月別アーカイブ: 2014年6月

前向きに生きる糧 「失語症友の会」仲間3人が作品展

安曇野市三郷の「安曇野倶楽部(くらぶ)・自遊感」(主幹・百瀬保雄さん)は7月11-17日、「障害(脳梗塞)を乗り越えて3人展-趣味の作品づくりを糧に!」を開く。
百瀬尚志さん(69、塩尻市片丘)は木彫、加藤満紀子さん(74、松本市平田)は松本てまり、小林良三さん(76、安曇野市豊科)は陶芸の器を出品する。3人は松本失語症友の会の仲間。脳梗塞の後遺症で半身と言葉に障害があるが、前向きに生きる糧にと作品制作に取り組む日々だ。
百瀬さんは工務店を自営していた44歳の時に倒れた。不随になった右手に代わって左手で木彫を学び、個展を開くほど才能を開花させた。大好きな常念岳などをイメージした山岳木彫10点を展示する。
加藤さんの松本てまり制作歴は約30年。59歳の時発病し、右手が不自由になったが、左手だけで作る。夫の知広さんは「趣味で収集した骨董(こっとう)の皿などをバックにおいててまりを引き立たせたい」と応援する。
小林さんは69歳の時に発症。医師から「陶芸はリハビリに良い」と勧められ、松本市の陶芸クラブ「山陶会」に妻のタキさんと入会。最初の作品の小鉢から最近窯出ししたばかりの花瓶など、6年間のリハビリの歳月の思いがこもる20点を並べる。
百瀬さんの妻茂美さんは「自遊感さんの熱心な支援で実現でき感謝している」と話す。
入場無料だが、障害者支援「百円以上おことわり募金」がある。午前10時-午後5時(最終日は3時)。自遊感電話090・8012・8003
(谷田敦子)

県内初塩ソムリエに 塩尻の加藤さん

塩尻市大門一番町の加藤鯉鶏肉店社長の加藤光久さん(74)は、日本塩ソムリエ協会主催の「塩ソムリエ」検定に合格した。県内初。「しおじりしお研究会」の会長を務める加藤さんは、「塩の正しい知識を広く知ってもらうとともに、塩を使って楽しめることを仕掛けていきたい」と話す。
「塩ソムリエ」検定は、5月11日に東京都で開催。歴史や塩づかいのポイント、製法と種類など5項目の講習を受け、筆記試験と論文を提出。100点満点で75点以上が合格。5月31日付で認定資格証書が交付された。
加藤さんは、地名に塩が付くこの街を“塩”で活性化したいと、3月に「しお研究会」を発足。さまざまな方向性を探る中、その一環として塩ソムリエ検定を受けた。
それまでは主に食の中の塩を研究してきたが、検定では学術的な内容が多く、塩の奥深さを実感。「合格は勉強の入り口に立ったという感じ。知識の普及や仲間づくりに向け、やってみたいことがたくさん見えてきた」
今後は7月22日に、塩ソムリエ協会から講師を招き、食と塩に関連する講演会と、「レモン塩」の試食会を午後2時から市民交流センターで開くほか、10月5日は塩尻で塩ソムリエ検定を開催。さらに来年1月11日は、全国の自然塩製造者を集め、塩サミットを企画している。
加藤さんは「塩ソムリエがこの街からもっと出て、一緒に勉強したり、何かを企画したりするようになればおもしろい。また、塩の終着点として全国からさまざまな塩が集う場にもしたい」と話す。
(井出順子)

「福島の祈り」神田香織さんが6日に講談 避難者と対談も

講談師神田香織さんの講談会「福島の祈り-ある母子避難の声」が7月6日午後1時半-4時、松本市中央公民館・Mウイング6階ホールで開かれる。「つながろうフクシマ・ひろげよう脱原発」を掲げて活動をしている中信地方の市民有志でつくる実行委員会(水谷彰雄委員長、12人)の主催。
神田さん(59、東京)は福島県いわき市出身。代表作は「はだしのゲン」、「フラガール物語」など。2002年から、世界で2度と原発事故が起きないようにとウクライナの作家の原作を自身で講談にした「チェルノブイリの祈り」を全国で公演した。
しかし11年3月、東京電力福島第1原発事故が起き、神田さんはただちにNPO法人「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」を立ち上げ古里のために力をそそいだ。
「福島の祈り-」は被災者に念入りな聞き取りを積み重ねて昨秋完成した。水谷さん(66、松本市波田)は昨年8月いわき市で開かれた「福島原発告訴団」の集会に参加し、神田さんから創作途中だという同演目を聞いて感動。「完成したらぜひ松本に招こうと心に決めていた」と話す。
当日、2部で、神田さんがNPO法人「まつもと子ども留学基金」理事長植木宏さん(44)と対談する。植木さんは福島原発事故を受けて11年5月に郡山市から家族4人で松本へ避難、移住した。
前売り1500円、当日2000円。チケットはカタクラモール、平安堂あづみ野店、興文堂平田店で。電話とメールでの予約も受け付けている(水谷さん電話090・4628・8549、メールmizuya@cure.ocn.ne.jp)。
(谷田敦子)

マイマイガ大発生2年目 自治体が駆除呼びかけ

紅葉樹などの葉を食べる森林害虫・マイマイガの幼虫が4、5月ころから中信地域で大発生している。10年ほどの周期の中で、大発生は2-3年続くとされ、中信では昨年に続き2年目。住民からの苦情が自治体に多数寄せられ、各自治体はインターネットや回覧板などで「早めの駆除」を呼びかけている。
幼虫はカキ、ウメ、カエデ、ツツジ、バラなど、数多くの樹木の葉を食べ、糸を垂れて風で移動する。時には衣服や洗濯物に付いて家屋に侵入する。夏に街灯や夜の明るい商店街に集まった成虫は、住民を悩ませる。
卵塊には300から400もの卵が入り、白い壁、電柱、木などに産み付けられる。ふ化した幼虫には多数の毛があり、背にオレンジ色と青の斑点がある。幼虫は農薬散布をしたり、ゴム手袋をはめてつぶしたり、ガムテープで取るなど、各地で駆除が続く。
小谷村では、昨年10月ころから住宅の壁や看板などにたくさんの卵が見つかり、村民から役場に苦情が寄せられた。安曇野市では今年4月20日ころから幼虫が発生。市は6月20日現在、8カ所に出向いて状況などを確認した。5月の時点で住民からの苦情がなかった松川村も、6月以降インターネットで防除を呼びかける。
県病害虫防除所が5月上旬に中南信のリンゴ、ブドウ畑を調査したところ、松本市梓川、波田、大町市常盤などで幼虫を確認した。

こうした状況から、駆除に補助金を出す町村もある。白馬村は本年度から、自治会などに限り、薬剤などの駆除にかかった費用の3分の2、上限10万円の補助金を出す。
昨年、町中心部の商店街で成虫が大発生した池田町は、マイマイガと、これから発生するアメリカシロヒトリなどの被害拡大を防ぐため、本年度から薬剤散布等にかかった費用の2分の1、個人では上限1万円の助成金を出す。既に40件を超える申し込みがある。
県病害虫防除所中南信担当の加科秀喜さん(51)は「去年あたりから増え、松本から北が多い。天敵の寄生バチ、病気もあって、増えてもまた減っていくといわれている。幼虫が大きくなればなるほど薬の効果も弱くなるので、駆除は早い方が良い」と話している。
(田原富美子)

生坂村でタケノコ、淡竹の加工が最盛期

生坂村で、村内の山で収穫されたタケノコ、淡竹(はちく)の加工が最盛期を迎えている。住民から毎日100|500キロほど持ち込まれた淡竹を、住民有志でつくる「生坂ハチクの会」の会員が皮をむき、下ゆでをする。今月中には直売所などに、すしのもとやつまみなどの商品が並ぶ予定で、同会は「多くの人に味わってほしい」と話している。
12日から淡竹の買い取りが始まり、女性会員らが中心になり、農業公社横で毎日作業をしている。
「今年は5月に雨が多かったため豊作」と柳沢賢司・同会会長(69)は笑顔。昨年の総合計が1・7トンだったのに対し、今年はすでに目標の2・5トンを超え3トンに届いた。
1月に誕生した商品で、信州の味コンクールで県知事賞を受賞した「筍(たけのこ)すしの素(もと)」は、人気があり、すぐに売り切れたが淡竹が足りず生産できなかった。
買えなかった人の予約がすでに入っており、柳沢会長は「やっとお届けできる。今年は材料がたっぷりあるので、新商品の開発にも力を入れたい」と意気込んでいる。
村役場振興課電話69・3112
(倉科美春)

持ち味のセットプレーで3得点 リーグ戦未勝利の群馬に快勝

140626yampJ2は6月21日、第19節を各地で行った。山雅は前節まで17位のザスパクサツ群馬をアルウィンに迎え、3-1で快勝した。3得点とも持ち味のセットプレーからで、「対策されるなら、それ以上のものを出さなければならないということ」と反町監督。工夫と気迫で、J2昇格後リーグ戦で未勝利だった相手から勝ち点3をもぎ取った。
前半30分に得た右CKを蹴ったのは岩沼。短いパスで再開するショートコーナーでボールを受けた岩上が豪快なミドルシュートを突き刺し、先制した。
その9分後に左CKを蹴った岩上も、ショートコーナーを選択。ボールを返された岩上がゴール前に送ったクロスを相手GKが取り損ねると、詰めていた大久保が蹴り込み、2-0で折り返す。
後半39分にPKを与えて1点を返されたが44分、右CKの流れから岩上のクロスに飯田が頭で合わせ、駄目を押した。
全得点に絡んだ岩上は3試合ぶりの勝利にほっとした様子ながら、「セットプレー対策をしてくる相手を、どれだけこじ開けることができるか。こういう戦いを続けていかないと、上には行けない」と、難敵・千葉との次節をにらむ。
(長岩将弘)

麻績の女声合唱団40年の歴史歌に乗せ 29日演奏会

麻績村の女性たちでつくる「麻績コーラス」は29日、村地域交流センターで「40周年記念コンサート」を開く。歴史を積み重ね作りあげた美しいハーモニーを響かせる。
19日の午後8時。仕事や家事を終えたメンバーたちが同センターに続々と集まってきた。練習は毎週木曜日の午後8―10時。遅い時間だが顔に疲れは見えない。「『疲れたから練習に来た』という人が多い。大好きな歌を皆で歌うことで、明日またがんばろうという活力になる」。30年ほどコーラスの指導をしてきた指揮者の宮入清子さん(73)は笑顔を浮かべる。
メンバーの1人、塚原啓子さん(66)が当時村に合唱団がなかったことを寂しく思い、婦人会会長に呼び掛け団員を集めたのがきっかけ。指導は当時麻績小の音楽教諭だった宮入さんに依頼した。
その後、宮入さんが転勤して指導者も変わり、メンバーも、子育てや介護などさまざまな事情で辞めていく人もいたが、歌好きな女性たちが途切れることなく加入。現在は14人が所属する。また、宮入さんも再び筑北の学校に勤務になったのを機に指導者に復帰し、現在も続ける。
40年前から所属する柳原文子さん(73)は「始めはうまく歌えなかったけれど、だんだんと声が出てきた。皆で一つのハーモニーをつくるのがおもしろい」。宮入さんは「メンバーは心の中で肩を組んで歌っている。音楽を通してつくられた絆で結ばれたかけがえのない仲間」と評する。
コンサートは3部構成。「世界に一つだけの花」や「ハレルヤ」など10曲を歌う。2部では4団体が客演し歌う。午後1時半―4時。入場無料。
(倉科美春)

復帰へ、リハビリに励む塩沢

15節(5月24日)磐田戦で左アキレスけんを断裂し、全治5カ月と診断された塩沢が、松本市の丸の内病院に通い、懸命のトレーニングとリハビリに励んでいる。
チームドクターの百瀬能成医師(38)によると、復帰は早くて10月下旬-11月初旬の見込み。塩沢は「戻れるころは一番大事な時期。そこでチームに貢献できることを、4カ月のモチベーションにしたい」と前向きだ。
5月26日に手術し、その2日後から筋力・体力維持のためのトレーニングを開始。2週間余の入院中は田中ら選手仲間もよく面会に訪れ、「チーム内の日常や、たわいない話になごみ、励まされた」という。
6月23日にはギプスが外れ、今後は患部の機能を回復するリハビリに、本格的に取り組んでいく。
「あんな形でピッチを離れてしまったけれど、たくさんの温かい励ましをもらい、サポーターに支えられていると、あらためて感じた」と塩沢。「その感謝をピッチで表現するためにも頑張ります」と誓った。