支える(1) ホームタウン担当・内田佑介さん

140703yamp内田佑介さん(32)は事業本部企画部ホームタウン担当だ。ホームタウン担当と聞くと、元山雅選手の「ガチャ」こと片山真人さんを思い浮かべる人も多いだろう。同担当は2人おり、片山さんとコンビを組むことも珍しくない。
ホーム試合時は、飲食ブースの運営やシャトルバスの運行状況管理が主な仕事。「○○市デー」など自治体関連の催しがある場合、首長ら来賓への対応も行う。
ホーム試合時以外は、選手らが出演するイベントやサッカー教室の企画・調整、実行に携わる。
「世代や地域を絞り、もっと明確な狙いを持って催しなどを仕掛けていければいいんですが、その辺りは課題ですね」と、内田さんは苦笑する。

企業や病院、競技場などのフードサービスを手掛ける東京の会社で働いていた内田さんが山雅への就職を希望したのは、2011年末。山雅がJ2昇格を決め、「いつかは松本で働きたいと思っていた。今しかないと思った」という。
スポーツと社会との関わりなどを学んでいた信大4年時の05年、授業で山雅の試合運営ボランティアを知り、その活動に取り組んだ経験がある。
北信越リーグだった当時は、環境面も観客数も今とは大きく違ったが「お客さんとじかに接しながら、知恵と工夫で試合を盛り上げる楽しさを知った」。
しかし入社当初は、組織も「プロ」へのいち早い変革を求められていたとき。会社内もばたついており「仕事を教わるという状況ではなかった。できる仕事を探して積み重ね、手探りで役割や居場所をつくっていった」と振り返る。

忘れられない体験がある。昨年、筑北村の女子中学生の職場体験学習を受け入れた時のことだ。
「山雅が好き」と、毎日はるばる電車と徒歩で通う彼女に、好きになったきっかけを聞いた。すると前年、地元の祭りに山雅の選手が訪れ、優しく接してくれたから-という答えだった。
「仕事として多くの催しをこなしているとルーティンになりがちな部分もあるが、その中の1つをずっと大事にしてくれる人がいる。うれしくて感動しつつ、気持ちが引き締まった」という。
「山雅を知らない人、まだアルウィンに来たことのない人に魅力を伝え、アルウィンに足を運んでほしい。そのために、今後も頑張ります」

今季のサブスローガンに「走力×創力×総力」を掲げる山雅。力の結集に欠かせないのが、運営会社スタッフの存在だ。スポットライトが当たることは少ないが、陰に日なたにクラブを支える彼らの仕事や、懸ける思いに迫る。月1回掲載予定。
(長岩将弘)