出し尽くした最終戦 悔しさを力に

0-0で終わった今季最終節(第2ステージ17節)の22日の横浜F・マリノス戦は、持てる力を出し尽くした、1年の締めくくりにふさわしい内容。詰めかけた1万人のサポーターの心を震わせた。
最前線にポストプレーヤーを置くこれまでの戦い方を変え、速さのある前田と石原を配置。中盤の工藤、喜山、田中、那須川らを絡めて短いパスをリズム良く交換し、相手ゴールへ迫った。
前半4分、前田のクロスに喜山が右足で合わせたが、わずかにクロスバーの上。しかしその後も、那須川が頭と左足で立て続けにゴールを強襲。迫力の攻めを見せた。
しかし、相手は試合巧者。次第に横浜ペースになり、後半は防戦一方。全員で体を張ってしのぎ、反撃の時を待ち続けた。
32分、反町監督が俊足ウィリアンを投入すると、攻撃のスイッチはオンに。1年のすべての思いを込めて勝利を目指す、魂の時間帯に入った。
カウンター攻撃時には中盤の選手も相手ゴール前へなだれ込み、手薄になった守備を突かれた時には村山が好セーブを連発。しかし、執念実らず、試合終了の笛を聞いた。

「ファン、サポーターを最後、笑顔にして終わらせようと臨んだ」と村山。選手の気持ちが伝わる試合に、涙を流すサポーターも。試合が終わり客席へ歩みを進める選手たちを、サポーターは「どんな時でも俺たちはここにいる」と歌うチャントで迎えた。
点を取りきれなかったり、細かいミスでボールをつなげなかったりと、課題が散見する試合だったが、無失点に抑えた組織的な守備と集中力は1年の経験と成長を感じさせた。
「最後に追いつかれたり逆転されたりする試合も多かった中、僕たちがばらばらにならなかったのはサポーターのおかげ」と飯田。
田中は「1年間悔しくてつらい思いしかしていない。この悔しさをエネルギーに変えたい。このまま終わったら男じゃない」と来季を見据え、喜山は「またこの舞台に戻ってきたい」と誓った。
(取材班)