「ゼロからのスタート」反町監督一問一答

来季、7季目の指揮を執ることが決まった反町康治監督(53)。「ゼロからのスタート」と出直しを強調し、新たなチームづくりに挑む。現状の課題や来季への意気込みを聞いたシーズン終了後の取材を基に、一問一答の形式にまとめた。

-続投にあたり、今後の方針などを巡りクラブと話し合った。
急に出てきた話ではなく、シーズン中から提議してきたこと。現状で足りない点や、クラブがさらに成長していくには何が必要かを、しっかり話ができたことには感謝している。少しずつだが方向性も明確になってきた。整った環境の中で、自分や選手の力を最大限に出していきたい。
-既存の選手の高齢化や不十分な戦力補強を苦戦の要因に挙げ、特に強化のあり方を課題とした。
クラブの考え方もあるし、私にも非があり、誰が悪いという問題ではない。ただ、クラブ内でのコミュニケーションも含め、どういうものを築き上げていくかが、不透明になってしまった。
いろいろな意味で限界はあるだろうが、その透明性を増していくということ。例えばわれわれがJ1に挑んだシーズン(2015年)などは、そこはしっかりできていた印象がある。
他クラブがどんな点に力を入れてやっているのかは分かっているつもり。われわれは力点の置き方が明確ではなかった。山雅はスモール(小規模)クラブからミドル(中規模)クラブになりつつある。対応するための手助けを含め、いろいろな意味で「リスタート」させていければと考えている。
新しいことに取り組むには大きなエネルギーが必要。いったん膝を屈しなければならないかもしれないが、そうしなければ昇格争いどころではなくなる。他クラブはどこも必死で努力しており、限られた資金や人員の中で、どれだけ競争力を上げていかれるかだ。
-強化を担うチーム統括本部に編成部が新設され、11~15年にトップチームのコーチを務めた柴田峡さんが部長に就く。
(柴田さんとは)かつて一緒に現場で仕事をした仲だが、今度は立場が違う。互いに「ノー」と言わなければならない場面が増えるだろう。役割の詳細はこれから詰めるが、選手獲得を中心にチーム編成に徹してもらうことになる。彼はそうした仕事は未経験のはずだが、情報の仕入れ方なども含め、これまでと違う目線でやってもらうことは大事だ。
-自身も編成に関わるのか。
積極的に望んだわけではないが、選手獲得のために監督もあちこち出向くのは当然。プレーが見られる機会には、できる限り足を運ぶ。
今季はスタート時点で30歳前後の選手が多く、それで1シーズン戦うことの不安は、多くの人が感じていたはず。奏功するかどうかは分からないが、そこを変えていかないと、同じことの繰り返しになる。
ただ、若くて質の高い選手は、そう簡単に得られるものではない。もちろん経験値が高い選手も必要だし、全てを一気に変えられるわけでもない。
外から獲得するだけでなく、自分たちで選手を育てていくことも必要。私が育成にどう関わるかはまだ分からないが、現状では週の始めのスタッフミーティングには、育成組織の指導者にも必ず加わってもらっている。
現場を預かる立場としては、目前の試合の勝利と最終的な目標に向かっていくしかない。(昇格POの1位とJ1の16位との入れ替え戦導入で)来年はそれがもっと難しくなる。チームづくりと結果を求めることの両立は、いばらの道であることは間違いない。
-新たなチームづくりを模索する中、プレースタイルの変化は。
今後ゆっくり考えるが、走れないチームが強いはずはなく、走力は生かさなくては。ただ、走力だけをピックアップするのでなく、躍動感や切り替えの速さなども現代サッカーにおいては必須。見失ってはならない部分だ。