宮下周歩 福井で奮闘中

140605yamp創造学園高(松本市)から山雅に入団し、3月に北信越リーグ(HFL)1部のサウルコス福井に期限付き移籍した宮下周歩が、一層の成長を誓い奮闘を続けている。6月1日にアルウィン芝生グラウンドで行ったアンテロープ塩尻とのリーグ戦第5節では、後半途中から出場。訪れた130人余が声援を送った。
「周歩が出るぞ」。スタンドがざわついたのは後半30分。倒れたまま起き上がれず、担架で運び出される福井のFWに替わり、背番号27がピッチに躍り出た。
その時点で福井は8-0と大量リード。宮下はそのままFWの位置に入ると、さらなるゴールを狙った。
41分、ゴール正面で左クロスに頭で合わせたが、枠を捉えられない。ロスタイムには相手DFの裏に飛び出してボールを受け、GKと1対1となったが、オフサイドの判定。
得点できないまま試合終了の笛が響くと、宮下は悔しそうにうなだれた。

主将を務め母校初の全国出場にも貢献した高校3年時の12年8月、練習参加を経て山雅の特別指定選手になり、同年のJ2最終節(大分戦)ではベンチ入り。翌13年に山雅に入団したが、公式戦出場はかなわなかった。
福井ではFWとして、今季ここまで全節にベンチ入り。1、2節は終盤に出番を得た。
当面の目標は、Jの舞台に立つこと。そのためにこだわるのが得点だ。「目に見える結果を出し、それを積み上げていくことで、挑戦への道も開けてくるはず」と宮下は言う。
J参入を目指す福井は、HFL1部を2連覇中。今季開幕戦は2000人を越える観客が訪れるなど、地域の熱も高まっているといい、「いい緊張感やモチベーションになっている」。
和田、永井ら、高卒で山雅に入った同期たちの奮闘にも「仲間としてうれしいし、負けられないとも思う」と刺激を受ける。
12年にV・ファーレン長崎をJ昇格に導いた福井の佐野達監督は「スピードとゴールに向かう姿勢がある。あとはプレーの質を高めていければ」と、宮下を評する。宮下も「いずれにしても、今のままではだめ。体を大きくし、シュート精度を高め、もっとレベルアップしなくては」と、成長を誓う。

試合後、スタンドにあいさつする福井の選手たちに続き、宮下が進み出て頭を下げると、ひときわ大きな拍手と「周歩コール」が巻き起こった。その後もプレゼントを渡されたり、サインや写真撮影を求められたり。山雅グッズを身に着けている人も少なくない。
現在、子ども向けスクールのアシスタントコーチも手掛けているという宮下。「本職のコーチよりも、子どもたちから人気なんですよ」と、福井のスタッフが教えてくれた。
引き上げてきた宮下は「すごくうれしいし、ありがたい」と松本の声援に感謝しつつ、「もっともっと頑張らなきゃ」と、表情を引き締めた。
(長岩将弘)