育成が開く未来 U-18全国に挑む 日本クラブユース選手権

160707yamp山雅の選手育成チームU-18(18歳以下=高校年代)が、全国のクラブチーム王者を決める第40回日本クラブユース選手権(25日~8月4日・群馬県前橋市ほか)に出場する。北信越予選(5、6月)を3位で突破し、2011年以来2度目の出場。指導する臼井弘貴監督(36)と岸野靖之ユースアドバイザー(58)に、U-18の現状や大会への意気込みを聞いた。
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【臼井弘貴U-18監督】
トップチームの良い部分を継承しつつ、この年代で必要なことを身に付けさせるのがわれわれの役目。鍛え上げてきたフィジカルの強さ、特に走力は全国の舞台でも通用するはずだ。
けが人が治ってきたし、チーム全体としても少しずつだが調子が上向きの手応えはある。過酷な日程や気候への備えも大きなポイント。厳しい暑さが予想される群馬で、4日間で予選3試合を行い、決勝トーナメントに進むと5日間で4試合を行うことになる。関東へ繰り返し遠征し、対策を進めている。
課題は大きく二つ。まずボールを簡単に失い、守備に走り回ることが多い点。こちらがボールを動かし、相手を走らせることができれば、持ち味の走力をさらに生かせる。
もう一つは試合中のメンタル面のコントロールだ。劣勢でも焦らない試合運びや、したたかさがほしい。
予選はどの試合も主導権を握り続けるのは難しいだろうし、押し込まれる時間も長くなるはず。その時々の個人の判断だったり、その結果でチームとしてどう戦えば良いか、考えられるようにならなければ。目標は予選グループ突破と個々の成長だ。
初戦(25日)の清水戦がとても大事。予選同組の中でおそらく最も手ごわい。別の見方をすれば、われわれが戦う長野県リーグ(1部)では得難い成長の場にもなる。
松本市かりがねサッカー場を昨年から使わせてもらい、今年はユニホームスポンサーもついた。1試合、1プレーにも責任があり、そこはプロと同じだと思っている。責任を自覚しつつ臆せず挑戦し、成果と成長の両方を持ち帰りたい。
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【岸野靖之ユースアドバイザー】
クラブが「育成元年」と位置付ける今年、育成組織の最上年代チームが全国の舞台で戦う意義は大きい。
全国における自分たちの立ち位置を知るのはもちろん、サッカーをする中学生が進路を考える時の判断材料にもなり得る。その意味でも県内高校年代の代表という意識で戦わなければ。
高校年代がプレーする場として山雅はまだ形になっていない。こういうサッカーをするんだ、こういう選手を育成するんだ、という流れをつくる一つのステップにしたい。
予選で当たる3チームとも、力はわれわれより確実に上。1点も挙げられず全敗した前回出場時ほどではないにせよ、厳しい戦いになるだろう。まずは萎縮せず、思い切りぶつかることだ。
アルウィンで6月29日に行われたU-23代表の国際親善試合に際して、知り合いの関係者と話す機会があった。日本の若い世代のレベル向上を目の当たりにすると同時に、われわれがプロ選手や代表選手を輩出するには、指導陣やスタッフも含め、やることが多いとも感じた。
全ての試合で勝ちにこだわるのは当然。その中で選手には個人として、チームとして、何が通用し、何が足りないか、肌で感じてほしい。

【第40回日本クラブユース選手権(U-18)大会】全国9地域の予選を勝ち上がったJクラブ育成と一般のクラブ計32(うち北信越3)チームが出場。4チームずつ8組に分かれて予選リーグを行い、上位各2チームが決勝トーナメントへ。山雅は予選で25日に清水エスパルス、26日にサガン鳥栖、28日に三菱養和SC(東京)と対戦する。
(長岩将弘)