月別アーカイブ: 2013年7月

収穫と課題と 京都に1―1  (2013年7月18日号より)

yamagapJ2は14日、各地で24節の11試合を行った。11位の山雅は4位の京都とアルウィンで対戦し、1-1で引き分けた。J2屈指の強豪から勝ち点1をもぎ取り、いまだ後半戦は無敗だが、昨季からリーグ戦3戦では負けなし、無失点だった相手に初失点。チャンスをつくりながら勝ちきれなかったのも確かだ。し烈さを増す中位集団を抜け出すために、もう一皮むけたい。
試合終了を告げる笛が鳴ると、山雅の選手たちはその場にうずくまったり、ピッチに座り込んで頭をたれたり。
幾度も攻め込まれ、自軍の2倍の18本のシュートを打たれながら2点目を許さず、「守りきった」という安堵(あんど)もあっただろう。だが、自らもかがみ込んでいた多々良は「一番大きいのは悔しさ。勝ちたかったし、勝てるチャンスはあった」と明かす。
山雅はホドリゴカベッサと船山を2トップに配し、岩沼をアンカーとした3ボランチのフォーメーション。
京都は3トップを採用した21節以降、3試合で9点を挙げている。パスでつないでは激しい攻撃で押してくることを見越し、中盤を厚めにして挑んだ。
前半をしのぎきった後半3分、犬飼がクリアし損ねたボールを拾われ、痛恨の失点。だがその4分後、右CKを飯田が頭でたたき込み、同点に追い付く。
失点後の早い時間に試合を振り出しに戻した山雅は、運動量の落ちてきた京都に対してその後も走り続けたが、勝ち越し点は奪えなかった。
反町監督は、ホドリゴカベッサや犬飼といったフレッシュな戦力がチームにプラスになっているとし、「(3連敗した前半戦終盤に比べて)さほど良くなっているわけではないが、今回は最後まで相手に対応しきれた。一歩成長できたゲーム」と締めくくった。
山雅は9勝6分け9敗とし、11位のまま。10-12位が勝ち点で並び、7-15位の9チームが勝ち点差4以内にひしめく。
「(京都に押し込まれた)前半はもっとうまくできたはず。この先、強い相手にどうやって勝つかがいっそう課題になる」と多々良が漏らしたように、どう混戦を抜け出していくか。
次節は20日、ホームに13位の札幌を迎える。
(長岩将弘)

松田さん追悼イベント  (2013年7月18日号より)

2011年8月4日に急逝した松田直樹さんの三回忌に合わせ、松田さんの元チームメートらで設立した一般社団法人「松田直樹メモリアル」と山雅は8月2日にアルウィンで追悼イベントを開く。山雅の23歳以下の選手チームと、松田さんと交流があった選手で結成する「ナオキフレンズ」との対戦などを予定。17日からチケットの販売を始めた。
午後7時試合開始で、前後半各30分。ナオキフレンズは、「ゴン中山」の愛称で知られ昨季現役引退した元日本代表の中山雅史さんや、元日本代表の名波浩さんらで結成。山雅U―23はトップチームの高卒、大卒のルーキーやU―18(18歳以下)の選手が出場する。
全て自由席で、前売り券の高校生以上はメーンスタンド2500円、バックスタンド2000円、ゴール裏スタンド1500円、当日券(完売の場合はなし)は各500円増し。中学生以下は全て500円。コンビニエンスストアやチケットぴあで販売。
また少年向けサッカー教室や自動体外式除細動器(AED)の講習会も開催予定。
問い合わせは山雅事務所電話88・5490

壮麗な梅雨晴れの蝶ヶ岳(北アルプス)

1306sikipモルゲンロートに染まる槍・穂高連峰。若者が積み上げた天を突き刺す「青春のケルン」が赤々と輝き神秘的な山の朝の雰囲気を際立たせる(6月24日午前4時半、蝶ケ岳、ニコンD3、ニッコールED28-70㍉)

残雪のコントラストも鮮やかに、梅雨空の中で夏化粧が真っ盛りの北アルプス連峰。梅雨晴れの6月24日、蝶ケ岳(2677メートル)で壮麗な朝と出合った。
午前3時45分、イワヒバリがさえずり夜明けを告げる。眼下の安曇野は、蒼(あお)白い雲海の下で眠っている。はるか東の空低く南北に走る深紅の一条の光。新しい朝を迎える神秘的な光彩のドラマが始まった。紅、朱、橙(だいだい)、黄金色…。無韻の世界に刻々と変幻する光の彩りが時を刻む。
午前4時半、御来光が始まる。眼前のケルンと槍・穂高連峰がモルゲンロートで赤銅色に染まり輝く。神々しい荘厳の光に包まれながら、蝶ケ岳に初めて登った青春の日を思い出した。
あえぎながら稜線(りょうせん)に出た瞬間、蝶ケ岳ヒュッテの赤い屋根とともに、突然現れ迫ってきた槍・穂高連峰の雄姿。余裕がなかった若い胸を圧倒した衝撃的な感動をまだ忘れない。
同じ光景を時がたった今眺めると、梓川の谷を隔てた位置と距離がとても心地よく伝わってくる。「人間関係も大切なのは位置と距離」と山の大自然が教えているように映る。雲表はるか顔を出す世界遺産に登録された富士山の隔たりが、遠くまで歩いてきた自分の人生を振り返らせた。
(丸山祥司)