ダイヤモンドダストに包まれて(松本市・美ケ原高原)

140206sikip厳寒の朝、ふんわりと宙を舞うダイヤモンドダスト。輝く細かな氷の光の物語の世界に包まれていると、天使たちのコーラスが聞こえてくるような気がした。透けて見えるのが雪との違い(ニコンD800E、ニッコールED80-200ミリ、PL)

厳寒の季節が訪れると心が熱く燃え、合いたくなる憧れの光景がある。「ダイヤモンドダスト」と美しい言葉で呼ばれる幻想的な自然現象である。
1月27日、無風快晴の朝を迎えた松本市の美ケ原高原。午前6時の気温は氷点下18・1度。「もしかしたら…合えるかも」との予感にかつてダイヤモンドダストを撮影した場所へと急いだ。時が止まってしまったかのようないてつく雪原に残る一筋の鹿道をアニメの「シシ神」に導かれるようにたどってみた。
カラマツ林を横切りながら、逆光線方向を振り返ったその瞬間、きらきら、ぴかぴか…と光の集団が煌(きら)めいている。
「ダイヤモンドダストだ」。夢中で撮影していると、いつしか濃いダイヤモンドダストの中に自分が包まれてしまった。目の前に広がる銀河を連想させるメルヘンの世界。浮遊しながら青空から静かに舞い降りてくる光景は、翼を持った天使の姿に映る。心の扉が開き癒やされていく…。パワースポットの聖域を感じながら大自然の神秘さに手を合わせて祈り、真っ白な雪の肌のカンバスに大きな文字で「感謝」と書いた。
ダイヤモンドダストは、大気中の水蒸気が昇華してできた小さな氷晶が浮遊する現象。当たる日の角度で金色や虹色に輝く。
(丸山祥司)