「喫茶山雅」オープン半年余

171005yamp松本市の中心市街地(大手4)に「喫茶山雅」がオープンして半年余がたった。通常の営業に加えてさまざまなイベントも行い、クラブとファン・サポーターの接点や情報発信の拠点としての役割を担う。責任者でクラブ運営会社営業部チーフの小澤修一さん(38)に、これまでの取り組みや手応えを聞いた。
9月29日夜はプレミアムフライデーに合わせて「居酒屋山雅」を初開催。元選手の小澤さんら営業部の社員が接客し、酒と枝豆、冷ややっこ、「サバ水煮缶の大根おろし添え」などのつまみを提供。客同士の交流のほか、客と社員が気軽に語り合うのも目的だ。
午後6時の開店から1時間半ほどで1階(54席)は満員に。普段はイベントスペースの2階も使い、売り切れるメニューも出た。店内のあちこちでほろ酔いの客同士が会話を弾ませ、小澤さんは「幅広い年齢層に来店してもらい、山雅を縁に交流が生まれるという、思い描いていた風景」とうなずいた。

店は今季のJ2開幕に合わせて2月末にオープンし、通常営業に慣れた6月ごろから各種イベントを本格的に開催。現在はテレビ・ラジオの公開収録などを含め、週2回ほどのペースで何らかの催しを行う。「試合時のアルウィンではできない内容。お客に楽しんでもらえている」と小澤さん。
ヨガ教室、選手と同じ食事・練習の体験会、若手選手の1日店長、選手が開発に携わったメニューの提供-。選手を呼んで月1回開く「カフェトーク」も、選手の話を客が聞くだけでなく、質問や写真撮影などの交流に重点を置く。
自前の会場があり、規模が大きくないため「面白そうだと思うことを、少人数で素早く実行できるのが強み」という。
地域の催しにも積極的に参加し、7月の「まつもと街なか大道芸」では店前の広場がパフォーマンス会場の一つに。9月の「松本ノーマイカーデー」はテラスで特別メニューを販売し、クラブマスコットのガンズくんが周辺を歩き回った。打診のほとんどに応じており、「こちらからも提案して関わりたい」と言う。

店の取り組みを通じ、小澤さんは「街の一部として機能することで、市民に山雅をより身近に感じてもらえている」と見る。最近は「ファン・サポーターが集う店」から「山雅に詳しくない、あるいは知らない人も訪れる場所」に変わってきた実感も。入店しなくても立ち止まり、店の写真を撮る人も多く、関心の高まりを感じている。
「アルウィンの雰囲気も素晴らしいが、ここでは一人一人の顔が見える。お客とじかに接するので、支援の熱をリアルに感じる」
12月以降、初めてのオフシーズンを迎える。小澤さんは「試合も練習もなくなるので、ここだけがファン・サポーターとクラブの接点になる。いろいろな仕掛けをし、来季に向けて盛り上がる拠点にしたい」と思い描く。
(長岩将弘)