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途中加入ら3選手活躍 競争が奏功し4連勝

130905yamapJ2は1日、各地で32節の11試合を行った。前節まで8位の山雅は21位のガイナーレ鳥取とアルウィンで対戦。先制し同点とされたが2-1で下し、J昇格後初の4連勝を果たした。チームパフォーマンスを考え、勝敗にこだわらず「メンバーはその都度見直す」とする反町監督。試合に飢え、初めてアルウィンのピッチに立った3選手も躍動した。
J1のFC東京から完全移籍加入した阿部は、左ウイングバックで初先発・初出場。今季J1では出場機会に恵まれず試合から遠ざかっていたが、8月上旬に山雅に合流し、「体のさびが取れてきた」(反町監督)。
持ち前の運動量で精力的にピッチを駆け上がっては、左足でクロス。タッチライン際のボールも諦めずに追った。
「加入前からすごいと聞いていた」というアルウィンの印象を実感。「自分のアシストやゴールで沸かせられたらもっといい」と意欲を見せた。
J1湘南から期限付き移籍の岩上は、シャドーストライカーの位置に。
前回ホーム戦(29節)は湘南で受けた退場処分の影響で出場できなかったが、前節東京V戦では3得点全てに絡んだ。
今節も開始直後、「持ったらまず打とうと思っていた」とロングシュートを放ち、攻勢に傾く流れを呼び込むと、その後も積極的にシュートを放ち続けた。助走を付けてのロングスローでもスタジアムを沸かせた。
「チームの流儀ややりたいことは、だいたい理解できてきた」と、順調な融合ぶりをうかがわせた。
今季新加入の村山は、白井の体調不良などでJ初舞台を踏んだ。
後半、相手シュートを防ごうとした岩上に当たったボールを蹴り込まれる「事故のような失点」(反町監督)こそあったものの、早めに選手3人を入れ替え、セットプレーを狙って押し込んでくる相手をよく防いだ。
JFLベストイレブンの経験(11年)もある村山は「クロスの精度、反応の早さなど、Jは全く違う」と課題を口にしつつ「出られない人がどう貢献できるかで、チームは違ってくる。これからもいい準備をするだけ」と、表情を引き締めた。
指揮官は、チームの流儀を理解した上で自分の長所を出そうと努力する選手の姿勢を評価。リーグ戦42試合をマラソンにたとえ「残り10キロ、あごを引いて加速できるかどうか」と、前を見た。
(長岩将弘、倉科美春)

「己の限界決めず」-2得点のFW塩沢

前半33分、待望のアルウィン初ゴール、後半42分、同点に追い付かれてから1分後の決勝点。勝利の功労者である塩沢は試合終了後、喜びと安堵(あんど)の笑みを浮かべた。
前節までの計4得点は全てアウェー。ホームでなかなか決めきれなかった。ただ「チームが勝利するために、自分は何をすればいいかをいつも考えている。チームに点が入れば自分はつぶれてもいい」という。
つぶれるとは、おとりになり相手DFを引き付けたり、身を投げ出してボールをつないだりすること。なぜ目立たない裏方を進んで引き受けるのか。それは、試合に出場することに最もこだわっているからだ。
「人生設計が大きく変わった」と、ここ2年の気持ちの変化を話す。2011年、JFLの山雅に移籍した時は「(選手として)終わり際の意識だった」という。移籍の前年の1年間はけがで苦しみ、体の限界を感じていた。そのため、引退後の目標だった高校教師になる日は近いうちに来るだろうとも。
しかし、反町監督が来てから日々新鮮な驚きを味わった。こんなに自分は走れるのか。まだこんなに学ぶことがあるのか-。
そして、選手としての欲が再び湧き起こった。サッカーを続けたい。たくさん試合に出たい。J1でプレーしたい。
その気持ちに正直であろうと決めた。「夢中にならなきゃ生き残れない。もう自分で限界を決めない」
今は、かつてないほど純粋で貪欲な思いを胸に闘っている。