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残り7節食らいつけ 後半しぶとく追い付き栃木と2-2

131003yampJ2は9月29日、各地で35節の10試合を行った。前節まで9位の山雅は、同12位の栃木SCとアルウィンで対戦し、2-2で引き分けた。順位は変わらないが、2度のリードを許しながらしぶとく勝ち点1を上乗せした山雅。J1昇格プレーオフ進出圏(6位以内)を目指す争いに食らいつき、残り7節が熾烈(しれつ)さを増す。山雅は前半開始早々、喜山がミドルシュートを狙うなど積極的に攻める姿勢を見せたが7分、連係ミスから先制される。
リズムを崩した山雅は、攻守にわたって強力なフィジカルを押し出し躍動する栃木に対し、後手に回った。
「前半と同じことをしていては、そのまま終わってしまう」(反町監督)と、後半はホドリゴカベッサを投入。選手の並びを調整し臨んだ。
試合は終盤に目まぐるしい展開を見せた。後半28分、左から岩上が上げたクロスに、カベッサが頭で合わせ同点に。
34分には栃木に再びリードを許したものの、その4分後、岩上のロングスローを、再びカベッサが頭でたたき込んだ。
「この勝ち点1が、最後に効いてくるのでは…」。指揮官は、同スコアだった前節G大阪戦後の感想を冗談めかして繰り返しながらも、「良い結果ではないが、悪いことではない。苦しい試合で追い付くことができたのは、前向きにとらえるべき」と振り返った。
一方で、前節に続き2得点に絡んだ岩上は「勝ち点マイナス2という印象。ここで3を取ってこそ、(G大阪戦の勝ち点)1が生きた」と、険しい表情を崩さない。
6位千葉との勝ち点差は4まで縮まったものの、7位岡山以下、山雅を含む4チームが並んでいる。プレーオフ進出戦線に踏みとどまるために、厳しい状況が続く。
「下を向いている場合ではない。是が非でも、次は勝ち点3を取りに行く」と、岩上はチームの思いを代弁した。
(長岩将弘、倉科美春)

「おごるな」父の言葉 ホドリゴカベッサ2得点に感謝

後半28分に1点目を決めた後、ホドリゴカベッサは西村通訳に真っ先に駆け寄り抱き合った。「いつも支えになって力をくれる存在。感謝を伝えたかった」という。
続く38分の2点目は飯田の「トロッカ」という言葉で生まれた。ポルトガル語で「変える」という意味。岩上のロングスローに合わせゴール前でスタンバイをしている時、自分たちのポジションを入れ替えようと飯田が提案。カベッサのマークが外れ、同点弾につながった。
「皆のおかげで生まれたゴール」と、感謝した。
「日本人にはない動物的嗅覚で(ゴール前の)良いところに入ってくる」と反町監督。それは山雅でのトレーニングに加え、「物心がつく前からボールを蹴っていた」という母国ブラジルで培われたものが大きい。
裕福ではない家庭で育ち「両親と兄を経済的に支えたい」とプロを目指した。日本のスピード感のあるサッカーに引かれ、サンパウロ州4部のデスポルティボブラジル所属の昨年12月、現地で開かれたJのトライアウトに参加し合格した。
守備を重視する日本のスタイルに戸惑ったり、言葉の壁にぶつかったり。苦労はあるが「一歩一歩成長したい」と前向きだ。
また、チームメートも積極的にポルトガル語を覚えコミュニケーションを取ろうとしている。そんな思いやりに感謝しつつ「もっと日本語を覚えたい。日本語学校にも通いたい」という。
試合終了後、いつものように家族に電話をすると、ブラジルは早朝4時だったが、「飛び起きて喜んでくれた」。「おごることなく続けろよ」という父の言葉を胸に刻む。