リーグ終盤戦を展望 「トップ15」へ走り抜け

150919yamp今季、県内クラブとして初めてJ1で戦う松本山雅FCは、リーグ戦の約4分の3にあたる26試合を終え、6勝4分け16敗の勝ち点22。年間順位はJ2降格圏の16位と、苦闘が続いている。目標に掲げた「トップ15入り」を果たし、国内最高峰の舞台にとどまるための戦いは残り8試合。ここまでを振り返りながら、終盤戦を展望する。
序盤戦こそ残留圏内を維持し、中位をうかがう時期もあったが、第1ステージ13節から第2ステージ2節まで痛恨の7連敗。約2カ月間の足踏みで、順位はずるずると後退した。直後にJ1昇格後初の連勝があったものの、またも4連敗を喫し、降格圏に沈んだ。
単純に比較はできないが、仮に昨季15位だった清水の最終勝ち点36を残留ラインと考えると、あと14の勝ち点が必要だ。
ここまでと同じペース(1試合あたり0・85)では絶望的で、田中も「今までと同じことをしていては、同じ結果になってしまう。勝ち点3を取る戦い方をしていかないと」と繰り返す。
向こう1カ月に行う5試合では、山形、清水、新潟と、順位が近い相手との戦いが相次ぐ。残留を争うライバルたちとの「食い合い」は、何としても制しなくてはならない。

鍵の1つは、シーズン途中で加入した新戦力たちの存在だ。
個の能力にとどまらず、戦術に厚みをもたらし、チーム内の競争も促すなど、期待される役割は多い。
夏の移籍期間に加わった工藤と安藤は、第2ステージ初戦から90分間フル出場して存在感を示し、今や欠かせない戦力に。
8月に加入したブラジル人FWウィリアンも、天皇杯でゴール。リーグ戦での活躍にも期待がかかる。
9月に入ってからは、試合中のけがで戦列を離れていた後藤が4カ月ぶりに復帰。さらに韓国代表として2度のW杯出場経験がある金甫●(キム・ボギョン)が加入し、終盤戦へ向けて心強い「補強」がかなった。
金は敵地で行った10節・湘南戦(12日)でさっそく先発。運動量や守備面で手応えを感じつつ「攻撃で持ち味を発揮できず、悔しい思いが残った」と振り返り、「残りは絶対に勝たなければならない試合ばかり。いい準備をし、集中して臨む」と力を込める。
もちろん、既存の選手たちのいっそうの奮起は不可欠。半年余りの戦いを踏まえ、ここで「J1仕様」の力を発揮できるか。チームの総力が問われる。

20日からは、1週間で3試合をこなす過密日程。リーグ得点王の宇佐美ら強烈なタレントを多く擁するG大阪、山雅が過去に1度も勝ち星を挙げたことがない山形、第2ステージで直近の10節まで6戦無敗で年間3位につけるF東京-と難敵ぞろいだ。
昨季の残留争いは最終節までもつれ、大宮の最終勝ち点は清水にわずか1及ばなかった。もしも勝ち点で並んでいれば、得失点差で上回っていたのは大宮だった。
取りこぼしの許されない状況とそこに臨む覚悟を、反町監督は「毎試合が『決勝戦』だ」と表現。まずはアルウィンで、6試合ぶりの勝ち点3を狙う。
(長岩将弘)
「金甫●」の●字は「日の下に火」