彩雲が春呼ぶ童画の世界(白馬村神城)

140327sikip太陽の近くで元気に泳ぐくじらの形をした彩雲。大空のカンバスにパステルカラーで描いた童画の絵日記の世界が広がる(ニコンD800E、ニッコールED80-200ミリ、白馬村神城)

三寒四温の白馬村神城で18日午後、童画の世界を連想させるような鮮やかな彩雲に出合った。
取材のロケハンで訪れたが、早朝からレンズ雲が時々浮かんでは消え、目線を奪われていた。昼下がりの太陽近くを移動するレンズ雲の縁がわずかに彩られたと思った瞬間、青空を飾るかのような彩雲に変わった。
淡いパステルカラーの雲は、まだ春浅く彩りが乏しい白馬村の四ケ庄平に春を呼んでいるかのように映る。眺めていると、彩られたレンズ雲の左の先端が急に上昇を始め、上にあるレンズ雲とつながった。「わぁ、くじら雲になった」。大自然の不思議さに感動しながら、童画の世界へ引き込まれてしまった。大空を泳ぐ虹色のくじら雲の物語は、約3分続いた。
気象用語辞典などによると、彩雲は大気光学現象の一つ。太陽の付近を通りかかった雲が、スペクトルの色に分かれて赤や緑などに彩られる。太陽光が水滴で回折して見える現象。似ているが虹や環水平アークは、太陽光が雲に含まれる水滴で屈折して見える現象。
昔から彩雲は、吉兆の雲とされ、瑞雲、慶雲、景雲、紫雲などとも呼ばれている。一期一会の彩雲との出合いに感謝しながら、カラフルなくじら雲を見送った。(丸山祥司)