ホーム開幕戦勝利 Jリーグ参入6年目で初

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サッカーJ2の松本山雅FCは3月19日、松本市のアルウィンで首位のジェフユナイテッド千葉と対戦し、3-1で快勝した。ホーム開幕戦勝利はJリーグ参入6年目で初めて。北信越リーグ1部だった2009年以来8年ぶりだ。
山雅は序盤こそ千葉に押し込まれたが、前半24分、田中隼磨選手が左足で先制点を挙げると、後半1分と10分に高崎寛之選手が立て続けにゴール。その後1失点したものの、終始安定した守備と積極的な攻撃で勝ちきった。
試合後は、1万4000人を超えるサポーターが選手と喜びを分かち合い、凱歌(がいか)「勝利の街」を高らかに歌いあげた。
8年前のホーム開幕戦勝利はグランセナ新潟戦で、柿本倫明選手のハットトリックなどで4-0で快勝した時だ。
北信越リーグ時代の06年から山雅を応援する山添智宏さん(42、安曇野市明科)は「気持ちよかった。本当に久々のホーム開幕戦勝利。幸先がいい」と満面の笑み。長男の主税君(12)も「安定した戦いだった。見ていて楽しかった」と声を弾ませた。
「ホームゲームを心待ちにしていた。スタジアムの雰囲気も最高で、わくわくした」というのは前川薫さん(39、岡谷市)。夫の祐樹さん(37)は「3年前からほぼ欠かさずホームゲームに来ている。今年も家族3人で『山雅のある暮らし』を楽しみたい」と話した。
山雅は2連勝で、順位を13位から7位に上げた。次節(26日)はホームで、勝ち点7で並ぶ強豪名古屋グランパスと対戦する。

開幕からのアウェー3連戦は昨季と同じ1勝1分け1敗で、相手も昨季と同じ千葉を迎えたホーム初戦。山雅は攻守の素早い切り替えや労を惜しまない走り、セットプレーでの得点など「われわれらしさが出たゲーム」(反町監督)で勝ち点3を挙げた。難敵・名古屋をアルウィンに迎える次節に向け、弾みがつく白星だ。

「ロングボールが多くなりそうだと想定し、実際にそうなった。われわれの方が有効なボールが多かったというだけのことかもしれない」と反町監督が振り返ったように、最終ラインを高く保って前線から圧力を掛けてくる相手に対し、昨季から取り組むパスをつなぐサッカーは鳴りを潜めた。
しかし、指揮官は「やろうとしていることをもっとやりたいが、それだけでは勝てないのがサッカー。相手を見据え、いかに戦略を練るか。選手たちは頭の中でよく整理できていた」と頭脳戦の勝利を強調した。
今季初得点を含む2ゴールの高崎は「監督にも言われたが、点を取ることが全てではない。汗をかいてハードワークもしないと、周囲に負担がかかる。今日はそこを意識した」と胸を張った。
その2点をCKとFKでアシストした宮阪についても、反町監督は「前半は物足りない部分もあったが、後半は素晴らしかった」と貢献を評価。「出られない試合もあった中、自分に足りないところと向き合った結果。うれしく思う」と褒めた。
3連勝が懸かる次節の相手は、J2で戦力が飛び抜ける名古屋。ここまでの成績は同じ2勝1分け1敗。指揮官は「ビッグクラブとの対戦は気持ちが高ぶるし、しかもホーム。勝ち点で並んでおり、われわれがジャンプアップするのに大事な試合」とにらむ。

山雅は試合開始直後に押し込まれたが、ロングボールやカウンターで反撃し、石原の左クロスを中央に走り込んだ田中が受けて先制。
後半は序盤、宮阪の右CKと右奥のFKから、ともに高崎が頭で合わせて追加点。27分にシュートのこぼれを押し込まれて失点したが、それ以外は集中を切らさなかった。
名古屋とは、ともにJ1だった一昨季に対戦し1分け1敗だった。

【選手コメント】
3番・田中 ホーム開幕戦という大事な試合で勝つことができ、うれしい。皆がつないでくれたゴール。(流れの中からの得点は加入4季目で初だが)何よりチームが勝つことが重要。今年はホームで全部勝ちたいと思っている。
(得点後の)雄たけびはあまり覚えていないが、相当気持ちが入っていたのかなと思う。開幕からアウェー3連戦は、僕たちにとって非常に厳しい日程だった。ほかの選手たちもいろいろ思うところがあっただろうし、僕自身もアルウィンのピッチで、そのうっぷんを晴らすことができた。
3-0から1点返されたが、最後まで4点目を取りに行く姿勢を見せられたと思うし、ファンやサポーターもそれを求めて来てくれているはず。
(次節は古巣の名古屋戦だが)相手がどうこうよりも、今日のように自分たちの戦いをすれば勝つ自信はある。昨季の悔しさも糧に、勝ち点1の重みを改めてかみしめ、次に向かいたい。
15番・宮阪 (得点につながった)CKとFKは2本とも狙い通り。練習ではあまり決まっていなかったが、今日はしっかり合った。(正確な)キックという持ち味をアピールできてよかった。
(今季ここまで)練習では控え組でプレーすることが多いが、絶対に点を取ろうと思っているし、スタメン組を脅かそうと思って蹴っている。自分が出れば、セットプレーで得点できることを証明できた。
チーム力向上のためには、控え組も含めてヒーローが現れることが不可欠。もっと競争できたらいい。
(取材班)