笹部の小林さん 敬老の日に合わせ10施設で手品披露

松本市笹部の小林彰さん(69)は「敬老の日」(今年は18日)に合わせ、9月中に市内10カ所の高齢者施設を訪ね、お年寄りに手品を楽しんでもらおうと張り切っている。
1カ所目は2日に訪ねた中山の介護老人保健施設ローズガーデン。顔見知りの職員との軽妙なやりとりで会場を沸かせながら、利用者ら約50人に手品を披露した。
これまでも訪問している同施設では毎回、利用者が前列を狙って開場待ちをするという人気。この日も前列を確保したお年寄りたちは目を凝らして小林さんの手元を見つめ、カードを引く手伝いをしたり、「コップの底に穴が開いているんでしょ」などと話しかけたり。後列に座る人からも元気な声が飛んだ。
さまざまなレパートリーがある小林さんだが、ケアマネジャーの原光代さん(57、松原)との打ち合わせで、お年寄りに分かりやすい手品を選んで披露している。原さんによると、小林さんの手品を見た後のお年寄りは、その日を穏やかに過ごせるという。
小林さんは、毎月2回の手品サークルの中心メンバーとして講師を務める他、週2日は市のシルバー保育サポーター(おじいちゃん先生)として保育園に通い、毎週日曜には松本検定上級の知識を生かして松本城案内ボランティアガイドもしている。9月は「70歳を前に今が一番動けるときだから」と、敬老の日に合わせ高齢者施設10カ所への訪問を加えた。
空手4段、柔道2段、剣道3段の元警察官で、高校時代は松商学園の応援団長を務めたという小林さん。その硬派なイメージとはかけ離れた優しい口調で「そりゃあ忙しいけど、皆が楽しんでくれると自分が楽しいからね」。日焼けした顔に満面の笑みを浮かべた。
(宮沢厚子)