厳しい戦いJ2最終盤 PO進出圏内目指す

171026yamp来季3年ぶりのJ1復帰を目指してJ2最終盤を戦う山雅。10月21日の38節・アルウィンで行った大分戦に敗れて順位を7位に下げ、J1昇格プレーオフ(PO)進出圏内(6位)から後退するなど厳しい戦いを続けている。ここまでの戦いぶりを振り返り、3位でPOに出場した昨季と比較しながら、リーグ残り4試合を展望する。
今季序盤は2度の2連勝もあり10節まで5勝2分け3敗。順位推移を見ても、昨季より順調だったといえる。が、この辺りからチームに安定感が出てきた昨季に対し、今季は逆に低迷。5月に入って5試合(11~15節)勝てず、18節で水戸に敗れた時点で15位まで後退。ホームでは10節(4月29日)以降、2カ月近く勝てなかった。
その後も中位での戦いが続いたが、28節・山形戦(8月16日)から今季最長の6試合無敗(5勝1分け)で一桁順位に戻し、32節(9月10日)で22試合ぶりにPO進出圏内の5位まで浮上した。
ところが34節(9月24日)で下位の山口を相手に終盤の10分足らずで3点を失い、まさかの逆転負け。その後2連勝し、上位のもたつきもあっていったんは自動昇格圏の2位も見えたが、37節(14日)から連敗。最終盤に至ってなお、今季のチームにつきまとう勝負弱さを露呈した。
反町監督は大分戦後、「戦っていない選手は1人もいない」としながら、「相手を分析する努力などでシーズン当初から苦し紛れに勝ち点をつかんできた。われわれが実力を付けているとは言い難い」と絞り出した。
今季の新加入選手で先発に定着したのは実質的にDF橋内だけ。夏の移籍期間で獲得したリオ五輪代表FW鈴木武らも出番を得ているが、決定的な仕事をしているとは言えない。
昨季と顔ぶれがほぼ変わらないことでチームの継続性が見込めた一方、若手の成長を含めた新戦力の台頭や、競争を促す刺激に欠けた感は否めず、現状では選手の半数以上を入れ替える思い切った補強をした長崎、有望な若手を積極的に起用した徳島の後塵(こうじん)を拝している。

今季のJ2は湘南が独走し、次節(28、29日)にも優勝が決まる。2位以下は混戦だが、山雅と2位との勝ち点差は現在7。残り4試合での逆転は難しく、PO進出が現実的な目標といえる。
昨季は38節を終えた時点で6、7位間の勝ち点差が8に開き、PO進出チームがほぼ絞られていたが、今季は6~10位が勝ち点5差内にひしめき、進出争いは熾烈(しれつ)を極めている。
昨季は最終的に6位岡山と終盤に猛追した7位町田が勝ち点65で並び、得失点差で岡山がPOに進んだ。今季も勝ち点65以上がPO進出を争う目安になりそうだ。直近5試合は2勝3敗の山雅に対し、東京Vは4連勝中で徳島は6試合、大分と名古屋は5試合それぞれ負けがないなど、ライバルたちは好調だ。
山雅の残り4試合の相手は41節(11月11日)の福岡以外は下位。それだけに勝ち点の取りこぼしは致命的だ。選手たちが「ここでぶれるわけにはいかない」と口をそろえる通り、堅守や走り負けない姿勢、攻守の切り替えの早さといった“らしさ”に立ち返り、ピッチで表現し切れるか。
大分戦後、反町監督は「火事場のばか力を出せるかどうかというところにきている。持てる力を最大限まで引き出せるようにやっていくだけ」と自らを奮い立たせた。
(長岩将弘)