要望、同じJクラブのグッズ開発担当者との情報交換も、貴重なアイデアのもと。ファンシーショップやテーマパークなどに足を運んでの調査も欠かせない。
それでも「反応は実際に販売してみるまで分からない。毎試合ドキドキです」という。

静岡県富士宮市出身の塩川さんは、高校時代からスポーツビジネスに携わりたいと考え、2009年、専門学校のJAPANサッカーカレッジ(JSC、新潟県)サッカービジネス科に進んだ。
山雅との出合いはそのころだ。当時はJSCと同じ北信越リーグ所属。アウェー試合会場のJSCグラウンドに多くの山雅サポーターが訪れ、声をからして応援する様子を見て、「その熱さに興味を抱いた」と振り返る。
当時JSCを率いていた辛島啓珠監督(現・佐川印刷京都SC監督)が山雅の監督を経験した縁などもあり、山雅の就職試験を受験。クラブの求めに応じ、JFL昇格初年である10年の秋から、松本に移って働き始めた。

気を付けていてもなかなかつかめないのは、「自分の感覚とのギャップ」だという。
一例は、昨年春に発売したアームカバーだ。
松本平の紫外線の強さは全国トップクラス-との情報を得た塩川さん。車社会である長野県で、運転時にアームカバーを着ける女性が多いことにも気づいた。「自分は使わないので、個人的にはあまりぴんとこなかった」というが、売り出してみれば予想以上に好評で、今季も販売。他クラブの担当者にも紹介している。
「もっとも、逆のパターンも多いんですけどね…。難しいです」と、塩川さんは苦笑する。

今季の開幕前、チームの練習会場でうれしい経験をした。
会場出口で、母親と就学前らしき女の子が、ある選手にサインをもらっていた。
なごやかなやりとりが交わされ、笑顔をこぼす女の子の腕には、ぼろぼろのリストバンド。それはJ昇格当初に発売した、選手ごとのものだった。
「あんな小さな子が、思いを込めてずっと大事にしてくれている様子が伝わってきた。感謝と同時に、『ものづくり』の喜びも感じました」という。
「まだハードルは高いけれど、ファンやサポーターとの共同開発などができればいい」と、塩川さんは願う。
「グッズは、選手やクラブへの思いを託し、つなげられるもの。本当に求められ、愛用してもらえるものを生み出していきたいですね」
(長岩将弘)

JY肌で感じる 小6生が体験会

山雅ユースアカデミー(育成組織)は4、7、8日、松本市サッカー場でジュニアユース(JY、中学生年代)の練習体験会を開いた。
来年度の入団を検討する小学6年生に参考にしてもらおうと、昨年に続き企画した。初日の4日は18人が参加。矢畑智裕JYコーチ(34)ら4人が指導し、今年は中学1年のJY生4人もアシスタントで加わった。
足や体の部位を使い分けるリフティング、30メートルほど離れてのロングキックなど、基本的ながら普段よりワンランク上の練習に、参加者は苦戦。
仕上げは6対6のミニゲーム。最後に、参加者らが交代でJY生チームに挑戦。参加者チームがチャンスをつくる場面もあったが、JY生チームは無失点で貫禄を見せた。
三郷小6年の後藤大君は「先輩たちは技術もあり強い。もっと練習し、セレクションを受けたい」と話した。