聞こえない不安知って 聴覚障害者防災講習

松川村は2日、村役場講堂で「聴覚障害者防災ハンドブック講習会」を初めて開いた。「県手話ガイドブック」(昨年11月・県発行)、「聴覚障害者防災ハンドブック」(今年3月・県聴覚障がい者情報センター=長野市=発行)の周知と、頻発する自然災害などへの備えを目的に開催。村内外の36人が、聴覚障害者の防災について学んだ。
前半は、村内の山田明さんを講師に手話を学習。ろう者の山田さん自身の体験も話し、「Jアラートや無線放送は聞こえず、就寝時や携帯電話から離れている時は、災害に気づけない。ろう者が安心して寝られる方法を考えてほしい」と訴えた。
また後半では、聴覚障がい者情報センターの上嶋太所長らが、▽サイレンなどが聞こえず緊急時の状況判断が困難▽助けに来てもらっても呼び掛けの声に気づけず、声を上げることもできない▽避難先でアナウンスが聞こえず支援物資を受け取れない▽暗いと手話や筆談もできないーなど目立つ実例を紹介。「最後に命を救うのはマンパワー。地域との交流を積極的に行い、聴覚障害があることを周りの人に知ってもらうことが大切」と話した。
参加した聴覚障害者からは「避難が必要なときは、ガラスを破ってでもドアを壊してでも起こしてほしい」など、切実な訴えも上がり、白馬の手話サークルに所属する篠崎みや子さん(67)は「改めて気づかされたことが多い」と話した。
自身も聴覚障害のある福祉課福祉係の中村晃大さん(26)は「まずは多くの人に知ってほしい。今日はそのきっかけで、これからどうつなげていくかが大切」と力強く話した。
(上條香代)