月別アーカイブ: 2014年6月

持ち味のセットプレーで3得点 リーグ戦未勝利の群馬に快勝

140626yampJ2は6月21日、第19節を各地で行った。山雅は前節まで17位のザスパクサツ群馬をアルウィンに迎え、3-1で快勝した。3得点とも持ち味のセットプレーからで、「対策されるなら、それ以上のものを出さなければならないということ」と反町監督。工夫と気迫で、J2昇格後リーグ戦で未勝利だった相手から勝ち点3をもぎ取った。
前半30分に得た右CKを蹴ったのは岩沼。短いパスで再開するショートコーナーでボールを受けた岩上が豪快なミドルシュートを突き刺し、先制した。
その9分後に左CKを蹴った岩上も、ショートコーナーを選択。ボールを返された岩上がゴール前に送ったクロスを相手GKが取り損ねると、詰めていた大久保が蹴り込み、2-0で折り返す。
後半39分にPKを与えて1点を返されたが44分、右CKの流れから岩上のクロスに飯田が頭で合わせ、駄目を押した。
全得点に絡んだ岩上は3試合ぶりの勝利にほっとした様子ながら、「セットプレー対策をしてくる相手を、どれだけこじ開けることができるか。こういう戦いを続けていかないと、上には行けない」と、難敵・千葉との次節をにらむ。
(長岩将弘)

復帰へ、リハビリに励む塩沢

15節(5月24日)磐田戦で左アキレスけんを断裂し、全治5カ月と診断された塩沢が、松本市の丸の内病院に通い、懸命のトレーニングとリハビリに励んでいる。
チームドクターの百瀬能成医師(38)によると、復帰は早くて10月下旬-11月初旬の見込み。塩沢は「戻れるころは一番大事な時期。そこでチームに貢献できることを、4カ月のモチベーションにしたい」と前向きだ。
5月26日に手術し、その2日後から筋力・体力維持のためのトレーニングを開始。2週間余の入院中は田中ら選手仲間もよく面会に訪れ、「チーム内の日常や、たわいない話になごみ、励まされた」という。
6月23日にはギプスが外れ、今後は患部の機能を回復するリハビリに、本格的に取り組んでいく。
「あんな形でピッチを離れてしまったけれど、たくさんの温かい励ましをもらい、サポーターに支えられていると、あらためて感じた」と塩沢。「その感謝をピッチで表現するためにも頑張ります」と誓った。

J2第18節 北九州に0-1 敗戦糧に踏み出せ

140619yampJ2は14日、各地で18節を行った。前節まで3位の山雅は、同5位のギラヴァンツ北九州とアルウィンで対戦し、0-1で8戦ぶりの黒星。今季未勝利で最下位だった富山に敗れた10節を引き合いに出し、反町監督は「富山戦後のように、これを糧にチームとしてもう一度、新たに大きく踏み出さなければ」と活を入れた。
山雅は前半序盤から押し込んだものの、引いて守る相手を崩せない。逆に31分、大久保がクリアしようとした相手ボールにさわれず通してしまうと、それを相手FWがシュート。先制を許した。
後半もじりじりした展開が続く。山雅は23分の山本を皮切りに椎名、鐡戸ら攻撃的な選手を相次いで投入。
しかし、「この1週間、松本への対策を講じ準備をしてきた。ある程度、イメージ通りのゲームができた」。試合後、北九州の柱谷監督にこう言わしめてしまったように、相手のプランを打破する力が1歩足りなかった。
田中は「このところチャンスをつくりながら決められていない。0点で抑えることも大事だが、点を取らなければ勝てない」と、前節に続き無得点の現状を指摘。「それは俺たち全員の課題。ここが踏ん張りどころ」と、気合を入れ直した。
ただ、山本、椎名ら、チャンスをつかみたい若い攻撃陣を中心に、ゴールに向かい続ける姿勢は見られた。
初めてアルウィンのピッチに立った山本は「緊張やプレッシャーより、こんな環境でプレーできる喜びの方が大きい」。それだけに悔しさもひとしおの様子で「次は勝ちます」と、ホーム2連戦となる次節へ闘志をたぎらせた。
(長岩将弘)

W杯いよいよ開幕 選手・監督はこう見る

140612yampサッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会が12日(日本時間13日)、いよいよ開幕する。日本代表の成績も気になるが、世界レベルのプレーや熱気を目の当たりにできる4年に1度の機会。松本山雅の反町監督や選手たちの「プロの目」は、大会をどう見るのか。注目の選手やチーム、日本代表の成績予想などを聞いた。
開催国ブラジル出身のサビアは、母国の優勝を予想する。「ブラジル人なのでそこは譲れない」といい、注目選手はやはりネイマール。「ドイツも競争力があり、W杯でも力を発揮するだろう」と見る。
日本は最近レベルが上がってきているので「そこそこ頑張れる」と思うが、「正直、あまりW杯には関心がない。自分にとって、今プレーしているチームが一番大事。真夜中に起きてまでW杯を見ることはないだろう」と冷静だ。
田中が注目するのはドイツ。前回W杯から指揮を執るレーウ監督の下、戦術の完成度を高めていること、経験豊富な選手と若手のバランスが取れていることなどを挙げる。
選手では特に、主将の右SBラームに熱い視線を注ぐ。「どういうときに上がり、どういうときにバランスを見るのか、その判断がとても勉強になる」
日本代表では12年以来の招集となった大久保にエールを送る。「10代のころから知っている。いろんな経験をして、いま一番いい時だと思う。がんばってほしい」
多々良の注目もドイツ。「連動性があり、チームの一体感もある。ああいうチームが乗ってくれば強いと思う。完成度が高いし、優勝するのでは」。中でもCBフンメルスについては「体は強いし、視野は広い。とにかく全てがいい」と賞賛を惜しまない。
清水東高校(静岡)時代の同期、内田については「すごいとしか言いようがない。どんどん行ってほしい。彼の存在は刺激になる」と話した。
犬飼の一押しはベルギーだ。「若い選手が多く、今乗ってきているチーム。ブラジルやアルゼンチンなど南米勢が当然勝ち上がってくるだろうが、個人的にアザールが好きなので」と強く推す。
日本は「初戦のコートジボワールに勝てれば、予選通過もありうる」と予想。「W杯は、質の高い世界のサッカーが見られるチャンス。練習に支障がない限り、早起きして見たいし、プレーの参考にもなる」
喜山は「チリが一押しだったんだけれど…」。最後の言葉を濁すのは、チームの中心選手、ボランチのビダルが手術明けで出場が不透明だからだ。「チリは前回大会から面白かった。今回も独特の攻撃をするので注目だ。中盤から前線にかけてのポジショニングが流動的。個の技能が高いのでコンビネーションも見応えがある」と熱い。
日本代表については「攻撃的な戦術を取っていて楽しみ。自分たちの時間をどれだけ長くつくれるか、そして前半堅く入れるかが鍵かな」と分析した。
「日本には4強くらいまで行ってほしい」と期待を込めるのは村山だ。
04年度の全国高校選手権に、市立船橋(千葉)2年だった村山も出場。自身はピッチに立たなかったものの、2回戦で長友の東福岡を、準決勝で本田の星稜(石川)を、いずれもPK戦で撃破するところを目の当たりにした。「同世代だし、競技人生の中で接点のあった選手たち。活躍している姿を見ると応援したくなる」と話す。

反町監督はピャニッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、ビダル(チリ)、日本とまみえるであろうヤヤ・トゥーレ(コートジボワール)やグアリン(コロンビア)ら中盤の選手に注目する。「運動量も含めてダイナミックなプレーが多く、攻守にわたってチームの要となる-そんなゲームの鍵を握る選手を見るのが好きなんだ」と、いちサッカーファンの顔をのぞかせた。
日本代表については「グループ予選は突破してほしい」と話す。
予選の構図を「ギリシャは少し力が落ちる。三つどもえかな」と予想。「ファルカオ不在はあまり関係なく、個の力ならコロンビアが上。コートジボワールとは互角だろう」としつつ、「アフリカの選手は気温など外的要素の影響を受けやすい。しっかり自己管理をして試合に臨めれば強いし、そうでなければ…という部分もある」とにらんだ。
(取材班)

宮下周歩 福井で奮闘中

140605yamp創造学園高(松本市)から山雅に入団し、3月に北信越リーグ(HFL)1部のサウルコス福井に期限付き移籍した宮下周歩が、一層の成長を誓い奮闘を続けている。6月1日にアルウィン芝生グラウンドで行ったアンテロープ塩尻とのリーグ戦第5節では、後半途中から出場。訪れた130人余が声援を送った。
「周歩が出るぞ」。スタンドがざわついたのは後半30分。倒れたまま起き上がれず、担架で運び出される福井のFWに替わり、背番号27がピッチに躍り出た。
その時点で福井は8-0と大量リード。宮下はそのままFWの位置に入ると、さらなるゴールを狙った。
41分、ゴール正面で左クロスに頭で合わせたが、枠を捉えられない。ロスタイムには相手DFの裏に飛び出してボールを受け、GKと1対1となったが、オフサイドの判定。
得点できないまま試合終了の笛が響くと、宮下は悔しそうにうなだれた。

主将を務め母校初の全国出場にも貢献した高校3年時の12年8月、練習参加を経て山雅の特別指定選手になり、同年のJ2最終節(大分戦)ではベンチ入り。翌13年に山雅に入団したが、公式戦出場はかなわなかった。
福井ではFWとして、今季ここまで全節にベンチ入り。1、2節は終盤に出番を得た。
当面の目標は、Jの舞台に立つこと。そのためにこだわるのが得点だ。「目に見える結果を出し、それを積み上げていくことで、挑戦への道も開けてくるはず」と宮下は言う。
J参入を目指す福井は、HFL1部を2連覇中。今季開幕戦は2000人を越える観客が訪れるなど、地域の熱も高まっているといい、「いい緊張感やモチベーションになっている」。
和田、永井ら、高卒で山雅に入った同期たちの奮闘にも「仲間としてうれしいし、負けられないとも思う」と刺激を受ける。
12年にV・ファーレン長崎をJ昇格に導いた福井の佐野達監督は「スピードとゴールに向かう姿勢がある。あとはプレーの質を高めていければ」と、宮下を評する。宮下も「いずれにしても、今のままではだめ。体を大きくし、シュート精度を高め、もっとレベルアップしなくては」と、成長を誓う。

試合後、スタンドにあいさつする福井の選手たちに続き、宮下が進み出て頭を下げると、ひときわ大きな拍手と「周歩コール」が巻き起こった。その後もプレゼントを渡されたり、サインや写真撮影を求められたり。山雅グッズを身に着けている人も少なくない。
現在、子ども向けスクールのアシスタントコーチも手掛けているという宮下。「本職のコーチよりも、子どもたちから人気なんですよ」と、福井のスタッフが教えてくれた。
引き上げてきた宮下は「すごくうれしいし、ありがたい」と松本の声援に感謝しつつ、「もっともっと頑張らなきゃ」と、表情を引き締めた。
(長岩将弘)

仙台からFW山本が加入

山雅は6月1日、J1ベガルタ仙台からFW山本大貴を来年1月末までの期限付き移籍で獲得したと発表した。
5月24日の15節磐田戦で塩沢が大けがを負うなど、攻撃陣は故障者や本調子でない選手が相次ぐ危機的状況。即戦力としてフル稼働が求められる。
91年熊本県生まれの山本はルーテル学院高(熊本)3年時の09年、全国高校選手権で得点王に。駒大を経て今季仙台に加入した。
U-16、U-19日本代表のほか、大学1年時に全日本学生選抜にも選ばれた経験がある。今季の公式戦出場は4試合で計47分にとどまっていた。
山雅での背番号は20。週内に登録手続きを済ませ、7日に敵地で行う17節岡山戦から出場できる見通しだ。
今回は、23歳以下なら登録期間の制限を受けずに下位リーグに移籍できる「育成型期限付き移籍」の制度を使った。