開幕直前J1復帰を目指して 今季J2最大3枠昇格懸け激戦

今季のJリーグはJ1が23~25日、J2が25日、J3が3月9~11日に開幕し、J2松本山雅FCは25日、横浜FCと敵地で初戦を迎える。3年ぶりのJ1返り咲きを狙った昨季は、昇格プレーオフ(PO)進出の可能性を残していた最終節で敗れて8位。J2で戦った5シーズンのうち、参入初年(2012年=12位)に次ぐ低い順位に終わった。今季、再びJ1復帰を目指して長丁場に挑む。
指揮を執るのは7季目の反町康治監督(53)。チームは新加入13人を含む33選手と、新たに2人を加えたコーチ5人で開幕戦に臨む。
昨季はシーズンを通して不安定な戦いぶりが目立ち、自動昇格(2位以内)争いに終始絡めず、昇格PO進出をうかがう位置につけたのもシーズン終盤。運動量や攻守の切り替えで相手に及ばなかったり、守備のもろさを露呈したりと「山雅らしさ」が揺らぐ場面も。先発に定着した新戦力は橋内だけで、主力の若返りや新陳代謝といった課題が浮かび上がった。
その反省から、今オフはかつてない積極的な補強を実行。特に攻撃陣は金沢で昨季12得点の中美、長崎で一昨季16得点の永井をはじめ、以前の在籍時に実績を残した前田直や岩上らを獲得。昨季、期限付き移籍先の水戸で13得点した前田大も復帰させた。
GKはJ1の経験が豊富な守田、守備陣も愛媛で主力だった藤田と浦田ら実力者を補強。昨季の主力はほぼ残っており、ポジション争いは熾烈(しれつ)。
ホームスタジアムのアルウィン(松本市神林)が芝の張り替えで3月いっぱい使えず、6節まで県外での試合が続く序盤をどう乗り切るかも、今季の結果を左右する要因の一つになりそうだ。

開幕戦の1週間前の18日は、恒例の「キックオフイベント」が山形村のアイシティ21で行われ、けがの村山、体調不良の下川を除く31選手と反町監督が参加。1人ずつ壇上に立って意気込みなどを語った。
チームは1月22日から前日まで、県外で3次にわたるキャンプを行い、公開した練習試合5戦は大学生やJ3チームを相手に苦戦することもあったが、反町監督は「キャンプはプラン通り進んだ。チーム構築はまだ途中でいろいろと試した部分もあり、結果が全てではない」と説明。
「その段階で大勝すると気の緩みも出かねないので、むしろよかった」とファン・サポーターの不安を打ち消し、17日には非公開で練習試合を行ったことも明かして「攻守にわたり非常に手応えがある好ゲームだった」とうなずいた。
指揮官は今季の戦い方について「昨季と同じでは結果も同じ。ケン(堅/賢)守を追求すると同時に攻撃のバリエーションを増やし、柔軟かつ多彩な攻めをする」と強調。「それができる選手はそろった。『今年の山雅は強いな』と思わせるように、最初から飛ばしたい」と開幕戦をにらんだ。
チームは21~24日に静岡市で直前キャンプを行い、コンディション調整と相手対策に取り組む。
山雅の開幕戦の相手は昨年と同じ横浜FC。昨季25点を挙げたJ2得点王のイバ、守備陣を統率したヨンアピンら主力がほぼ残り、元日本代表の松井ら即戦力が加入。昨季39節から指揮を執るブラジル人のタバレス監督の手腕はまだ未知数だが、チーム力の上積みは間違いない。
昨季は0ー1で敗れ、リーグ序盤につまづく原因の一つになった。今季はすっきりと勝って波に乗りたい。

今季J2は実力でずば抜けた存在が見当たらず、上位争いは例年以上に見通せない。
J1から降格した3チームに加え、リーグ屈指の戦力を擁する千葉や福岡、昨季好成績を収めたスペイン人監督が続投する東京Vと徳島などが、昇格を争うライバルになりそうだ。

今季のJ2は、J1から降格した甲府と大宮、新潟や、J3を制し3年ぶりに復帰した栃木など22クラブが参戦。本拠地と敵地で1戦ずつ行うホーム・アンド・アウェー方式の総当たり2回戦、全42節で争う。
前後半45分ずつ、計90分の試合を行い、同点の場合は引き分け。順位は勝ち点(勝ち=3、引き分け=1、負け=0)の合計で決め、勝ち点が並んだ場合は得失点差、総得点数、当該クラブ間の対戦成績-の順で決める。
J1には最大で3クラブ(経営状況や施設面などでJ1基準を満たすライセンス保有が条件)が昇格できる。年間1、2位はJ1の17、18位と入れ替えで自動昇格。3~6位とJ1の16位が、昨季までの昇格プレーオフを衣替えする「J1参入プレーオフ(PO)」を戦い、残り1枠を決める。
POは3~6位がトーナメントで争い、勝者がJ1の16位との決定戦へ。1回戦(3位対6位、4位対5位)は11月25日、2回戦は12月2日。いずれもリーグ戦上位クラブのホームで行い、90分間で決着がつかない場合はリーグ戦上位クラブの勝ち。決定戦は同8日で、会場はJ1クラブのホーム。引き分けの場合はJ1クラブが残留する。
J2とJ3の入れ替えは、J2の21、22位とJ3の1、2位(J2ライセンスを持つ場合のみ)が入れ替わる。

ホーム試合は松本市神林の総合球技場アルウィンで20試合(4節は甲府市・山梨中銀スタジアムで開催)。前売り券は大人がS席4500円(高校生以下2000円)、A席4000円(同1500円)、ホーム・アウェー側とも自由席2200円(同700円)など。インターネットやコンビニエンスストアの情報端末などで購入できる。
当日券はいずれも500円(高校生以下のホーム・アウェー自由席は300円)増し。未就学児は大人1人につき1人まで、車いす席は1人につき付き添い1人まで、それぞれ無料。松本市や周辺自治体の小中学生には学校を通じ、ホーム自由席の招待券を配る試合もある。
ホーム全試合を割安に観戦でき、さまざまな特典が付く「シーズンパス」や、多彩な企画チケットもある。問い合わせは株式会社松本山雅電話0263・88・5490
(長岩将弘)