第2ステージ13節 残留争う清水に勝利

151006yamp残留できる15位以内へ、もはや負けは許されない「毎試合が決勝戦」(反町監督)となった山雅は、同じく残留を争う清水を下し、望みをつないだ。内容は悪くない一方で勝てない試合が続いていた中、9試合ぶりの勝ち点3。厳しい状況は相変わらずだが、この勝利で終盤戦に弾みを付けたい。
山雅は立ち上がりから相手の強力な攻撃陣によく対応した一方、攻め手も欠く。互いに相手に決定機を与えずせめぎ合う、じりじりした展開が続いた。
試合が動いたのは前半36分。相手ペナルティーエリア手前で前田が倒され、FKを得る。相手選手の治療などもありプレー再開まで間が空いたが、集中を切らさなかった岩上が直接沈め、先制した。
後半、さらに追加点を奪いたい山雅は何度もチャンスをつくるものの、精度を欠いて決めきれない。逆に攻撃のギアを上げた相手に押し込まれる時間帯もあったが、最近目立っていた終了間際の失点も許さず、1点を守りきった。

「山雅のこれからを左右する大きな試合だ、と選手たちを送り出した」という反町監督は、安堵(あんど)の表情を浮かべながらも「まだ全然、大手を振って喜べる状況ではない。この勝利を無駄にしないよう、あと4試合戦っていく」と力を込めた。
残留を争う直接的なライバルと言える15位の新潟が引き分け、新潟との勝ち点差は3。次節(17日)は、その新潟との直接対決だ。
得失点差は新潟が上回っているが、勝てば勝ち点で並ぶ。今節に増して重要な一戦だろう。
「苦しい思いをしてやっと(J1に)上がってきた。そう簡単に落ちるつもりはない」と田中が言えば、岩間は「みんなやるしかないと思っているし、必ずトップ15に入れると思ってやっている」。
この勝利で得た自信を力に変え、2連勝を果たしたい。

さあ、“山雅劇場”の始まりだ-。サッカーJ1の松本山雅FCは3日、セカンドステージ第13節に松本市のアルウィンで清水エスパルスと対戦、1-0で勝ち、J1残留へ望みをつないだ。9試合ぶりの勝利に、サポーターは興奮。「ここからだ」と力強い言葉を残しアルウィンを後にしていた。
年間順位16位以下でJ2降格となるJ1リーグ。山雅は15位アルビレックス新潟と勝ち点差5の16位、残り試合は5つという状況で、最下位清水との戦いを迎えた。この日、新潟が引き分けたため、山雅と新潟の勝ち点差は3に縮まった。次節は17日にアウェーで、その新潟と対戦する。山雅劇場はがぜん熱くなってきた。
試合前、山雅ゴール裏のサポーターは「OneSoul(ワンソウル=気持ちは1つ)」という巨大コレオグラフィー(人文字)を描いて選手を鼓舞し、スタジアムに最高の雰囲気をつくり出した。
前半36分、岩上祐三選手のフリーキックがゴールに突き刺さると客席は総立ち。そのまま守りきって待望の勝利をつかみ取ると、「OneSoul」を連呼して選手の健闘をたたえた。
安曇野市三郷の銭坂英生さん(48)は「山雅劇場の始まり。アウェー戦を含め、全試合応援に行く」と笑顔、妻の百合子さん(48)は「後半の追加時間帯は気が気ではなかった。守り切れて本当によかった」とほっとした表情。「山雅の選手は一生懸命プレーするので、勝敗に関係なく勇気をもらえる」と話す娘の晴日さん(16)は「今日もすごく力をもらえた」と、90分間戦い抜いた選手に感謝していた。
山雅は北信越リーグ時代から、劇的な試合展開や昇格争いを何度もサポーターに見せてきた。サポーターはそうした状況を「山雅劇場」と呼ぶ。
(取材班)