中秋の名月に風見鶏と珍客共演(安曇野市豊科)

151008sikip輝く特大の中秋の名月のステージで風見鶏と珍客のカラスが背を向け合い共演。右だ、左だ!と揺れ動く世相の光景が重なる=ニコンD3、ニッコールED600ミリ、9月27日、安曇野市豊科

今年の中秋の名月は9月27日。名月といえば満月を連想するが、満月は28日。楕(だ)円軌道の月が1年で最も地球に近づき、通常より大きく見えるため、「スーパームーン」とも呼ばれている。NASA(米航空宇宙局)の観測によると最小に見える時の満月より14%大きく、30%も明るい。
中秋の名月もスーパームーンも同じと思えばいい。27日、あれこれと撮影への期待を膨ませながら、安曇野市豊科の県立こども病院へと急いだ。思い立ったのは高い時計台先端部を飾る風見鶏と月のコラボレーションである。早速600ミリレンズ付きカメラを構え、収穫が終わった稲株の香りが漂う田んぼの中で、月の昇るのを待った。
午後5時58分。東に連なる里山の稜線(りょうせん)が急激に明るさを増し、中秋の名月が昇る。大きい!予想以上のお盆を連想させる特大の月の中にシルエットの風見鶏が浮かび上がる。
すると突然、カアー。風の方位を示す矢に珍客のカラスが鳴きながらとまった。南を向く鶏、北を向くカラス。名月のステージで演じるコミカルでユーモラスな雰囲気が漂う。
波風立つ昨今の世相を風刺しているようにも映る。風見鶏の矢は、人類の幸せと平和の方向を常に向いていてほしい―。そんな願いを込めながらカメラのシャッターを切った。(丸山祥司)