山雅J1懸けプレーオフへ 最終節勝利も自動昇格届かず

161122yampサッカーJ2は20日、最終節(第42節)を各地で行った。3位の松本山雅FCはJ1自動昇格(2位以内)を目指して8位横浜FCと松本市のアルウィンで対戦。3-2で勝ったものの、2位清水エスパルスが勝ち、1位北海道コンサドーレ札幌も引き分けたため、順位は3位のまま。3~6位がJ1昇格の残り1枠を争う「プレーオフ」へと、決戦の舞台を移す。
自動昇格のためには勝利が絶対条件。選手の背中を押そうと、アルウィンには過去最多の1万9632人が詰め掛け、大声援を送った。
試合は前節同様、前半序盤に先制を許す厳しい立ち上がりだったが、前半ロスタイムと後半5分に高崎寛之選手が連続得点するなど攻勢。4分後に同点にされたが、37分に三島康平選手が値千金の決勝ゴールを決めた。
山雅はそのまま勝ちきったが、選手に笑顔はなし。サポーターも山雅と同時刻に行われた他会場の結果にかたずをのみ、アルウィンは静寂に包まれた。間を置かず清水と札幌の試合結果がスタジアムに流れると、サポーターは「あと2つ勝つぞ」と選手を鼓舞。
北信越リーグ時代から応援する田川正樹さん(39、島内)は、JFL昇格を懸けて4チームが戦った2009年の全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンドを回想。「あの時もアルウィンで昇格を決めた。もう一度あの喜びをここで味わいたい」、小岩井尚直さん(39、里山辺)は「(プレーオフ初戦で対戦する)ファジアーノ岡山には10月にアルウィンで引き分けに持ち込まれた。まずそのリベンジをして弾みを付けたい」と力を込めた。

プレーオフ初戦となる6位岡山との対戦は、27日午後3時半からアルウィン。リーグ戦とは別大会の扱いのため、別途観戦チケットが必要。
27日のチケットは価格・席種とも今季リーグ戦と同じで、23日午前10時から一般販売。各コンビニエンスストアなどで購入できる。
シーズンパス保持者とクラブガンズ会員には先行販売。詳細はクラブ公式サイト。問い合わせは株式会社松本山雅電話88・5490

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リーグ最終戦を白星で飾ったものの、勝ち点で並ぶ清水に得失点差で及ばず、昇格プレーオフへと進んだ山雅。ただ、田中は「勝って3位と負けて3位とでは、勢いの面で全然違う」と指摘。難しい試合を勝ちきったことは、プレーオフに向けた自信と手応えになるはずだ。
山雅の試合の立ち上がりはやや硬く、前半9分に一瞬の隙から自陣右サイドを破られ、先制を許した。
だが、その後は押され気味ながらも浮き足立つことなく冷静に試合を進め、徐々にリズムを引き寄せる。
すると前半ロスタイム、ペナルティーエリア内での相手ハンドでPKを獲得。これを高崎が落ち着いて決め、試合を振り出しに戻して折り返した。
高崎はさらに後半5分、工藤からのパスを左サイドで受けると、小さくヘディングで浮かせて巧みに抜け出し、そのままミドルシュート。リードを奪った。
しかしその4分後、自陣左CKに頭で合わせられ、再び同点に。
互いに攻撃的な選手を送り込んで3点目を狙う中、試合が動いたのは終盤の37分。途中出場した宮阪の左CKに、同じく途中出場の三島が倒れ込みながら頭で合わせ、勝ち越しゴール。これが決勝点となった。

プレーオフはトーナメント形式で、27日に3位山雅と6位岡山、4位C大阪と5位京都を行い、それぞれの勝者が12月4日の決勝へ。会場はいずれも年間順位上位クラブのホームで、引き分けの場合は上位クラブの勝ちとなる-など、リーグ戦結果の優位性が保たれる。
反町監督は試合後、「今にして思えば、勝ち点1の重みを痛感する」と悔しさものぞかせつつ、「これも42試合やってきた結果。真摯(しんし)に受け止め、次へのエネルギーとしなくては」ときっぱり。
選手たちも「また2試合、アルウィンで勝ちたい」(高崎)、「今まで通り、1試合ずつ集中するだけ」(工藤)と意気込む。
一昨季、山形で6位からプレーオフを勝ち上がってのJ1昇格を経験した宮阪は「前回のプレーオフは楽しかった」とし、「一発勝負の怖さはあるが、どれだけ自分たちのサッカーを自分たちらしく表現し、楽しめるかだと思う」と見据えた。
(取材班)